平成28年6月1日(水)プロ独立リーグ交流戦 武蔵ヒートベアーズ対巨人(熊谷市野球場)キューバの大田泰示 新外国人ガルシアの登場!

  • 舎人
    2016年06月06日 02:40 visibility796



























































































試合開始前に行われた昨年まで武蔵所属だった大竹と小林のインタビュー

今日は独立リーグとの交流戦を見に熊谷まで来ています。ここは去る5月8日に岡本がサヨナラ本塁打を放った試合以来の訪問になります。一か月足らずで再び来る事になったのですが、このように今年は三軍が各地で積極的に試合をするようになったことで、今まで以上にファームの試合が身近になったように思います。私はいつもフロントの事や首脳陣のことを非難ばかりしていますが、この三軍の創設と運営に関しては良い事をしていると思っています。こういった組織を作り運営しているという事は、フロントには育成に関しても考えがあるに違いないと思っています。しかし、それが機能しているように思えないのは、どこかに原因があるのでしょう。

昔の球団は選手の補強から育成、抜擢まで、全て監督が行っていました。しかし、現在は大所帯になり、1から10まで監督が戦力を把握する事は不可能です。そうすると、どうしても監督の目に留まらない選手が生まれてしまう。その中には素晴らしい可能性があったり、もしかしたら、将来のチームを背負って立つような大器がいるかもしれない。大所帯になるということはそういった可能性のある才能を保有しているということです。これを何とか表舞台に出す働きかけがなくては行けません。しかし、監督がそれをできないとなると、それが出来るのはフロントしかないのです。

私が思うに、現在のフロントの高橋監督に対する思いとは、一言で「遠慮」だと思う。無理矢理現役を引退させ監督に就任してもらったからには、つべこべ言わず一切を任せ、要請があった時だけ受け答えをしたり、行動するようにしている。ファームに関しては高橋監督が興味を持つまでは準備だけして、運営についての取り決めや提言などはほとんど成されていないのだと思う。したがって、現在はいくら三軍のような有効な組織を作っても全く意味が無いし、優れた才能の抜擢も、「監督が気付くかどうか」という相変わらずの甚だ非効率的な方法でしか行われていないのだと思う。そう考えると三軍など作ろうと全く無意味だと思えて来ます。しかし、これが本格的に運営されるようになるのは来シーズン以降だと思うのです。何はともあれ今体勢は賭博事件の混沌の中からスタートしたのです。球団の存続すら危うい状態の中から始まったのですから、育成やファームのことは後回しになったのだろうし、余裕が無かったのだと思います。三軍や新育システムについては、今シーズン取りあえずスタートし、来シーズンに向けて今後フロントが監督や首脳陣に対して提言や擦り合わせを行う。その中で選手の抜擢や起用についての方法も話し合わせるのではないかと私は思います。「遠慮」をするからといって「責任」の全てを監督に押し付ける訳にはいきません。そのことをフロントも分かっていると思います。

さて、スタメンに新外国人のガルシアがいます。走攻守三拍子そろった選手でグリエルに似たタイプだとか。巨人の連れてくる外国人選手はセペダにしてもギャレットにしても盛りをとうに過ぎた選手が多い。これから伸びて来るような選手を取ったら良いのにと思っていたところに23歳のガルシアです。これは注目です。先発はペレスですが、前回見た高崎ではヒドい投球でがっかりしました。今日はどうなのか気になるところです。

巨人
(6)増田(5)高橋洸(D)ガルシア(9)アブレイユ(3)芳川(8)青山(7)長江(2)松崎(4)田島(P)ペレス
ヒートベアーズ
(7)伊藤(8)中川(D)奈良(2)白井(4)角(8)山川(3)中野(6)竹澤(5)鈴木(P)中村

一回表
増田:カウント3-1から四球(B、B、B、S、外角ストレート)
高橋の打席で増田が二盗
無死二塁
高橋洸:フルカウントから空振り三振(B、Sw、B、B、S、F、内角ストレート)
ガルシア:カウント2-2からセカンドエラー出塁(F、B、B、F、外角変化球)→増田が一気に生還、1対0
一死一塁
アブレイユ:カウント1-2から空振り三振(S、S、B、低め変化球)
→ガルシアが二盗
二死二塁
芳川:カウント1-0からセカンドゴロ(B、内角ストレート、角のナイスプレー)
ガルシア残塁、一回表終了

ガルシアの当たりはバットの先っぽだったため、エラーを誘う変な回転のゴロになりました。

芳川の当たりはヒット性でしたが、角の好守に阻まれました。

一回裏
伊藤:初球死球(右肩口)
中川:カウント2-1から投犠打(F、B、B、外角ストレート)
一死二塁
奈良:カウント1-2から空振り三振(F、S、F、B、F、低め142キロ)
白井:ストレートの四球(140キロB、117キロB、137キロB、外角144キロ)
二死一二塁
角:ストレートの四球(144キロB、123キロB、143キロB、低め143キロ)
二死満塁
山川:カウント2-0から右肩口に押し出し死球(145キロB、125キロB、144キロ)、1対1
中野:カウント1-0からセカンドゴロ(144キロB、内角142キロ)
三者残塁、一回終了

ペレスの投球はレベルが低すぎてお話にならないですね(=_=)

二回表
青山:カウント0-1からレフト前ヒット(108キロS、外角137キロ)
長江:カウント1-0からレフト前ヒット(138キロB、外角116キロ)
無死一二塁
松崎:カウント1-1からセカンドゴロ進塁打(134キロB、131キロSw、アウトハイ134キロ)
一死二三塁
田島:カウント1-0からライト前勝ち越しタイムリーヒット!(137キロB、高め138キロ)、2対1
一死一三塁
増田の打席で田島が牽制に誘い出されタッチアウト
増田:カウント2-2からファーストファールフライ(104キロB、134キロSw、134キロF、137キロB、外角124キロ)
長江残塁、二回表終了

長江のヒットはやや詰まったものでしたが、青山と田島のヒットはクリーンヒットでした。

二回裏
竹澤:カウント1-2から見逃し三振(S、S、B、F、内角ストレート)
鈴木:カウント0-1から死球(F、左手口)
伊藤:カウント3-1から四球(B、B、S、B、高めストレート)
中川:初球捕フライ(インハイストレート)
奈良:見逃し三球三振(S、F、内角ストレート)
二者残塁、二回終了

ペレスの相変わらずのノーコンに場内大ブーイングです。困ったものだ。


















































三回表
高橋洸:初球ショートゴロ(外角変化球)
ガルシア:カウント0-2からショートゴロ(S、F、内角ストレート)
アブレイユ:カウント0-1からショートゴロ(F、外角ストレート)
三者凡退、三回表終了

ガルシアは意外にも足が速い!

三回裏
白井:カウント0-1からライトフライ(F、外角ストレート)
角:フルカウントからセンターオーバー三塁打(B、B、F、S、B、F、真ん中低め変化球)
中川:初球ファーストゴロ(外角ストレート、芳川倒れ込みながら捕球のファインプレー!)
中野:カウント1-1からレフト前同点タイムリーヒット(S、B、外角ストレート)、2対2
→レフト長江が後逸し中野はセカンドへ
二死二塁
竹澤:空振り三球三振(F、F、低め変化球)
中野残塁、三回終了

相変わらずのペレスの投球ですが、球威はありますし、時折素晴らしい球が行きます。

四回表
芳川:空振り三球三振(内角ストレート)
青山:カウント3-1からライトオーバー二塁打(外角変化球)
長江の打席で捕逸
一死三塁
長江:カウント2-2から空振り三振(S、Sw、B、B、低め変化球)
松崎:カウント0-2からセカンドエラー出塁(S、F、外角ストレート)→青山が生還、3対2
田島:カウント1-2から空振り三振(低め変化球)
松崎残塁、四回表終了

青山の二塁打はふらふらと高いフライが意外にも伸びてフェンス手前まで達したものです。

四回裏
鈴木:カウント1-0からセカンドエラー出塁(B、外角ストレート、高橋が後逸)
伊藤:初球投犠打
一死二塁
中川:フルカウントから四球(B、S、B、S、B、低めストレート)
一死一二塁
奈良:カウント2-2から空振り三振(F、B、S、B、内角変化球)
白井:フルカウントから空振り三振(S、B、B、S、B、低め変化球)
二者残塁、四回終了

ペレスは良い球が行ったり行かなかったり。

五回表
増田:カウント1-2からレフト前ヒット(B、F、S、キロF、外角変化球)
高橋洸:初球捕犠打
一死二塁
ガルシア:カウント2-2からセンター前タイムリーヒット!(115キロB、138キロSw、111キロB、142キロSw、外角133キロ)、4対2
アブレイユ:カウント2-2から空振り三振(S、F、B、B、外角変化球)
二死一塁
芳川:カウント0-1からライトオーバータイムリー二塁打!(S、外角変化球)→ガルシアが一気に生還、5対2
青山:カウント2-2から空振り三振(B、S、B、S、アウトロー変化球)
芳川残塁、五回表終了

ガルシアのスイングスピードは凄いです!打球があっという間に外野に抜けて行きました。一塁から一気に本塁へ生還した走塁もこれまた速くて凄い!

芳川は最初から逆方向に狙った打撃だったように思われます。後少しで本塁打でした。












































































































































五回裏、投手高橋慎
角:カウント1-2から投エラー出塁(S、F、B、外角ストレート、高橋がファンブル)
山川の打席で角が二盗
一死二塁
山川:フルカウントからサードゴロ(S、B、S、B、B、外角ストレート)
中野:カウント1-0からレフト線タイムリー二塁打(B、外角ストレート)、5対3
竹澤:カウント2-2からサードゴロ(外角変化球)
鈴木:カウント1-2から空振り三振(Sw、F、B、低め変化球)
中野残塁、五回終了

高橋慎はあまり成長を感じさせない投球。高橋洸の二度に渡る好守に救われました。












































六回表
長江:カウント1-2から空振り三振(F、B、Sw、外角ストレート)
松崎:カウント1-2から空振り三振(F、Sw、B、内角ストレート)
田島:カウント2-2からレフト左二塁打(S、B、S、B、外角ストレート)
増田:カウント1-0からサードエラー出塁(B、真ん中ストレート、竹澤が逸らす)
二死一三塁
高橋洸:見逃し三球三振(Sw、Sw、内角ストレート)
二者残塁、六回表終了

田島が二本目のヒットです。外角のストレートを振り抜くとレフトポール際に完璧なヒットを放ちました。センスを感じます。

六回裏
伊藤:初球ライトフライ(外角変化球)
中川:カウント1-0からセカンドゴロ(B、内角ストレート)
奈良:カウント1-1からファーストゴロ(B、F、内角ストレート)
三者凡退、六回終了

高橋慎はこの回は落ち着いた投球でした。












































七回表
ガルシア:初球センターフライ(真ん中108キロ)
アブレイユ:カウント2-2からレフト前ヒット(Sw、B、S、B、外角121キロ)
芳川の打席でバッテリーエラー
一死二塁
芳川:カウント2-0から右中間タイムリー二塁打!(B、B、外角ストレート)、6対3
青山:フルカウントから空振り三振(S、B、B、Sw、B、F、外角ストレート)
長江:カウント1-2から空振り三振(S、B、F、内角ストレート)
芳川残塁、七回終了

芳川の充実ぶりには目を見張りますね。良く球が見えている感じです。

七回裏、投手篠原
白井:カウント2-2から投ゴロ(B、S、Sw、B、F、F、外角変化球)
角:カウント1-2からショートフライ(S、F、B、F、外角ストレート)
山川:カウント1-2から空振り三振(B、F、F、F、F、F、内角ストレート)
三者凡退、七回終了

篠原はキレを感じる投球です。ただ追い込んでからの決め球に苦しんでいた印象。

八回表、投手海老沼
 松崎:カウント0-2からサードゴロ(S、外角変化球)
田島:カウント2-2からサードエラー出塁(F、B、S、B、F、内角ストレート、竹澤がインフィールドのフライを捕球できず)
増田:カウント2-2から見逃し三振(F、B、B、F、F、外角ストレート)
高橋洸:カウント2-1からセンターライナー(S、B、B、外角ストレート)
田島残塁、八回表終了

ヒートベアーズの海老沼という投手は腕が遅れて出てくる感じでなかなかの好投手ですね。カーブのキレも秀逸。

八回裏、投手成瀬
中野:初球投ゴロ(内角ストレート)
竹澤:カウント1-2から空振り三振(S、B、Sw、アウトハイストレート)
鈴木:カウント2-0からショートゴロ(B、B、外角ストレート)
三者凡退、八回終了

成瀬はテンポの良い投球。久しぶりに見たのですが、球質が以前とは違い伸びてくる感じ。これは同期の田中に相当影響を受けたのでしょう。

九回表、投手小川
ガルシア:カウント1-0からレフト前ヒット(B、真ん中ストレート)
アブレイユ:カウント1-0からライトオーバー本塁打!(B、高めストレート)、8対3
芳川:カウント1-0からショートゴロ(B、外角ストレート)
青山:カウント2-2からサードエラー出塁(B、B、S、Sw、鈴木が後逸)
長江:カウント1-1から左中間特大本塁打(S、B、真ん中ストレート)、10対3
松崎:カウント1-1からセカンドフライ(S、B、内角ストレート)
田島:カウント1-2からライト前ヒット(B、F、S、低めストレート)
増田:カウント1-2からショートゴロ(S、S、B、低めストレート)
田島残塁、九回表終了

アブレイユと長江に本塁打です。2つとも見事な本塁打でしたが、長江の本塁打は特に素晴らしく電光ボード直撃の特大弾でした。

いやぁ、ヒットがたくさんで何とも楽しい!

本日の入場者数527名

九回裏、投手矢島
鈴木:初球ライト前ヒット(外角ストレート)
伊藤:空振り三球三振(低め変化球)
代打カイル:初球センターフライ(真ん中ストレート)
代打ユウスケ:初球セカンドゴロ(真ん中ストレート)
鈴木残塁、試合終了、10対3で巨人の勝利!












































試合の総括ですが、11安打の10得点と打線の活躍が目立った試合でした。それに比べ投手陣はやや地味だったと思います。先発のペレスは良い球と悪い球があまりにハッキリしている感じで、一言で言えば雑な投球をしていたと思います。現在の状態で支配下レベルには到底達していません。ダメだしをすることはすぐにはできないものの、25歳という年齢を考えるとこの先可能性があるとも思えないし、どうしたものかと思ってしまいます。一にも二にも制球を磨き、もう少し落ち着いた投球が出来るようにならないといけません。このままだと来シーズンの契約も危ういと思います。

高橋慎は前回見た時よりも落ち着いていましたが、だからと言って良かったとは言えません。あまりレベルの高い投球ではなかったと思います。この先投手で続けるのか考えた方が良いレベルです。

成瀬は緩急使いのDeNAの久保康友のような投手になると思っていたのですが、なんだか剛球投手のように変身していましたね。これは高校時代の成瀬のスタイルになのかもしれません。ずっと見たいと思っていてようやく見ることができたのですが、噂通りの素晴らしい躍動感でした。

打線ですが、多くの選手が活躍しました。ガルシアは鋭いスイングでパワーを感じますが、腕が長い分、内角にやや弱点を感じました。打撃に関してはまだまだ発展途上の印象です。しかし、驚いたのは走塁です。巨体の割にスピードのある選手なのです。大きな身体で走塁に才がある右打ちの外野手とは大田がいます。ガルシアはキューバの大田泰示だったのです。大田は今シーズンようやく活躍の兆しが見え始めましたが、ガルシアもいつがチームを助ける存在になってくれたらと思います。

芳川は実に球が良く見えている感じ。しっかりと引き付けてから好球を弾き返しています。さらに打撃だけでなく守備でも良い場面がありました。入団時からすると、芳川からはハッキリとした成長の跡が分かります。入団時のムチムチしたぽっちゃり型から、今では身体が引き締まり、見るからに逞しくなっています。また、今日のような逆方向への本塁打性の当たりなど、入団当時は考えられませんでした。しかし、現在のような起用法はどうも中途半端で不満!捕手としての出場をもっと増やして欲しい。取りあえずの具体的な目標を設定してあげて欲しいと思います。

青山と長江は揃ってマルチヒット!好調を維持しています。彼らは打撃の良さを買われて育成契約を結んだ選手です。この立ち位置の選手は最も評価され難いと思います。しかし、現在のチームは守備走塁のコマこそ豊富ながら打撃の職人たる人材に事欠いていると思う。代打に相川や松本哲が出てくるなんてどう考えても選手の回し方が変ではないかと思えます。私は青山なり長江が、かつての石井義人や矢野のような代打の切り札的な存在に成長してくれたらと思っています。

最後に田島ですが、岡本と同じ高卒2年目です。昨年の独立リーグでは打率は2割行かず、守備では20を越えるエラーと、何で指名したのか不思議な感じでしたが、ドラフト時の話でも書いた通り、この選手は一芸を持って指名したのではなく、将来性を買って指名された選手だったと思うのです。私が見て来た限り確かにミスもありましたが、攻守にセンスを感じます。バットコントロールが良く、将来的にはアベレージヒッターになる可能生があります。茶柱さんは吉川(大幾)のようだと話していました。この先注目しておいて欲しいと思います。

それにしても三軍は打てない時はからっきしながら、打つとなるとお祭りのようにとことん打ちまくるので楽しいところです。コンパクトにコツコツ当てて行く野球とは違い、力と力のぶつかり合いの野球です。ちょうどパ・リーグの野球のよう。二軍が一軍での戦いに即した方針で行くのは仕方ないにしても、打者を大きく育てるという観点からは、三軍はこのままのスタイルで行って欲しいと思いますね。

なお、この試合の動画は茶柱さんが「健全板」でアップしてくれています。

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