【サッカー 甲府】 夕映えのざわめきに背中むける君に

かけられる言葉なんて、何もなかった。


 


最後は無理にこじ開けようとするパワープレーに持ち込むまでになったが、そうなった時点で4分のアデッショナルタイムは逆転を期待するサポーターにとってはつらく重苦しい時間。エンドレスで歌う応援チャントも、ゲーム終了の間の抜けたホイッスルとともに鳴りやむ。


 


決定力不足と言ってしまえばそれまで。畳み掛けるような攻撃ができるのだから、外したボールを拾う、こぼれ球に素早く反応できる選手がゴール前にいてほしい。J2の得点ランキング首位といってもダヴィにすべてを託すのは酷であろうし、来たボールがすべてネットを揺らすことができるわけでではないのだから。


 


結局のところ、ゴール前までいってもワンテンポ、いやツーテンポずれているから、相手チームの守備に余裕を与えてしまう。


セットプレーで、守備からの速攻、カウンターも中盤でふらつくから結局のところ、相手に脅威を与えるものではない。


サポーターが、頑張ってチームの後押しをしようとするのに、それに反応してくれる選手の呼吸がずれている。


 


さらには、せっかくのスタメン起用なのに、チェソングンのよもやの戦線離脱。まさかそこで交代枠を使おうとは、監督ならずとも天を仰ぎたくなる。


 


1-1のドロー。まさかのホームでの引き分け続き。ここで失った勝ち点2は大変大きい。


リーグも面白いカードをこのゴールデンウイークに組んでくれる。この福岡戦、次節の湘南戦、そしてGW最終日の京都戦。昇格候補の直接対決三連戦。昇格候補といえば聞こえは良いが、その実、降格経験者のエレベーターダービー。


 


試合終了後、今まで見たことのない光景。控えの選手たちが、ピッチで練習を始める。トップリーグの公式戦ではなかなかお目にかかることのできない姿。それだけにこの日の控えの選手たちには期するものがあったのだろう。この姿を見てあきらめるのはまだ早いと思ったのは私だけではないはず。


 


選手が、ピッチを去るまで歌いつづけた♪青赤 La甲府 J1へゆこう♪ もうそろそろ歌詞を変えようか。


 



 


明日を願う胸に 大事にし過ぎてたはかない日々が、無駄にならないと信じているから、どこにたどり着いてもいいとは思わない。頂点に立ちたいから。


 


 

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