シルバーコレクターの悪夢(グルージャ盛岡2-福島ユナイテッド1)

 ゲーム終了後、確かに審判への野次もありました。しかしながら、それは受け入れなければいけない現実。


 やはり、年3回しか観戦していない俄かサポーターだからか。泣くとか怒りに震えるとかの感情の高ぶりはない。それはそれで悔しいし、1点取ったあとのイケイケ状態をみるにつけ残念なことは事実。


 2009年12月5日、勝ちはしたものの雨に打ち震えた小瀬陸上競技場。


 2008年11月1日、試合開始までは間違いなくカップを手中にできると信じていた国立競技場。


 そして、2010年10月2日、引き分けで良かったのに盛岡南公園球技場。


 自身のサッカー観戦にここ最近「ウイナー」という言葉がない現実。だから、この2位もすんなり受け入れてしまったのか‥‥。


 


 


 みな、文学少年・文学青年であった時期が一時でもあったはず。朔太郎にあこがれ、中也に傾倒し、太宰に心酔する。啄木に焦がれ、賢治を追い求める。


 私もそんな時代があり、花巻や、当然盛岡市内を訪れたこともあります。


 歴史に興味のあるものなら、平泉三代の栄華を、義経の無念を、清原氏の足跡を追いかけるもの。平泉はもとより、厨川柵(前九年町)、胆沢城址、志波城址を観光したことも。


 


 そんな岩手にJを目指すチームがあることすら知らなかった。それもユナイテッドをみるようになってから。だいたい、なんで岩手で鶴なのか?有名な飛来地は???
 なんのことはない南部氏の家紋が向鶴だからだとか。だったら南部氏の発祥は山梨県。そこから来た純弥にひざまずいても罰はあたるまいに。


 


 ゲームは序盤よりグルージャペースで進む。いつになく動きが鈍いユナイテッド。ボールの支配率は7:3以上といったところ。中盤でのためが効かないため簡単にパスがカットされてしまう。グルージャの攻撃もゾーンでくることから、守備が後手後手に。これが優勝へのプレッシャーという魔物に憑つかれたのかもしれない。


 押し込まれながらも、耐えていた守備陣のほころびは、前半アデッショナルタイムに。FKのボールを競り負けての失点。そして直後のホイッスル。


 


 2点目も再びの悪夢。左から中央を駆け上がった選手にきめられる。ここで、線審のフラッグが一度上がったものの、判定は覆られず2失点。


 


 ゲームの入り方の意思統一がきちんとできていなかったのかもしれない。引き分け狙いで行くのか、得点しにいくのか。当然、相手はがむしゃらに貪欲に点を取りに来るのは百も承知。ここで、いなすような大人のプレーができなかったのはチームが成熟していない証拠。


 


 グルージャのゴールキーパー島津虎史は元甲府在籍の浜松出身。これほど彼の後ろ姿をゴール裏から眺め、恨めしく思ったことはない。徳島時代でもそんなことはなかった。


 審判を相手チームを怨んでも結果が変わることはない。2位いという現実がただ残るだけ。


 でも、得失点差46とはいかがなものか。1部の参加クラブでもあまりにも差が開き過ぎてはいまいか。


 そんな繰り言の1つや2つでてしまう秋の盛岡南球技場。廻りの田園風景は黄金色に光る稲が。「実るほど 頭をたれる 稲穂かな」 そんな心境に全くなりえず岩手県盛岡を後にした次第。


 

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