静かに一軍昇格の時を待つ山本の左中間本塁打 9月8日イースタンリーグ ロッテ対巨人戦のレポと動画アップ
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舎人
2012年09月12日 03:27 visibility1084
試合経過
先日の土曜日のロッテ浦和の試合は当初の予定では行くつもりはありませんでした。以前も話したことがありますが、この球場は試合の経過をレポしたり、動画を撮るのに非常に不向きだからです。バックネット裏から観戦することができない上に、バックスクリーンなどでオーダーが張り出されることがないのです。しかも、Mr.blackさんがオリックスのウグイス嬢の話を書かれていましたが、それと同じようにロッテ二軍のウグイス嬢も非常にクセのあるアナウンスで、誰のことをアナウンスしているのかよく分からないのです。巨人の選手なら背番号さえ言ってくれれば誰なのか分かりますが、ロッテの選手となると選手名鑑なしではいられません。そんな逆境が嫌でこの球場はいままで敬遠気味でした。しかし、自宅から自転車でも向かえる距離ですし、2試合も雨で観戦を流していたために、それならばと向かったのでした。もっとも選手との距離がこれほど近くに感じる球場は他にありませんし、改装されてきれいになりました。思い入れが多い人もたくさんいることと思います。そういった意味ではいい球場だと思っています。
さて、この試合の先発は岸だったのですが、制球のいい岸にしては珍しくコントロールに苦しむ投球でした。どうもマウンドが合わなかった感じで、死球を2つも与えたばかりか、青野にフルカウントから苦し紛れに投げたど真ん中のストレートを満塁ホームランされていました。初回のこの本塁打で試合は決まってしまった感じです。徐々に安定して来た感じでしたが、三回限りで降板していました。
岸を見ているとどうしても深田を思い出してしまいます。140キロに満たないストレートに標準以上の制球力と緩急を利かせた投球です。しかし、深田の場合、球威の無さが最後までついて回ってしまった感じで、決してコントロールは悪くないのにコーナーを狙い過ぎて四球を与え自滅してしまう。ファームでは好投をするのに一軍に上げると何の働きもできない感じでした。この日、やたらとフルカウントが多かった岸からは、かつての深田が思い出されました。しかし、仮に岸が深田と同じタイプで同じ能力の持ち主だったとしても、救いなのは、深田の時代と違って今は低反発の統一球の時代だということです。球威が無くても思い切り腕を振って、気持ちのこもった球ならばそう簡単に打たれてばかりではないでしょう。もっと思い切ってストライクゾーンに投げ込むことが今後の活路ではないかと思います。
二番手は林イーハウ、この投手は今年になって急激に興味を失ってしまった投手なのですが、良かったり悪かったりです。8月の末に見た時は徐々に本来の輝きを取り戻しつつあると思いましたが、この日はボール先行でテンポも悪く話にならない投球。タイムリーで1失点でしたが、細谷のヒット性のライナーが併殺を招きさえしなければ、大量失点をしていたと思います。いったいどうしてしまったのか本当に心配です。今オフの去就もどうなるかも気になるところです。台湾勢最後の砦として何とか生き残って欲しいと思います。
辻内はまずまずの投球でした。コントロールは相変わらずアバウトだったものの、高めに抜けることはありませんでしたし、低めへ投げる意識は徹底していたと思います。
打つ方で最も目立っていたのは山本でした。大量ビハインドの中、一人気を吐く本塁打です。この浦和球場は山本にとって思い出の球場です。打撃を期待されて入団したものの、結果が出ず、長打もなかなか出なかったものが、3年目の昨シーズンの春季キャンプ、バットを思い切り短く握るスタイルに転向して打撃が開眼したのでした。そして、その打棒が初めて結果として表れたのが昨年の教育リーグが行われたこの浦和球場だったのです。その時の本塁打はレフトのポール際のファールかどうか微妙な当りでした。山本は打席の中から動かず、打球を見つめていました。そして、三塁塁審が手をぐるぐる回すと首を傾げながら、照れながらダイヤモンドを一周したのでした。その時の山本の心情を察するに「あれ、なんでこんな打球が飛ぶんだ!?」って感じだったと思います。
それから1年半、どの選手よりも波瀾万丈の時を過ごした山本が打席に入っていました。相手先発上野のベルト付近のストレートをコンパクトに振り抜くと、打球はグングン伸び、左中間のフェンスを超えたのでした。今シーズンまだ2本目ですから、昨年9本を放ちチームの本塁打王になったことを考えるとやや寂しい気がします。しかし、大きなケガを乗り越えて、少しずつベストパフォーマンスに戻って来たことを感じさせる当りだったと思います。
山本が一軍昇格を果たすとしたら打撃とともに守備力がカギではないかと思っています。サードの守備は決して上手くはないものの、堅実で、スローイングが実に安定しているのです。中井や大田には無い武器を山本は持っていると思います。目指すは「内野の矢野」ではないか。試合中盤から代打で入り、サードやファーストを守っているような起用のされ方をしている姿が思い浮かびます。今までの苦労を考えたら、何としてでも一軍の戦力になって欲しいと、個人的にかなり思い入れを持って応援しています。山本の話は今年のシーズンが始まる前に書いておりますので、こちらもご覧になっていただけたらと思います。
今年期待をよせる若手選手2012(3) 山本和作 (平成24年1月22日 日記)
最後に橋本についてですが、この日はヒット1本でした。しかしながら連続試合ヒットをこの試合で14にまで伸ばしました。8月23日の日記で、この好調を維持して、打率を3割まで上げて欲しいと話しましたが、なんとその間、本当に3割まで持って来てしまったのです。(9月11日現在 打率.299)今シーズンここまで好調が続いたことはありません。ケガが完全に癒え、心身共に充実しているのでしょう。そして、大田や中井が昇格して活躍していることも大いに刺激になっていることと思います。無理とは分かっていますが、なんとか一軍に抜擢されないかと思ってしまいます。早く優勝が決まり、調整のために登録を抹消されたベテランに替わってなら一軍昇格があるかもしれません。そこで、高い能力を首脳陣の前でアピールしてオフから来季以降の抜擢につなげて欲しいと思います。
動画は観客席の関係でこの角度からです。これだとビデオの回す角度が半端無く大きいので、辛いのなんの!それでも続けた自分がいじらしい(-.-;)
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