まだ知る人の少ない大立恭平のピッチング! 3月6日春期教育リーグ 巨人対ロッテ戦のレポと動画アップ
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舎人
2011年03月07日 02:45 visibility2006
試合経過
昨日に引き続いて春期教育リーグを観に行きました。この試合、実は12時過ぎまで行くかどうか迷っていたのです。最近一軍の方で藤村や田中が頑張っていましたし、相手日本ハムは斎藤佑樹を登板させると聞いていたからです。やはり、斎藤は私の赴任先群馬のヒーローですし、明日からの仕事のためにも押さえておいた方がいいかなと思ったのです。しかし、それでも私をロッテの浦和球場に向かわせたのは、ある選手がどうしても見たかったからでした。実はこの試合の参加メンバーに2年目のサウスポー大立恭平の名前があったのです。このオフになってからしばらくの間ずっとルーキーたちの話を書いてきましたが、大立だけは書いていません。大立がケガをして1試合も投げていないため、見たことがなかったからでした。
大立は実力的には本ドラフト確実と言われていたものの、大学時代よりケガがちだったため育成での指名になってしまった投手です。その体質はプロ入り後も改善されることなく、昨年の自主トレで右ヒザを痛めたことに始まり、キャンプでは左肘に強い張りを訴えて別メニュー。痛みは引かず、肘は手術することになりました。入団してからこんなにケガばかりしているなんて、なんて間の悪いルーキーなんだろうと思っていました。私にとって大立は、時々ジャイアンツ球場で見かけたことはあったものの、特に気にすることはなく、シーズンが終わり、ルーキーたちのことを書く時になって、「そんな投手が入団したっけな」と思い出す程度でした。育成制度ができて以降、やたら多く選手が入団するようになり、1人1人のチェックは以前より甘くなっています。全く試合に出なかった大立のことなど最もどうでもいい存在だったのです。
しかし、今年に入ってからキャンプや試合の情報で、大立が次々と活躍しているという情報が伝わってきました。しかもそれは、生半可な活躍ではなく、格の違いを見せつけるといった活躍なのです!ジャイアンツの公式HPからその活躍を引用してみました。
2月22日 一軍の練習に参加し、フリー打撃に登板
光ったプレーを見せたのは、2年目の大立投手。ケガに苦しんだ昨季は、投球練習すら思うようにできず、打者相手に投げるのは、プロ入り後、初めて。胸元に鋭く切れ込むストレートと手元で大きく曲がるスライダーを駆使し、14人から3連続を含む、5奪三振と打者を圧倒しました。大立投手は「昨年の悔しさを今年にぶつけるという意気込みが投球につながった。投球にムラがあるので、きょうのような状態で常に投げられるようにレベルアップしていきたい」と目標を掲げていました。
2月22日 対ヤクルト戦
続く2年目の大立投手はプロ入り後、初の実戦登板。「持ち味の直球をど真ん中でもいいから投げ込みたい」と試合前に宣言していた通り、1回を三者三振に抑える快投で、川相二軍監督も、「何としても抑えてやろうという気持ちが伝わってきたのがうれしかった」と目を細めましていました。
3月1日 対中大戦 一回 無安打、与四球1、奪三振1、無失点
気迫満点のピッチングを見せた大立投手(画像のキャプション)
このように今までの遅れを取り戻して十分なほどのアピールを大立は始めたのです。なんでも大立は手術をしたことで、今まで違和感のあった手の感覚が改善されたのだとか。大学時代は手術を避け、だましだまし投球してきたのかもしれません。また、このリハビリによって自分の弱いところや、ケガの対処法も覚えることができたとプラス思考に語っています。ようやくプロとして戦う体ができ、第一歩を踏み出すことができるようになったといったところなのでしょう。
そのお目当ての大立は六回から登板しました。緊張からかいきなりボール3つでスリーボールナッシングとしてしまいます。1球ストライクが入ったものの、先頭バッターには四球を与えてしまいます。さらに次のバッターの初球にボークを与えてしまい、無死二塁のピンチを迎えてしまったのです。相手打者にツーボールナッシングとしてしまい「また四球か」と思っていると、そこから徐々に制球が定まってきます。フルカウントとして相手打者をファーストゴロに打ち取り、セカンドランナーはサードへ行きましたが、すっかり落ち着きを取り戻していました。簡単にストライク2つで追い込み、高めのストレートで三振です。続くバッターも威力のあるストレートでファーストのファールフライに打ち取り、無失点で投げ終えたのでした。躍動感が素晴らしく、178センチしかない体がもっと大きく見えます。今までの活躍が本物だったということを確かめることができました。まだ一度しか見ていないので軽率なことは言えませんが、もしかしたらこれは秘密兵器になるかもしれません。これからの登板が大いに楽しみです。この大立の投球を見る事ができただけでこの試合を見に来た甲斐がありました。
その他のレポも少しします。
この試合の先発は福田でした。初回は角の打ったゴロがファーストベースに当たり一塁線を点々と転がる二塁打を打たれ、そこから1失点をしてしまいました。しかし、南に打たれたタイムリーも詰まって前進守備のセカンドのグラブの先に打球が落ちるもので、定位置なら打ち取った当たりでした。二回もランナー二人を出したものの、三回以降は全く危なげない投球をしていました。三四五回を全て三者凡退、五回は三者三振の快投です!昨日の朝井同様、次は一軍で登板することになると思います。
中里は大田のエラーがなかったらどうかという登板でしたが、なんだか気持ちが切れてしまった感じでした。プロ入りしてから10年も経ちベテランの領域なのに、やや落ち着きの無い投球でした。
古川は昨年より若干、球をリリースする位置が高くなっています。左のワンポイントを期待して左バッターに初球をジャストミートされてしまうのですから、仕事ができませんでした。制球の甘さは依然課題のようです。
黄は素晴らしい投球をしていました。何よりも球威を感じます。1イニングしか投げなかったのが勿体ないくらいです。バニスターやトーレスたちが微妙になってきているので、彼ら台湾組にももっとチャンスを与えてあげればいいのにと思います。
打つ方は今日も冬眠から覚めていませんでした。前の日5安打で、この日も5安打です。しかし、その中で光っていたのは途中出場の山本です。1点ビハインドで隠善の代打として出場すると左腕の山口の初球をレフトポール際に同点本塁打です。最初ファールかどうか分からず、バッターボックスの辺りでウロウロしていました。その後、三塁塁審がグルグルと手を回すと「あれっ」と言った感じで頭を掻きながらベースを一周していました。山本は3点ビハインドの八回にも強烈なピッチャー返しのタイムリーヒットを打ってアピールしていました。
同じ育成の福元もタイムリー、2試合連続ヒットです。山本、福元の育成選手二人はタイムリーヒットの後守備に就く時、観客から大きなエールが送られると、帽子を取り、ファンに挨拶をしていました。好感が持てる光景でした。
1つ気になることがありました。同点になった七回の裏の守りの時、角中の強めのゴロをサード大田が体で止めたものの、球が手に付かず、こぼしてしまったのでした。もちろんエラーです。このエラーがきっかけとなり中里の気持ちが切れてしまい、ロッテに勝ち越されたのでした。すると、次の回の攻撃の時にチャンスで大田に打席が回ってくると、川相監督は大田に代打を送ったのでした。それがタイムリーを打った福元だったのですが、川相監督も思い切ったことをしたと思いました。大田が代打を送られたのはプロ入り後初めてではないか!?もちろん、私が見たのは初めてです。大田は昨日もエラー、今日もエラーです。それによる懲罰の交代かもしれません。大田は素直で真面目な選手です。もちろん毎試合必死でプレーしているものの、図らずもエラーをしてしまっているのです。それを懲罰で交代させるということは、指定選手でも今後は容赦しないということの宣言なのでしょうか!?是非を問うのは止めたいと思いますが、昨年までの二軍と変わったということが強く印象付けられる出来事でした。もっとも大田はこの試合、1本ヒットを打ったものの、まだまだ穴の多い状態、そこで調子の良い福元でチャンスをモノにし逆転を狙いに行ったのかもしれません。勝ちにこだわると宣言している川相監督ならそれも考えられます。
戸田球場のようにビデオを固定して回すことが出来ず、ビデオは主立ったシーンを手で持って回していました。したがってダイジェストは作れません。大立の全投球と大田のヒット、橋本の盗塁のシーンの3つを作ってみました。横からの角度もなかなか新鮮だと思います。
大立恭平 2011年3月5日 ←New
大田泰示 センター前ヒット 2011年3月5日 ←New
橋本到 盗塁! 2011年3月5日 ←New
試合が始まると、やり残したことを忘れてしまいそうです。「今年期待の・・」と「兄弟型の・・」は時間を見つけて追々やりますのでご容赦ください。次回球場へは今度の土曜日、鎌ヶ谷へ行こうと思っています。
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2011年3月5日(土) 春期教育リーグ 巨人対ヤクルト(in戸田球場)
2011年3月5日
- 事務局に通報しました。
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