【巨人】佐藤宏志は何故戦力外となったか。

  • DIME
    2006年10月17日 23:44 visibility2763

別途書きますといいながら、全然書いていなかったので。

 

とりあえず自分としても戦力外となるのは想定外だったので、明確な理由は良くわかりません。

なのでとりあえず基本に戻ってデータを振り返ります。

 

2006年の1軍登板は8試合で37人と対戦しています。

ちょっとサンプル数としては少な目かもしれませんが、確認できるのがこれぐらいが精一杯なので勘弁してください。

もちろんサンプル数が少なめなのでバラつきが出ている可能性があることはご承知置きください。

内訳は左打者が21、右打者が12、両打者が4となっています、便宜上両打ちは右打者に含めます。

左打者21人の結果は

三振 : 6

安打 : 3

四死球 : 2

AO : 9

GO : 1

 

右打者16人の結果は

三振 : 4

安打 : 4

四死球 : 1

AO : 5

GO : 2

 

 ※AOはフライアウト、GOはゴロアウトです。

 

対戦打者の左右にそれほど差がないのは巨人がワンポイントでの起用をあまりしない事によるものと思われます。

私も改めて見直すまで勘違いしていたのですが、結果を見る限りは被出塁率は左の5/21に対して5/16とあまり代わりません。少なくとも「左殺し」といえるほど左打者に対して圧倒的な成績を修めているわけではないのがわかります。

投球フォームからすればいかにも、って感じの左殺しな投手っぽいですけどね。見た目ほど左打者にとって苦になっていないのかもしれません。 

 

またこれは高低どちらがいいとかでなく投手の特徴を現すものですが、フライアウトの比率が非常に高いのもわかります。一般的に奪三振率の高い投手はフライアウトが高い傾向にありますがそれにしてもAO14に対してGO3というのは非常に極端にフライアウトの多い投手です。(参考:http://inews.sports.msn.co.jp/mlb/columns/18/2005/20051202-1395.html

一般的にフライアウトの多い投手は広い球場向きです。なので本拠12球場の中では比較的本塁打の出やすい東京ドームを本拠地とする巨人には投手のスタイルとしてあまり向いていません。

 

それを示すようなデータが別にもあります。

佐藤宏志の1軍通算での被本塁打率は2.12と非常に高くなっています。またイースタンの成績でも0.85と平均的で1軍での登板もあるような投手にしては高いです。

フライになりやすい投手っていうのは打球のあがりやすい投手ということで、遠くに飛ぶだけのエネルギーを持った打球がヒット(ゴロ)よりもホームランになりやすいわけですからこういう数字が出ます。

 

 

こうやって改めてしっかりデータを見ると、単純に今年の成績(防御率2.89とか被本塁打0とか)で表面的に見えるほどのいい数字じゃないですね。

左右の変わりなく同じような数値を残しているので、右打者に良くなれば、っていうような明確な改善点があるわけじゃないため「伸びしろ」っていう観点から見てもちょっと微妙です。

佐藤宏志切るなんてどうしたのかと思いましたけど、やっぱり球団はちゃんと見るところは見てるんだなぁと安心しました。

 

ただ彼は「伸びしろ」なしの現能力だけでも1軍でも十分やっていけるだけの「奪三振能力」という武器を持っていると思います。

弱点である被本塁打率の高さやフライアウトの多さをカバーできるような本拠地を持ったチームであれば、大きく変貌するのかもしれません。残念ながら巨人ではその特性をいかして自分の本来の能力を出すことは難しかったでしょう。もし仮に来年以降活躍できたとしてもそれは巨人がこのあたりをしっかり見据えて放出したからこその結果でしょうね、岡島に似たところがあると思います。

予言でもしておくとすれば、広い球場という観点から言えば、岡島がFAで抜けた場合の日ハム&岩瀬につなぐ中継ぎが確立できなかった中日と風という特性のあるロッテ。このあたりでなら活躍できるのじゃないでしょうか。

たぶん佐藤に関しては、どこか他の球団からお呼びがかかるんじゃないかと思いますができればそういう広い球場持った球団に行って欲しいですね。

 

(追記)

楽天への入団が内定しているようですね、退団直後の報道だったので信憑性の低い記事だと思っていたのですがどうもそうではなさそうです。

野村監督の下でどう変わるか、楽しみですね。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。