『開催国の威信』
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sion
2006年07月05日 09:14 visibility49
地の利があり、優位だろうと思われていたドイツをイタリアが延長後半14分、そしてロスタイムの得点で撃破。
イタリアは94年以来の決勝進出となった。対するドイツは自国で優勝するという栄誉を逃してしまった。
試合は開始から真剣を抜いて互いに切り合うという様相で始まった。
イタリアはウクライナを3-0で退けた勢いで、開始直後から前に攻撃を仕掛けてきた。
中盤のピルロを起点とし、彼がトッティやザンプロッタ、時にはトニにスルーパスを供給する。
対するドイツは『攻撃を仕掛ける』というよりは、イタリアを凌いでカウンターという雰囲気だった。
互いに中盤で攻撃を組み立てバイタルエリアまで持っていくが、DFがシュートさせないという緊迫した展開。
前半45分は時間を感じさせなかった。両チームはそれほど力が拮抗していたと言える。
後半開始直後、イタリアは少し勢いが落ちてきていた。
前半から高い位置でプレスを掛けていたので、その影響が少しずつ出てきたのかもしれない。
ここから、前半とは対照的にドイツにチャンスが生まれてくる。
やや下がり目のバラックがやはり起点となって、クローゼやシュナイダーにパスを供給。
前半のイタリアと同じような展開だった。
しかし、カテナチオというDNAが連綿と流れるイタリアのDFを破る事は出来ない。
イタリアもカウンターで応戦する。
が、やはり得点する事は叶わず。ただ、速い攻守の切り替えの中、少しずつ閂が外れ始める。
決定的なチヤンスを迎えるようになってきた。
いつ得点が入ってもおかしくないという消耗戦の中で、ブッフォンとレーマンの両GKが素晴らしい読みと反応でゴールを死守していた。
73分ごろから状況を打開しようと、カードを切り始める。
まず73分、ドイツはこれまで攻撃でいいアクセントになっていたシュバインシュタイガーを投入。
するとイタリアも74分、この試合殆どの時間で消えていたトニを下げジラルディーノを投入する。
イタリアがこの交代に歓喜するのはもう少し後になるのだが、この時点では飛び出しを期待してのものだった。
シュバインシュタイガーの投入は、左サイドで攻撃に厚みを加えるためであった。
ドイツはさらに83分、スピードのあるMFオドンコーを投入した。
イタリアDFはこの後試合終了までオドンコーのケアに悩まされ続けた。
後半もこのままスコアレスで終了し、15分ハーフの延長に突入した。
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