福留孝介　獲得の可能性。

あまりに分かりきったことをわざわざ書くのもバカらしいとしか思えないのですが、まぁ一応。
福留孝介はNPB全体を見回しても比肩する選手が数えるほどしかいない選手、獲得に行かない方がおかしい、それ以上何か書く必要があるでしょうかってのが感想。で終わっても仕方がないので書き連ねてみますけど。
福留以上の選手が巨人に最低４名はいると思っているなら別ですが。もちろん３名居るとすれば競争と離脱者対策の為に４人目として獲得すべきです。
「生え抜き」だとか「外様」だとかその選手についている“名札”と、戦力を高めて優勝をすることとどっちが大事だかなんて言うまでも有りません。今年の最後の時期に東京ドームに観客を呼び込んだのは後者です。
仮に福留を獲得したとして、それによって出場機会が奪われる選手がいたとすれば、彼の実力を超えることの出来ないその選手が悪いんです。

まぁそういう原理原則論を別としても獲得に何の問題もないと思いますけど。
ホリンズが残るのか残らないかはおいといて、谷佳知・高橋由伸が来年今年並みに働けるかは未知数、特に高橋由伸は怪我の状況が心配です、谷佳知の手術の方は気にしなくてもいいものですが。
じゃあそれに続く若手選手が誰がいるのかって言えば、矢野謙次、鈴木尚広、亀井義行。田中大二郎はまだ早い。
せめて彼らには「調子の悪い谷」や「調子の悪いヨシノブ」程度は越えてもらわなきゃ未来は暗いですが、じゃあ今年、そういう状況で代わりに先発した試合でどうだったか、矢野なんて７月以降に成績急降下しました、谷佳知の調子が悪くて奪うチャンスは十分与えられていたのに。

　矢野　　出塁率　　長打率　 OPS
　 3-6 　　0.386　　　0.592　　　0.977
　7-10　　 0.333　　　0.402　　　0.735

今年も若手には十分チャンスは与えられていました、それを掴み切れなかったのは若手の責任です。今以上に過保護にする必要はないと思います。
仮に彼らがレギュラーを取ったとしてもレギュラーとしての成績がせめてリーグの平均よりは上、本当ならリーグ上位にはいてくれないとそのレギュラーには価値が有りません、そんなレギュラーでは優勝争いはできない、そんなレギュラーを追いやるような戦力の補充が必要なだけです。
たとえ福留を取ったとして、福留、谷、ヨシノブの３人体制、巨人の将来を望む若手ならせめて彼らの中で調子の悪い選手ぐらいは越えてくれないと巨人の主力たるには役不足です、三人が三人ともパーソナルベストをだすとなれば無理な話かもしれませんが、そんな都合のよいことがそうそう起こる筈も有りませんし。

また、今年の巨人は優勝はしましたがぎりぎりまで三つ巴の戦いでした。「福留がいなかった中日」と「先発が崩壊した阪神」とです。逆に巨人は主力６名に大きな離脱もなく、抑えも安定し先発もある程度揃っていたにもかかわらず。
つまりそれは何を指すか。現有戦力では、中日や阪神より劣っているということです。この３球団の中で最も戦力が低いのは巨人であり補強が最も必要なのは巨人です。にもかかわらず阪神や中日はFAで積極補強を進めています、ますます差が開きかねない状況です。
３球団の中で最も劣っている巨人がその編成がこの状況に指をくわえてみているだけだとすれば私は失望します、状況がわかっていないと。万が一補強が必要ないと言い出すならば私は嗤います、あなたには眼など必要ない、何も見えていないのと同じだと。幸いにも現編成に対してはそのような気持ちを持たずにすみそうで何よりです。


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こう書くと一部の人に誤解されるところがありますが、私は何も勝利至上主義をかかげているわけではありません。直前の日記でも考えた方には順番があることを示しましたが、ここでも考え方に順番があると考えているだけです。
いうなれば、「勝利を追求すること」は基礎問題であり、「生え抜きなどファンが親しみやすい要素を持った人気選手を作ること」は応用問題です。基礎ができていないのに応用だけこなそうとしてもおかしくなります。
これら、２つの方針や考え方というのは二者択一ではありません、どちらを優先すべきという問題でも有りません。勝ちさえすれば良いわけでもないし、勝てなくても人気選手が居ればよいわけでもない、どちらもおうべき問題です。ただし、基礎ができていなければ応用は正しい解法を持ってすることができない、その点でだけ条件が違います。
具体的に書くのは大変失礼ながら、優勝を争う努力のできないチームがどれだけ人気の高い選手を持っていたとしても、それには限界があるというのは、たった今も新井という名の一人の選手によって示されていることだと思います。
それが「基礎」と「応用」の違いです。基礎をしなければ応用ができても何の意味もないのです、それは偶然解けているだけで応用問題を理解していないのです。そういう意味で基礎は応用より優先されるべきです。
もちろん基礎問題だけできればいいというつもりは有りません、応用もできるべきです。ただし、応用をしっかりするためにはまず基礎からです。
４年間優勝から遠ざかり、今年も他球団の戦力低下に乗じてなんとか乗り切ったに過ぎない巨人です、今の状況は基礎がまだまだできていません、まだ応用に乗り出すところではありません。
だからこそ、勝利を優先課題とし、戦力拡充に積極的でなければなりません。