
★道具のせいにしちゃいかん★
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鷹乃廉
2009年06月12日 22:18 visibility68
肌を焼くような暑さの中、普段とは異なる列車に乗り見知らぬ道を歩くこと20分。
目的の地に着いた。
敷地面積だけで言えば野球場が何面入るかわからない。
広大な土地に存在する人工の建造物。
全部で五つの階層からなるが、それぞれを繋ぐ昇降機は至る所に在り、僅かな油断が迷道への第一歩になる。
私がここにいる理由はただ一つ。至高の一品を求め、二つの川と三つの丘を越えここまでやってきた。
……
現在、第二階層にいるが完全に道を見失った。
油断がなかったわけではないが、至る所に飾られた秘宝に目を奪わたのが隙だった。
ここには様々な冒険者のために、案内人が待機しているはずなのだが、どこを見渡してもそれらしき人影は無い。
下調べでは第四階層に目当ての宝があるはずなのだが、上階に通じる昇降機さえ見当たらない。
午前十一時三十分。魔窟に足を踏み入れてからゆうに一時間は経っている。
制限時刻までは残り一時間。ぐずぐずはしていられない。
時刻がくれば立ち去らねばならない…
続く…?
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