【サッカー 清水商業】 その手に確かな夢をつかんで

風は北から南に吹き抜ける。その風の強いこと、強いこと。駒沢公園内の落ち葉枯葉を舞う上げるといったかわいいものでなく、それらは土埃とともに、ピッチに、観客席に降りそそぐ。さらには、観客席から飛ばされたであろうビニール袋もピッチ内で踊りだす。(風の強い時は観戦する方々注意してください)ビニール袋が踊るなら、そうピッチ内の選手たちも華麗に駆け回る。


 


ゲーム前半、風上に陣を張った山陽であるが、風上の理をまったくもって生かすことができなかった。空中戦にならずに足元でのパス回しとなるとそこは清商に一日の超がある。


最初の得点は、佐野翼が走りこんで相手GKと1対1になるもそれをかわしての得点。風下にいるとは思えない見事な得点シーン。


 


山陽にとって痛いのはその直後の失点。GKが前に出すぎ、バックパスのボールをとらえきれない。DFが走りこんでくるも掻き出すこと叶わず、結局オウンゴールとなってしまう。


風上にエンドを取ったチームがどちらかわからないシュートが続くものもそれは惜しいものばかり。パス回しも、風間を中心に右に左に器用に展開する。ボールを受けるとき走りながら受けるのも小気味よい。どこぞの今季J2に降格するチームに球を受けるとはこういうことだと見せてあげたい。


 


後半、ゴールラッシュは続く。


開始早々、右サイドからのボールをボレーシュートで3点目。


そして待望の風間の得点。


FKは、グランドを渦巻く風にのりゴールに吸い込まれる。


風間の技ありの妙技。


 


その後畳み掛けるような攻撃。風間のミドルは惜しくもポストに当たるも、途中交代の吉田が走りこんで5点目。


吉田は1回戦の際もピッチを所狭しと駆け回る。


 


結局その後、追加点を上げ終わってみれば6-0の快勝。


山陽のほうはボールがまったく収まりが効かないし、FWにボールが来ても2人、3人で囲まれ奪われてしまう。


清商は16本ものシュートを打つも、カラ打ちではなくそのすべてが惜しいものばかり。ルーテル学院戦の際も決めきれなかったものが多かった。チャンスをきちんとものにできるかどうかが勝ち抜ける条件。それは2回戦で敗退した優勝候補山梨学院を見てもわかること。


 


小気味よい清商サンバを国立で聞くためにも明日は絶対負けられない、市立船橋高校戦。


連戦であるし、縦横に走り回る選手たちの疲労も心配されるが、何としてでも勝ち抜けてほしい。


 


白い季節の風に吹かれ、寒い冬がやってくる。激しく燃える勝利の炎は誰にも消せないのだから。


 


























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