笠原は昨年よりも成長しているのか？ダメになったのか？　6月5日プロアマ交流戦 巨人対JR東日本戦のレポと動画アップ

試合経過

宮國から始めたレポと動画アップの残りをやって日曜日の試合のことは終わりにします。この試合は宮國の先発に始まり、2番手田中、3番手成瀬と高卒ルーキーの3人が五回まで登板しましたが、六回からは2年目3年目の投手が次々と登板し、第2二軍ならではの若さあふれる継投を見る事ができました。その中で笠原についてですが、凄みを感じさせる投球を見せていました。変化球がやや浮いたりワンバウンドになっていましたが、キレが良く、ストレートも素晴らしく伸びを感じます。MAXは143キロ、ストレートの平均球速で141〜142キロですが、191センチの上背から角度のある球がビシビシとストライクゾーンに投げ込まれて、数字以上の威力を感じます。昨年に比べて明らかに下半身が安定している感じです。

笠原は昨年のイースタンの開幕投手に選ばれています。それが今年はどうしたことか絶不調！イースタンは50試合以上消化し、早くもシーズンも半分終わろうとしているというのにこの試合の時点でイースタンの登板はまだ2試合だけでした。しかも、2試合とも大量失点し結果を残せていないのです。何がどうしたんだと私も非常に心配していたところ、この試合で笠原の快投を見たのでした。心配するどころか、ただただ感心するばかり・・この投球ができればイースタンで打ち込まれるはずがない！これはようやく不調から立ち直ったからだとその時はひとり納得していました。

しかし、その3日後、笠原はイースタンの横浜戦で先発登板し、三回を被安打7、失点4の乱調で試合をぶち壊してしまったのです。どうやらこの試合では球速も140キロ出たか出なかったとのこと。5日の試合と8日の試合はともにジャイアンツ球場です。そんなに簡単に打たれたことも信じられなければ、球速まで落ちてしまっていることも信じられない思いです。まるで笠原という投手は２人いるのではないかと思ってしまいます。

笠原はイースタンでは3試合10回の登板で防御率10.80と散々なものながら、第2では6試合30回2/3に登板し防御率2.93とまずまずの成績です。まさか格下の相手だと力を発揮するのでしょうか？しかし、笠原が登板して投げた第2の相手とは独立リーグや社会人の強豪チームで、どちらかと言うと格上の感がありイースタンと同等以上のレベルではないかと思います。

なぜ第2だとまずまずの投球をするのにイースタンだとダメダメなのか？川相監督の前だと萎縮してしまうのだろうか？今のところ謎のままです。今後も笠原の登板を注目したいと思います。

久しぶりに杉山の投球を見ました。ルーキー時のような躍動感はありませんでしたが、ようやく登板できるようになったことだけで収穫だったかもしれません。MAXは141キロ、これが145キロを超えるようになれば本調子です。球威という特長をまず取り戻し、支配下入りを目指して欲しいと思います。

打つ方で目立っていたのは財前でした。今年育成で入団した川口、荻野、財前、丸毛の4人は左右の差こそあれ、キャラがあまりにかぶり過ぎ、誰が誰だかよく分からないでいるのですが、今まで見てきた限り、強いて特長を挙げるとすれば守備の川口、走塁の荻野、打撃の丸毛といった感じでしょうか・・その中で財前はケガか何かで離脱していたために、最も印象が薄く、どこに特長があるのか分からずじまいでいました。この日は二回に外角のストレートをレフト前にヒット、九回に真ん中内寄りのストレートを右中間に三塁打を放っていました。打つポイントが前で隠善の打撃になんだか似ています。まだ1試合しか見ていませんが、丸毛と同様の打撃に特長がある選手なのかもしれません。

ほかで目立っていたのは川口の粘りの打撃です。カウント0-2と追い込まれながらもファールファールで粘りフルカウントにして、最後は甘く入ったストレートをライト前に打ち返していました。地味ながらしっかりと自分の持ち味をアピールしていたと思います。

育成の選手たちはどれだけ自分の持ち味をアピールできるかが必要となってくるのですが、川口、荻野、財前、丸毛の4人は全員俊足で守備も悪くありません。代走や守備固めとしてならすぐに抜擢することが可能な選手ばかりです。その中でいくら足の速さや守備をアピールしてもなかなか抜け出すことは難しいでしょう。抜け出すためにはどれだけ打撃で目立つことができるかが必要だということです。その点では今のところ、丸毛と財前が良いアピールができているのかなと思います。川口や荻野も負けてはいられない。ヒットが欲しくて仕方無いことでしょう。ルーキー4人の支配下入りレースを今後も見守りたいと思います。

笠原将生 2011年6月5日　←New

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