#532 責任を取るということ

カズさんのフットサル日本代表参加について賛否両論されているみたい。

僕はそういう話は一切きらいなのでほとんど気にしていない。

カズさんだからと言うわけではなく、人が選択した道を気持ちよく後押ししてあげる人でありたい。

カフリンガは基本「来る者拒まず、去る者追わず」がモットーのチーム。

カフリンガでフットサルをやりたければ基本うまい下手に関わらず入団の許可している。

また辞めたいという選手がいれば、理由は聞くものの基本その人の考えた選択を尊重している。たまに稀なケースはあるものの。

 

人が何かやろうと考えて一歩を踏み出そうとしているとき、自分で考え、また人の意見を聞き本人がたくさん考えた結果。

だからそれ以上でもそれ以下でもなく、そこから先本人がどれだけがんばったかが問題。

その後に訪れた結果は良くも悪くも本人に返ってくる。

そしてそれがまた経験になる。

 

今日発売の日経新聞のカズさんのコラム。

カズさんの日経新聞でのコラムは隔週金曜日の朝刊に掲載されていて、2006年僕が横浜FCで広報しているときからすでにコラムは始まっていた。

日経新聞の記者の方とカズさんはお互い信頼し合っていて、カズさんが話す言葉をしっかりと理解し、カズさんも何度も原稿をチェックして自分の言葉を選んでいた。

だから今日掲載されていた日経新聞は実にカズさんらしく、またいろいろと報道がある中で、カズさんがしっかりと自分の言葉で選んだ文章だから、たくさんの人に見て欲しいなぁと思った。

とは言っても日経新聞、それも今からコンビニに行けば見れる週刊誌とは違うのでどこかに載ってないかな~ネットで探してみた。

そしたらやっぱりあった!!

 

是非たくさんの人に見てほしいカズさんの本当の気持ち。

 

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【サッカー人として】

三浦知良

2012.9.29日経新聞

<責任を取るということ>

フットサル界を発展させるために君が必要だ―。
強い要請を受け、フットサル日本代表候補に加わることを決めた。サッカー界全体のことを考えた。自分がやれることを協力する。それ以上でもそれ以下でもなく、決めた道を僕は貫く。
J1昇格のかかる大事な時期に横浜FCが「行っていいよ」と手放すことは、カズは要らないと言われたのと一緒じゃないか。否定的な見方もあることは分かっている。「いま離れられると痛い」という山口素弘監督の考えも知っている。僕もクラブも監督も協会も、現場はプラス面もマイナス面も重々承知している。そのうえで悩みながら決断を下していくんだ。
人がやったことのないことをやるのは苦労するよ。でも誰かが新しい道を作り、誰かがその道に続く。道が壊れれば、また誰かが作り直す。この過程を通らなければサッカー日本代表だって現在の姿も発展もなかっただろうから。
自分はサッカー選手だから横浜FCを最優先する。フットサル合宿初日も集合前に横浜FCで練習してきた。佳境のJ2リーグ戦出場に標準を合わせて調整している。かつ、時間の許す限りフットサルに加わりたい。ワールドカップ(W杯)のため、勉強のため、出られるものは両方出たい。
まあ、大変だね。でも決断したのは自分。自分が好きでやっていることだから、自分で責任を取るよ。では責任って何だろう。結果が出なければ「すみません」と謝ること?「もうフットサルはやりません」と辞める?違うはず。全力を尽くすことが責任を取ることと僕は思う。勝っても負けてもそれをやる。
自分で行きたいと言ってブラジルへ渡った。イタリア挑戦もシドニーFCへの短期間の移籍も、全部自分で決めた。人生は自分の選択。だから成功や失敗はあってもそこに悔いはない。
目に見えた数字で表れなくても、時を隔ててから、「あの選択があったから」を思えることもある。僕にしかできないことなのなら覚悟を決めて勝負する。もし日本でプレーする場がなくなれば、世界中のどこまででもプレーできる場所へ行くつもりでやっているわけだからね。フットサルもやると決めたら責任を果たす。誰が何と言おうと。

(元日本代表、横浜FC)

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