世界一高価なホット・ドッグ<その1>

イングランドのスタジアムはさすがで、地下鉄の駅のすぐそばにありアクセスがいい。スタンフォードブリッジも地下鉄Fulham Broadway駅から歩いて数分(チェルシーなのにフルハムという駅名なのが不思議。稲本のいたフルハムは二つとなりの駅のPutney Bridge駅にスタジアムがある)。 駅の目の前からスーベニアショップが広がっており、 「第二次世界大戦前から」 チェルシーサポーターといった風な老紳士がマッチデープログラムを売っているのがまことに楽しい。

一方日本---。 
日本は野球がプロスポーツとしてまず盛んになったため、東京ドーム、神宮球場、名古屋球場、名古屋ドーム、甲子園などなど伝統のあるスタジアムはアクセスの良いところにある。一方サッカーは国立、西が丘などの古いスタジアムはアクセスの良いところにあるが、埼玉スタジアム、万博、日産スタジアム、味スタ、瑞穂、広島ビッグアーチなど主力のスタジアムは駅から遠いかもしくは駅から近くても町の中心から外れている。このあたりは「歴史」の差がまともに出るわけで、短期間で埋めようのない問題である。(例外はユアスタか?しかし、同じ宮城の「あのスタジアム」はどうするのだろう?)

さて、初めてのスタンフォードブリッジ。
当然サッカー専用で、しかもいいことに「傾斜がきつい」。これは重要なことで、傾斜のなだらかなスタジアムは「×」である。(最たる例は米国のローズボールスタジアム。言わずと知れた94年W杯の決勝の舞台だが、あの傾斜はいただけない) 
世界の名スタジアムは傾斜がきつい。ミラノ・ジュゼッペメアッツァ、ブエノスアイレス・ボンボネーラ、行ったことはないがバルセロナ・カンプノウ、マドリッド・サンチアゴベルナベウ。下から見ていてスタジアムが崩れ落ちそうな雰囲気がいい。そして何よりもグランドが近く、全体を見渡せるためサッカーが見やすく臨場感があるのだ。(続く)

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