
ついでに複数年契約選手についても
-
-
DIME
2007年12月25日 12:21 visibility116
書いておきますか、こっちは簡単ですけど。
下の日記のアンケートにもよろしくお願いします。
あと、できればこの日記に関しても評価は先の日記に準じるかたちでお願いします、そうしないと理解されてるかどうかわからないので。
理解できなかった方は、「がんばれ!」、理解できた方は「納得です!」、もともと知ってるわそれぐらいって方は「同感です!」
でお願いします。
まず、第106条で以下のような取り決めが有ります。
***************************************
第106条 (事前の同意)
選手は、選手契約が参稼期間中または契約保留期間中に、他の球団に譲渡されることを、統一契約書において、あらかじめ同意しなければならない。
***************************************
普通に考えてみてください。
一般的な1年毎の契約をしている選手は、その契約の途中であるシーズン中にトレードされることが有ります。つまり『事前に契約した期間中においてトレードされている』ということです。
じゃあ複数年契約を結んでいたとして、その途中にトレードされることはどういうことか。これは同じく『事前に契約した期間中においてトレードされている』ということです。
契約の残り期間が違うだけでやっていることは全く同じです。なのに1年契約期間中の6ヶ月目はOKで、3年契約の14ヶ月目はNGだ、というのは論理的妥当性が有りません。
複数年とか単年という言葉に惑わされないでください。この違いによって何かが違ってくるかのように勘違いされる人がいますが、契約の期間の長さに関わらず契約の条件は野球協約に準じますので、何も変わりません。
複数年でその先まで契約しているから、その選手をトレードすることは出来ないんじゃないかというのは、おかしいです。
協約をちゃんと読んでいただければわかりますが、譲渡されるのは「選手」ではなく、正確には「選手契約」が譲渡されるのです。契約が譲渡されたのでその契約に基づいた人間が移動するんです。
契約は当然契約期間内でなければ譲渡することは出来ません、ですから契約期間がその先に残っているのだから契約譲渡できないんじゃ無いかって言うのは根本的に変です。
契約期間(或いは契約保留期間)が先に残っていなければ、契約の譲渡は出来ません、そこで契約が満了しているのですから。
むしろ先に残っているからこそ譲渡できるんです。それが残り3ヶ月なのか残り1年9ヶ月なのかは置かれている状況になんら変化をもたらすものでは有りません。
あと、付け加えるとすれば、第47条に以下のような条文が有ります。
***************************************
第47条 (特約条項)
統一契約書の条項は、契約当事者の合意によっても変更することはできない。
ただし、この協約の規定ならびに統一契約書の条項に反しない範囲内で、統一契約書に特約条項を記入することを妨げない。
***************************************
これにより、その契約内容に第106条に反するような条項、つまりノートレード条項を含めることは出来ません。
ですから、どのような特約事項を定めていたとしても、その特約より第106条或いは第205条が優先されますので、例えどのような特約を結んでいたとしても205条で定める選手名簿から自動的に除外されるということ、或いはプロテクトされた28人から外れていた為に人的補償選手に指名されたがその移籍を特約を理由にして拒否すると言うことは出来ません。
逆に、「プロテクトする28人には必ず入れる、選手名簿には絶対に入れない」、という特約を結ぶことなら可能かもしれませんが、これはもちろん28人の枠内の話なので「28人とは別に複数年契約選手はプロテクト名簿から除かれる」ということには全くなりません。
以上から、複数年契約選手が除外されるということは、なんら裏づけが無いことがおわかりいただけますかね。
参考
*******************************************
第205条 (球団の補償)
日本プロフェッショナル野球組織に所属する他の球団に在籍していたFA宣言選手と選手契約を締結した球団は、当該選手の旧球団にたいし金銭および選手を補償しなければならない。[2000.7.17改正]
(1)
金銭による補償は、当該FA宣言選手が最初のFAの権利行使の場合は旧球団と契約した統一契約書に明記された前参稼報酬年額の80%、反復のFAの権利行使の場合は旧球団と契約した統一契約書に明記された前参稼報酬年額の40%とする。[2000.7.17、2001.9.21、2003.7.7改正]
(2)
選手による補償は、当該FA宣言選手と選手契約した球団が保有する支配下選手のうち、外国人選手および同球団が任意に定めた28名を除いた選手名簿から旧球団が当該FA宣言選手1名につき各1名を選び、獲得することができる。
前記の選手名簿の旧球団への提示はFA宣言選手との選手契約締結がコミッショナーから公示された日から2週間以内に行う。選手による補償が重複した場合は、当該FA宣言選手と選手契約した球団と同一連盟の球団が他の連盟の球団に優先する。
また同一連盟内においては、当該年度連盟選手権試合の勝率の逆順をもって、球団の優先順位とする。[2000.7.17、2003.7.7改正]
ただし、旧球団が選手による補償を求めない場合は、前記1号の金額に50%を加算した金額の補償をもって、選手による補償にかえることができる。
補償例
○最初のFAに対するもの
• 人的補償あり=旧年俸の80%
• 人的補償なし=旧年俸の120%
○反復のFAに対するもの
• 人的補償あり=旧年俸の40%
• 人的補償なし=旧年俸の60%
(3)
前記1号、2号すべての補償は、コミッショナーから当該選手の契約締結の公示が行われた後、40日以内に完了しなければならない。ただし、金銭による補償については、旧球団の同意がある場合は、期間を延長することができる。
(4)
FA宣言選手がFA宣言した年の翌々年の11月30日まで日本プロフェッショナル野球組織に所属するいずれの球団とも選手契約を締結せず、FA宣言した年の翌々年の12月1日以降、日本プロフェッショナル野球組織に所属するいずれかの球団と選手契約を締結した場合、そのFA宣言選手と契約した球団は旧球団にたいしての補償を必要としない。[2000.7.17追加]
[注1] 前記2号の規定により、指名された選手はこれを拒否することはできない。拒否した場合は、同選手は資格停止選手となり、旧球団への補償は前記2号のただし書きを準用する。[1998.11.18改正]
[注2] FA宣言選手がFA宣言した年の翌々年の11月30日までに日本プロフェッショナル野球組織に所属するいずれかの球団と選手契約を締結したときは、その球団は当該FA宣言選手の旧球団にたいして前記1号および2号の補償を必要とする。[2000.7.17改正]
*******************************************
-------------------------------------
人気blogランキング>[Category:野球]
-------------------------------------
- favorite13 chat3 visibility116
-
navigate_before 前の記事
ちょっと早いけど序盤の雑感(前編)。
2008年4月26日 -
次の記事 navigate_next
【ニュース】 代理人に踊らされるマスコミの浅はかさ
2006年12月12日
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件