イースタン巨人5連勝!その強さの理由とは? 4月9日イースタンリーグ楽天対巨人戦のレポと動画アップ
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舎人
2011年04月11日 03:54 visibility504
土曜日の試合のレポと動画のアップをします。この試合は元々楽天の主催試合で、本来は利府(仙台市近郊)で開催されるはずだったのですが、震災の影響でジャイアンツの本拠地を間借りして行われることになったのです。したがって、先行が巨人、後攻が楽天といった具合でした。
球場の周りの桜が今まさに満開でしたが、生憎の空模様・・小糠雨に嵐のような強風で、甚だ観戦には不適切な環境でした。そのため、いつもの週末は1000人前後集まる球場に、この日は200名程度しか観客がいませんでした。
この試合でイースタン巨人は5連勝です。11勝3敗で2位ヤクルトに2.0ゲーム差を付け首位、チーム打率もチーム防御率もリーグトップです。この強さの理由とは何か?1つには今年から監督になった川相監督によると思います。なにしろ積極的にランナーを前に進める采配をします。この意識改革が大いに勝ち星に結びついている可能性はあります。しかし、それ以上に2軍がもう1つできたことが今年のイースタン巨人の強さの最たる理由であると私は考えます。そもそもファームは勝ち星よりも選手の育成が主眼に置かれる場所です。そこではチームの勝利のみを考えれば使いたくない明らかに力の劣る選手も含まれているのです。しかし、巨人の場合はそういった力の劣る素材型や一芸の選手たちを第2二軍なるものを作り分離してしまった。つまり、一軍に近い実力の選手やたまたま2軍に調整で来ているだけの中堅以上の選手だけで戦うことのできるのが今年の巨人だということです。それが今年のイースタン巨人の強さの主な理由なのではないでしょうか?
この制度が良いかどうかは現段階では分かりません。注目して見守りたいと思いますが、勝つことは負けるよりも選手に大きなものを残すのではないかと思っています。
さて、この試合巨人の先発は朝井でした。朝井の先発は3月5日の教育リーグ開幕戦で見て以来でした。風が強かったせいか得意のカーブの制球にやや苦しんでいた感じは受けましたが、球威が素晴らしく、力で押す投球です。その力強いストレートで内角を容赦なく突く強気の投球を見せていました。四回まで投げ、二回以外はランナーを出しましたが、三塁まで進ませることは無く、ほとんど危なげのない投球だったと思います。現在一軍はローテーションを五人しか決めていませんが、朝井はその候補に入ってくると思います。圧倒的な投球は見せなかったものの、急場しのぎには十分な投球をしてくれると思います。
五回から登板のMichaelは球威が本来のものではありません。しかし、ファームにおいては格の違いを感じさせる投球を見せていました。球威は全盛期よりも落ちたとしても、今年から導入される低反発球はMichaelに追い風になることと思います。久保や越智の調子が上がらないようなら、Michaelを中抑え的なポジションとして六回〜七回で使ってみたらどうかと思います。
六回に登板の越智は本来の球威も無ければ、球にキレもありません。MAXは143キロが2回だけです。昨年よりも5キロは間違いなく遅い。制球は安定していたものの、コーナーを突くほどのコントロールがある訳ではなく、甘く入ったストレートをことごとく捉えられていました。無失点ながら1イニングで被安打3、この球威ではフォークも武器になりません。今の状態では開幕一軍はとても無理です。本当にどうしてしまったのか心配な越智でした。
七回八回に登板したトーレスは3月に見た時よりもまとまってきた感じがしました。これも朝井と同じで圧倒的な投球は期待できないながらも、使えばそこそこの内容の投球をしてくれると思います。投球のほとんどがストレート。七回は148キロを何度も記録し打者を圧倒していました。しかし、2イニング目の八回は何故か145キロ以上の球速表示がありません。先頭バッターにファールファールで粘られて四球を出しましたが、1イニング目の球威なら空振りが奪えていた感じです。先発候補の一角なのでスタミナに原因があるとは思えませんが・・少し気になりました。
打者は相変わらず加治前が目立っていました。この日はお手本のなるようなピッチャー返しのセンター前ヒットを2本です。そのうち1本は先制のタイムリー!本当に勝負強いです。打線で他に目立っていたのは橋本、隠善、山本といったあたりです。橋本のことは別立てで話すとして、隠善も山本もタイムリーを放ちました。隠善は基本プルヒッターなのでしょうが、この日はレフト方面に2本のタイムリーヒットを打っていました。今年の課題として打つポイントを前にするとのことでしたが、その過程での逆方向なのかもしれません。山本は4打数1安打ながら、その1本がタイムリーになりました。打ったのはアウトローに逃げて行くスライダーで相変わらず変化球打ちの上手さを見せていました。スラッガータイプで入団したはずが、バットを短く持ちコンパクトに振り抜くことで新境地を開拓したのかもしれません。
大田はヒット1本ながら貴重なタイムリーを放ちました。これで打点がリーグトップの12になりました。打撃の方は間違いなく成長しています。何よりも打席の中から自信が伝わってきます。軸足打法に戸惑い、外角のボール球にバレリーナのターンのような腰砕けの打撃をしていたのが、今年はほとんど見る事がありません。昨年の今頃は打率が2割に満たず、打点も3つだけだったのが、今シーズンは打率も3割近く、至極順調に来ていると言っていいでしょう。この日は守備も安定していました。失策はここまで7と12球団最多ながら、2週間前に見たイップスのようなカチコチの体の動きではありません。上達したとは言えないまでも、落ち着きを感じる守備になっていました。この日はすかさず盗塁も決めていたのですが、目の前で藤村や松本が刺されている中で楽々決めてしまうあたり、走塁のセンスがあるのでしょう。もしかしたら、走攻守の中で一番自信があるのが走塁かもしれません。
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来週末、ファームは沖縄遠征なので、球場には行けないかもしれません。行けたら日曜日のプロ・アマ交流戦に行こうと思っています。
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