『119分後のインスピレーション』
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sion
2006年07月05日 09:25 visibility122
>>『開催国の威信』から
延長開始からイタリアにはイアキンタが入り、実質的な2トップとなる。
90分間の戦いで消耗した体力と精神力をもう一度奮い立たせ、120分での終幕に向けて走り続ける。何度も決定期があった。
イタリアDFが戻りきれず、ブッフォンの前に大きなスペースが出来た瞬間もあった。
ドイツはここでシュートを打てなかった。打たなかったのではない。
思えばこの決定期でシュートが打てなかったという事実が、このゲームを左右する転換点になったのかもしれない。
104分にイタリアはデルピエロを投入。左45°にゾーンを持ち、攻撃にユーテリティ性を持つ彼を投入したリッピの采配が、開催国の威信と誇りを沈黙させた。
後半開始からも、攻撃と守備が瞬時に入れ替わるような展開が続く。
ドイツはやはりオドンコーがそのスピードで起点となっていた。
これにより、イタリアはサイドバックがケアの為にオーバーラップを仕掛けなくなった。
ドイツも攻めた・・・がアルゼンチン戦でも延長を戦い切ったドイツは、休みがあったとはいえカテナチオを破れなかった。
119分、イタリア11本目のコーナーキック。
蹴るのは延長後半でジョーカーとなったデルピエロ。
彼が蹴ったボールは一度ドイツがクリアした。が、そのボールをピルロがキープ。
この試合何度もイタリアの攻撃を組み立てていたピルロに、一瞬のインスピレーションがあった。
ノールック、右足のアウトでグロッソにスルーパスを出す。
グロッソはそのパスをダイレクトボレー。美しい弧を描き、何度もドイツの危機を救ったレーマンの手をかすめたそのシュートは左隅に吸い込まれていった。
さらにロスタイム、ジラルディーノがドリブルで駆け上がる。
ドイツDFはジラルディーノにプレスに。
が、ジラルディーノはDFを引きつけ、殆ど直感とも言える鋭さで左にヒールパスを出した。
ここにデルピエロが走り込んで来て、右隅にシュート。
もうドイツに凌ぎ切る力は無かった。レーマンは一歩も動けず。
121分という長い戦いの幕は降りた。この戦いを制したのは、攻撃性を身につけつつあったイタリアだった。
オーストラリア戦を観た時、イタリアは失速するかもと感じた。
しかし、イタリアは息を吹き返した。
逆に好調と思われていたドイツはここで力つきてしまった。
この後、ポルトガルとフランス・・・どちらが決勝の相手になるかまだ判らないが、イタリアは優勝するかもしれない。
119分の激闘の末に見せた、一筋のパスはそれだけの予感を感じさせるものとなった。
延長開始からイタリアにはイアキンタが入り、実質的な2トップとなる。
90分間の戦いで消耗した体力と精神力をもう一度奮い立たせ、120分での終幕に向けて走り続ける。何度も決定期があった。
イタリアDFが戻りきれず、ブッフォンの前に大きなスペースが出来た瞬間もあった。
ドイツはここでシュートを打てなかった。打たなかったのではない。
思えばこの決定期でシュートが打てなかったという事実が、このゲームを左右する転換点になったのかもしれない。
104分にイタリアはデルピエロを投入。左45°にゾーンを持ち、攻撃にユーテリティ性を持つ彼を投入したリッピの采配が、開催国の威信と誇りを沈黙させた。
後半開始からも、攻撃と守備が瞬時に入れ替わるような展開が続く。
ドイツはやはりオドンコーがそのスピードで起点となっていた。
これにより、イタリアはサイドバックがケアの為にオーバーラップを仕掛けなくなった。
ドイツも攻めた・・・がアルゼンチン戦でも延長を戦い切ったドイツは、休みがあったとはいえカテナチオを破れなかった。
119分、イタリア11本目のコーナーキック。
蹴るのは延長後半でジョーカーとなったデルピエロ。
彼が蹴ったボールは一度ドイツがクリアした。が、そのボールをピルロがキープ。
この試合何度もイタリアの攻撃を組み立てていたピルロに、一瞬のインスピレーションがあった。
ノールック、右足のアウトでグロッソにスルーパスを出す。
グロッソはそのパスをダイレクトボレー。美しい弧を描き、何度もドイツの危機を救ったレーマンの手をかすめたそのシュートは左隅に吸い込まれていった。
さらにロスタイム、ジラルディーノがドリブルで駆け上がる。
ドイツDFはジラルディーノにプレスに。
が、ジラルディーノはDFを引きつけ、殆ど直感とも言える鋭さで左にヒールパスを出した。
ここにデルピエロが走り込んで来て、右隅にシュート。
もうドイツに凌ぎ切る力は無かった。レーマンは一歩も動けず。
121分という長い戦いの幕は降りた。この戦いを制したのは、攻撃性を身につけつつあったイタリアだった。
オーストラリア戦を観た時、イタリアは失速するかもと感じた。
しかし、イタリアは息を吹き返した。
逆に好調と思われていたドイツはここで力つきてしまった。
この後、ポルトガルとフランス・・・どちらが決勝の相手になるかまだ判らないが、イタリアは優勝するかもしれない。
119分の激闘の末に見せた、一筋のパスはそれだけの予感を感じさせるものとなった。
- 事務局に通報しました。
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