2軍最終戦
-
DIME
2006年09月29日 20:57 visibility54
シーズン最後の最後に一番みていて腹のたつ試合を見せられました。
現時点で更新がまだなのでリンクは後からつけて起きますけど、「上田の目」も相当辛らつな可能性が考えられます(笑)
個人的に怒っているのは選手よりもむしろ監督というか首脳陣の方です。試合が終わってから意図を類推するのは結果論にしか過ぎませんが、それでもどうしても指摘しないには収まらないほど不可解だし腹がたちました。
簡単に試合を振り返ります、詳細はリンク先(まだないけど)をご覧ください。
試合は1回表に相手先発投手石堂の乱調で3点先制します。この後の回も調子は悪かったのですが拙攻で追加点は取れず、最終的に3回までで降板したかと思います。
巨人側は先発栂野が打たれながらも抑えて6回まで無失点、6回表にソロホームランでようやく追加点を奪って4-0となりましたが、栂野も7回裏にソロホームランを打たれて4-1。この直後にイニング途中にもかかわらず、栂野は降板し佐藤宏がリリーフ登板して後続を断ちます。
8回裏からは今度は真田裕貴が登板しますがこれが大乱調、にもかかわらず4-3まで追いつかれて1死満塁とぎりぎりまで真田を引っ張らせた後で鴨志田貴司が登板しますが、状況が状況ですから同点に抑えるのがやっとでした。
そして9回表、鴨志田に打順が回りますが、代打を送りません。鴨志田が倒れた後の十川雄二に代打大西崇之を送って、なんとここで大西崇之が逆転ソロホームランを打ちます。
そして9回裏、直前に打席でたたせはしましたが勝ち越したことで今年2軍で抑えを担っていた酒井順也を登板させます。ところがこの酒井が真田に負けず劣らずの乱調で四球から1死1・2塁の状況を作ってしまいますが酒井は続投。
ここでサードゴロにしとめますが、5-4-3とわたった最後にセカンドからの送球が逸れて1塁が後逸し、セカンドランナーが生還して同点に追いつかれます。
延長戦に突入です(イースタンの延長は規定で11回までです)。
10回表は拙攻、逆に10回裏は酒井を交代させること無く続投させますがここでも四球を出すなど乱調は変わらずでしたがなんとか抑えます。
11回表2死、その酒井に打順が回ってきますがここでも投手をそのまま打席に立たせます、結果として失策で出塁しチャンスを作りますが結局は得点とれず。
11回裏、酒井の乱調で無死満塁、ここでも投手を代えようとすらせず最終的にはサヨナラ負けでした。
私が腹が立ったのは首脳陣のこの試合の「目標」の不徹底です。今日の試合を勝ちにいっているのか、それとも勝ちよりも選手の経験を優先しているのかが非常に中途半端だったのです。
私としては負けるのはどうでもいいんです、これに勝った方が2位で負けたほうが3位でしたけど正直2軍で2位と3位なんて何の違いもありませんから、それもどうでもいいです。もちろん勝利を求めるのはチームとしては大事なのでチーム側はちゃんとそれも目標にすえて欲しいですが観戦する側としては勝敗のために観戦しているわけではありません。
上に書いた中でいくつか試合を決める重要なポイントと私が思った瞬間を抜き出します。
・栂野の降板タイミング(7回裏)
・真田の降板タイミング(8回裏)
・鴨志田の打席(9回表)
・酒井の続投(9回裏)
・酒井の続投(10回裏)
・酒井の打席(11回表)
・酒井の続投(11回裏)
これらに首脳陣の意思の一貫性が見られないのです。私が感じた首脳陣の意思は以下のようになります。もちろん結果論にしか過ぎませんが。
・【勝利優先】栂野の降板タイミング(7回裏)
・【勝利優先】真田の降板タイミング(8回裏)
・【意味不明】鴨志田の打席(9回表)
・【どっちも】酒井の登板(9回裏)
・【育成優先】酒井の続投(10回裏)
・【意味不明】酒井の打席(11回表)
・【育成優先】酒井の続投(11回裏)
先に説明しておきますと、試合終了の時点で投手では伊達昌司・山口鉄也・越智大祐・深田拓也・会田有志は遠征メンバーに入っている中で登板がありませんでした、伊達昌司と山口鉄也はブルペンで準備していたのを確認しています。野手では原俊介・星孝典・佐藤弘祐・斉藤宜之・山本光将あたりは最後まで出番がありませんでした、斉藤宜之以外はベンチで確認しています。
栂野はソロホームランを打たれたとは言え4-1でリードの場面で交代させました、育成を考えるべきなら7回という先発が一番キツいイニングまで投げさせるべきだと思います。
真田の降板タイミングも一緒です、真田の育成を考えるなら自分で作ったピンチは自分で処理させるべきだしそこで失敗するならその失敗まで負わせるべきです、ところが2点取られてから降板と非常に中途半端なところで交代させました。勝利優先ならその前が交代すべきところですし育成優先なら逆転されるまで下ろすべきじゃありません。
鴨志田に代打を出さないのは意味不明です。内野手は3人しか居ませんでしたが少なくとも投手の打順では代打を送らないと何のために野手が居るのかという話になります。投手だって延長まで入れて残り3回で3人以上残っていますからどうしても続投させなければいけない必然性はありません。むしろ経験をつませなければいけないのは投手だけではないのですからみすみす重要な試合での重要な代打という経験を野手から奪っていることになります。
その鴨志田をわざわざ打席に立たせてまで続投の準備をさせたのに勝ち越したら酒井順也に迷いなく交代させます。残り1イニングで勝っている場面では必ず登板させるってことはもちろん酒井の育成の意味もありますが、同時にどうにか勝ちたいという選択とも取れます。
んでその酒井が大乱調にもかかわらず代える気配を全く見せません。結果として得点が入ったのはエラーによるものでしたが、その後の2回を見る限り「自責」じゃなかったのは偶然のようにしか思えません。もちろんそれでも続投させるのは育成という意味では間違いではありません。ただ問題なのはそこまで基本的に勝利優先できたのにここで急に育成に方向転換しているのです。
そしてこの後はストライクが全然入らない酒井を続投させ続け打席にさえ立たせる始末。2軍で育成しなければならないのは投手だけですか?と改めて強く問いたい馬鹿げた場面が繰り返されます。しかも今度は11回表の2死です。下手をすれば今シーズンの2軍全体の最終打席にもなるかもしれない場面で野手ではなく投手を立たせるとは野手が全く残っていないとでも勘違いしていたとしか思えません。
それとも今日の酒井が調子は絶好調で他に代わる投手が居ないとでも思っていたのでしょうか、そうだとすればよっぽど素人には見えないよさが見えていたんですね、と嫌味の一つでも言いたくなるぐらいの大乱調でしたけど。
2軍では「育成」と「勝利」という二兎を追わなければなりません、この両立は非常に難しいものだと思います。
ただ私がその中で絶対にしてはならないことは今日の試合のようにころころとその二兎の間をさまよい続けて結局はどっちつかずになることだと思います。
それをすると「頭=首脳陣」はその時々で考えていますからどっちを優先すべきかはわかりますけど、命令されるだけの「体=選手」はすぐには理解できません、それを続けていくと最終的には頭の考えを体が理解できなくなって頭と体が分裂してしまいます。選手を惑わせ、迷走させることだけは絶対にさせないのは基礎中の基礎です。
今日の試合はあと1人抑えればイースタンのタイトルを獲得する予定だった栂野をあえて交代させたり、真田や鴨志田を投入して勝ちに行くしせいを見せていました、そういう姿勢を感じるからこそ野手側の意気も上がるのです。
だったらもう勝ちに行くならこの試合は勝ちにいくことを徹底すべきで、例えば9回裏は最初の打者に四球を出したところで酒井は交代させても良いぐらいでした、残る投手で一人一殺としてでも勝ちにこだわらなければいけませんでした。もちろんその前まではそう思わせるぐらい勝ちにこだわっていたので当然ここで交代させるものだと思っていました。
にもかかわらずそこまで目指していたはずの勝ちをコロっとひっくり返して意味不明な続投。この意味を取るのだとすれば酒井にこういうのを経験させたいとか思ったようにしか見えません。だったら最初っから栂野も続投させてください、真田も続投させてください。野手は積極的に打席に立たせてください。
結局はこの首脳陣側のちぐはぐさがチーム全体に広がったがために追加点を奪うことが出来なかったと思います。
大幅に2軍首脳陣も刷新され1年目の今年はいろいろ手探りの部分もあって大変だったかと思いますが、この「二兎を同時に追わない」という一番基本的な部分をちゃんと徹底されていたので巨人首脳陣を評価していました。ところが最後の最後にそれを仕出かした、本当に大きく失望しました。
こんなところを2軍首脳が読むことはないでしょうけど、二度とこんな試合だけはしないでくださいと言いたいです。
選手たちは良くやりました、調子のよしあしはつきものだし、エラーは防げますが責められません。三塁からの送球を捕球してすぐ転送するセカンド十川孝も難しかったし、捕球する側の梅田も1塁手をやってまだ日が浅いですからワンバウンドの球を逸らしてしまったのもしょうがない部分があります。
一年間お疲れ様でした、このうちどれだけの選手が来年も見られるかはまだわかりませんが、また来年も多くの選手の活躍がみられればと思います。
- favorite1 visibility54
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件