高橋監督の抜擢に応えた！D2ルーキー重信慎之介の初ヒット・初打点＆初猛打賞の記録

去る21日の土曜日は茶柱さんと越谷までアストライアの試合を見に行っていました。女子プロ野球を観戦するようになって3年目ですが、ただ目の前のプレーを楽しみ、純粋に選手たちを観戦できるということは楽しいものです。いつものファーム観戦でそうは行きません。頑張っている選手たちを被写体に、茶柱先生の元でしっかりと撮影の勉強をして来た感じです。

1時から始まった試合は3時過ぎには終わり、帰宅したのですが、ちょうど一軍の中日戦の中継をしていました。私は見ようと見まいと、中継は一応全試合録画しており、放送中に試合を見ることはほとんどありません。久しぶりに見るリアルタイムでの観戦でしたが、八回表、ちょうど長野がヒットで出塁したところでした。続くバッターは前の試合からスタメンで抜擢されているルーキー重信です。しかし、この日は3打数ノーヒット2三振という散々な内容でした。原さんなら交代させているんじゃないかと思いましたし、高橋監督の重信に対する期待の高さを感じながら打席の重信を見ていたのでした。すると、左腕の福の内角ストレートをやや腕をたたみながら振り抜くと、打球は右中間のまん真ん中を破りフェンスにまで達する勢い！一塁ランナーの長野は本塁に生還し、重信は楽々三塁に達していました。プロ初ヒットが打点付きで、しかも三塁打なんて重信らしくて良いじゃないか！運よくリアルタイムで重信の初ヒットを観戦することができたことで、私も少し気持ちが高ぶったのでした。

重信は初ヒットまで10打席を要しましたが、1本出ると不思議なことに翌日曜日の試合では猛打賞です。高橋監督の起用にしっかりと応えたのでした。

2016年5月21日(土) セントラル・リーグ 中日対巨人(ナゴヤドーム) 

4打数1安打1打点

2016年5月22日(日) セントラル・リーグ 中日対巨人(ナゴヤドーム) 

一回表、投手吉見

一死一塁

重信：初球ｾﾝﾀｰｵｰﾊﾞｰ二塁打！(外角133ｷﾛ)

三回表

重信：初球ｾｶﾝﾄﾞｺﾞﾛ(外角131ｷﾛ)

四回表、投手吉見

二死一二塁

重信：初球ｾｶﾝﾄﾞｺﾞﾛ(低め130ｷﾛ)

七回表、投手岡田

先頭ﾊﾞｯﾀｰ

重信：ｶｳﾝﾄ1-1からﾚﾌﾄ前ﾋｯﾄ(120ｷﾛB、143ｷﾛS、ｱｳﾄﾊｲ141ｷﾛ)

九回表、投手福

二死走者なし

重信：ｶｳﾝﾄ1-2からｾﾝﾀｰ前ﾋｯﾄ(125ｷﾛS、127ｷﾛB、142ｷﾛF、外角130ｷﾛ)

5打数3安打

私が思うにこの選手の最も良い所は、足が速いことに溺れて当てに行く打撃に陥ることなく、しっかりとスイングして強い打球を打つ姿勢にあると思います。しかし、プロの速いストレートや、鋭い変化球に対応するため、前でさばこうという意識が強すぎて、打球が弱くなっていた感じでした。それがヒットを打って結果を出した打撃を見ると、十分に呼び込んでから打ちに行っています。この打撃が続けられれば一軍でも行き詰ることは無いのではないかと思います。

昨年のドラフトで幾つかあった疑問がこの重信の2位指名でした。こういったチャンスメーカータイプの外野手を野手の指名筆頭に選んだ真意は何だったのか、私は未だに疑問に思っています。同じようなタイプの立岡が台頭していましたし、橋本や松本もいる。しかし、タイプが重複しても取りに行く価値があると判断したのなら、それは指名方針としては間違っていない。後はスカウトの眼力が正しかったかどうかということです。これで重信が箸にも棒にもならないようだったら、指名方針かスカウトの眼力のいずれかが間違っていたということになります。そういった点では重信と同じくらいフロントなりスカウトがこの結果を喜んでいると思います。

とは言え、重信は可能性の一端を示したに過ぎません。立岡や橋本の大きな刺激になったことは間違いないでしょうが、このままレギュラー一直線とは行かないでしょう。この先外野手は高いレベルでのレギュラー争いが待っており、その中で重信は揉まれて行くことと思います。重信には何とかその中から抜け出して、誰もが認める真のレギュラーに成って欲しいと思います。おめでとう！これからも頑張って！