★道具のせいにしちゃいかん〜中編〜★

  • 鷹乃廉
    2009年06月13日 17:08 visibility64

★あらすじ★
主人公は宝探しの旅に出ました。
迷子になりました。
時間がない。
(あらすじ終わり)

_____________________

右も左もわからず、刻々と退却の時刻が迫る中、奇跡的に昇降機を発見した。

巨大掛け軸の裏に隠れるように設置された上階への道、この魔窟の陰湿さが伺いしれる。

第二階層から第四階層まで一気に登った。
そこは今までとは異色の空間だった。
第二階層がピラミッド・洞窟のような場所だとすれば、第四階層は華の迷路。

華やかな道具類が所狭しと並べられており、そのどれもが興味をそそられるモノばかり。
私が追い求めている品と同型のモノさえ在る。

左腕の時計を見ると即座に第四階層の物色を始めた。
きっとこの中に埋もれているはず…
焦って辺りを探すがなかなか目当ての品は出てこない。

こうしている間にも針は進んで行く。残り一時間でこの階層全てを見て回るのは困難だ。

困り果てた時、どこからともなく天の使いが現れた。
白い衣を身に纏い、透き通るような肌に青い瞳をしている。
年齢は私の半分程度の容姿をしているが、実を伺い知る術はない。

『お困りですか?』


その天使の甘い囁きに私は戸惑いながらも返答した。
『至高の一品を求めているのです。どこにあるのかご存知ないでしょうか』


天使の助言は的確だった。第二階層の中央に保管している者がいる、とのことを聞いた私はすぐさま元来た道を戻り、第二階層・中央地域に辿り着いた。


そこには私が求め続けた品が確かに在った。
しかし、幾重にも鍵のかけられた透明な板の先にあり触れることは許されない。

時間はまだ余裕があるが急ぐに越したことはない。

『申し訳ない。この品を求めているのだが』
そう声を張ると奥から一人の人間が現れた。

『お客様、こちらの品をお求めですか?』
『うむ。これを一対二組貰いたい』

すると奥の部屋に通され、引換の金額を提示された。
二つ返事で承諾し、代金を手渡すと札を渡されしばらく待つように指示された。

時間は…





続くのか?

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。