辻内3年ぶりの先発登板と育成2位土田の公式戦初登板 平成24年6月13・14日イースタンリーグ(対DeNA)

  • 舎人
    2012年06月16日 06:03 visibility660
今週はありがたいことに毎日イースタンの中継がG+でありました。平日はほとんど帰宅できない私は、いつも週末にまとめて録画を見る事になるのですが、ようやく火曜日〜木曜日の三日分の試合を見終えることができました。その中で紹介したいことが2つ、辻内の3年ぶりの先発登板と育成2位入団の土田の二軍公式戦初登板です。

まずは辻内ですが、イースタンで7勝を挙げた2009年以来の先発登板です。この年は巡り合わせが良く、私は辻内の先発を6試合程度見る事ができたのですが、その時に比べるとストレートのキレは現在の方が間違いなく増していると思います。当時は球威が落ちていたということはなかったのでしょうが、制球を気にするあまり140キロ前半の置きに行ったようなストレートが目立ちました。勝負球としてストレートを使うことができず、変化球を多投することで打者の打ち損じを待っているような投球が多かった気がします。しかし、この試合の辻内は140キロ台中盤のストレートを中心に投球を組み立てています。辻内はルーキー時全投球の9割がストレートでした。それが3年前はストレートの割合が5割強、そして、この日は全80球のうち、56球がストレートだったのですからちょうど7割という内容でした。3年前よりもストレートに自信を持って投げ込んでいる証拠だと思います。解説の吉村さんは以前はストレートだろうと変化球だろうと関係なしに、全然制球されていなかったが、今の辻内はストレートに関しては意図した通りに投げられていると話していました。しかし、変化球はどうもなかなか思いどおりに決まりません。浮いたり、ワンバウンドしたりしています。有利にカウントを進められた時は、打者を簡単に打ちとれるものの、悪くするとストレートを狙い打たれています。

しかし、それでも予定の三回を上回る四回までの登板となりました。それというのも四球を1つしか与えなかったのです。そのために被安打の割にだらけた試合にならずに済んだのでした。初回こそ緊張で腕が振れていなかった印象でしたが、二回以降は打たれこそすれ破綻のない投球で、炎上する気配はありませんでした。テンポも良かったので、川相監督ももう1イニングを行かせたのでしょう。

吉村さんも話していましたが、辻内の良さを引き出すにはやはり先発が適していると思います。ある程度投げミスが許される中で、どう試合を作って行くかが辻内にとって一番向いている場面だと思います。それならばこの先一軍は交流戦が終わり、先発投手が必要になってくる時に、うってつけかと思えますが、どうも長いイニングを投げてこなかったことで、スタミナはあまりなさそうです。しばらくはこんな感じで3〜4イニングの登板を重ね、一軍からは敗戦処理要員として引き揚げてもらうことを待つのがいいと思います。そこで結果を出してから晴れて一軍の先発投手に抜擢されればいいなと思います。

ともあれ、ようやくここまで来ました。私にとってはダメな親戚の子どもがようやくやる気を出して仕事を探すと言ってくれたような気分です。


辻内登板結果 ※先発登板

2012年6月13日(水) イースタンリーグ 巨人対DeNA(inジャイアンツ球場)

一回表

渡辺直:カウント0-1から左中間二塁打(内中144キロS、外中142キロ)

山崎:カウント2-1から投犠打(外中138キロB、外中139キロF、中下140キロB、外中139キロ)

一死三塁

井手:カウント2-1からライト前タイムリーヒット(外中145キロB、外上128キロB、外中145キロF、外中143キロ)、0対1、DeNA先制

一死一塁

後藤:カウント3-1からライトフライ(内中141キロB、外中141キロB、外下129キロB、中中129キロS、中上145キロ)

サラサー:カウント1-2からサードゴロ(外中142キロF、内中146キロB、外中143キロS、外下133キロ)

一塁ランナー残塁、一回表終了 



二回表
新沼:フルカウントからショートフライ(外上142キロSw、内下145キロB、中中123キロF、外上134キロB、外上146キロB、中上147キロ、外中147キロF、外中147キロF、外下147キロ)

啓二朗:カウント0-2から投内野安打(内上146キロF、外中147キロS、中中134キロ、打ち取った当たりだが啓二朗の足が勝る)

高城:カウント2-2から空振り三振(中中146キロS、内中144キロ、外下135キロB、中上145キロF、外上146キロB、内下124キロ)→高城の空振り三振と共に啓二朗が二盗

二死二塁

桑原:カウント2-2からセカンドフライ(外上143キロB、外上121キロS、中下130キロB、中中143キロF、内中143キロF、中中121キロ、内中146キロ)

啓二朗残塁、二回表終了




三回表

渡辺:カウント2-1からセカンドゴロ(内中143キロB、外中128キロS、外中118キロB、外中126キロ)

山崎:カウント1-2からライトファールフライ(外中143キロF、内中143キロF、中下143キロB、外中143キロ)

井手:ストレートの四球(内下123キロB、中上145キロB、外上127キロB、外上143キロ)

後藤:カウント1-0からレフトフライ(外上141キロB、外中142キロ)

井手残塁、三回表終了




四回表

サラサー:フルカウントからレフト前ヒット(内中128キロS、外中118キロB、外中143キロB、外中143キロF、中下133キロB、中上147キロF、外中144キロ)
新沼:カウント2-2からサードゴロ併殺打(外中144キロSw、内下143キロB、内中124キロB、内中127キロS、外上145キロ) 
啓二朗:カウント1-0からレフト前ヒット(外下126キロB、内上145キロ) 
高城:カウント0-2からライト前ヒット(内中144キロS、外上143キロSw、中上143キロF、外中145キロ) 
二死一二塁 
桑原:カウント2-2から空振り三振(中下128キロB、外下128キロSw、外中142キロB、外中142キロSw、中下134キロチェンジアップ) 
二者残塁、四回表終了


登板内容
先発4イニング 球数80球 被安打6 奪三振2 与四球1 失点1 MAX147キロ(6度)



辻内の投げた次の試合、先発のゴンザレスの後を受けて登板したのが育成2位で入団した土田です。実は初めて見ました。力投派でストレートに威力を感じます。ややテイクバックが大きく、腕が遅れて出てくる感じです。変化球も一通り投げられるようですが、スライダーが一番の武器のようです。コントロールも悪くなく、投球のテンポも良く、意外にもまとまった投手でした。ありがちな投手といえばそうなのかもしれませんが、何か武器を手に入れれば、すぐにでも一軍の戦力になりそうな雰囲気を持っています。

解説の緒方さんは投球フォームにおいて、トップがきちんと作れていないと注文を付けていました。まとまっているとは言っても改善の余地はあるようです。問題点が克服されれば、さらに良い投手として目に映ることでしょう。

初登板にしてはまずまずの内容、“つかみはOK”といった感じの土田の投球でした。


土田登板結果 ※1対3とビハインドの五回表から登板

2012年6月14日(水) イースタンリーグ 巨人対DeNA(inジャイアンツ球場)

五回表 
啓二朗:カウント3-1からバットを折りながらセカンドゴロ(外上138キロB、中上127キロB、内下140キロB、外中140キロS、内中142キロ) 
渡辺直:カウント2-2から見逃し三振(外中131キロB、外下141キロF、外中142キロSw、内上133キロB、外中142キロF、外中129キロ) 
内藤:カウント1-2からショートエラー出塁(内下117キロB、中中???キロF、外中140キロSw、外中140キロ) 
後藤:カウント1-2から途中終了(中中130キロS、中上130キロB、外中132キロF、外下132キロB) 
後藤の打席で内藤が二盗死(加藤楽々刺す) 
五回表終了 


六回表 
後藤:カウント0-1からショート内野安打(外中127キロS、外中140キロ、山本がゴロをファンブルしたため後藤の足が勝る) 
井手:カウント0-1から投犠打(内中125キロF、内上135キロ) 
一死二塁 
北:カウント1-2からセカンドゴロ進塁打(???キロS、内中130キロF、内下129キロB、外中114キロ) 
二死三塁 
山崎:カウント1-1からサードゴロ(外中138キロSw、外中139キロB、外下129キロ) 
後藤残塁、六回表終了


登板内容
2イニング 球数30球 被安打1 奪三振1 与四球0 失点0 MAX142キロ(3度)

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