近くて遠い南アフリカ

  • おかき
    2009年11月15日 03:53 visibility93


特に難しい話はしません。


試合が終わった直後のモザンビークの熱狂は凄まじかった。どこかスタンドか街頭の映像だったが人がすし詰め状態で勝利を喜んでいた。その区別が付かない程に人が集まってゲームを見ていた。これはチュニジアのワールドカップ出場を目の前で阻止しただなんて高尚な考えから喜んでいるのではないだろう。目の前の敵を倒した純粋な喜びだった。


前回のワールドカップの予選の映像を見ていないが、こうした事に関心が持てるのもワールドカップがアフリカ大陸で行われる事になった余波なのかも知れない。今まで遠い世界の話だったワールドカップが隣の国で行われる。


南アフリカでワールドカップが開催されると決まった時の熱狂ぶりは今でも忘れられない。第三世界と言われ、先進国特に欧州列強に搾取され続けてきた国が世界最高のスポーツイベントの開催が決まったのだから、映像を少し見ただけでも皆は笑い、踊り、歌い、そして神に感謝を捧ぐそんな光景はきっと忘れられないだろう。


 


モザンビークはその南アフリカの東隣の国。この国でワールドカップが開催される訳でもない。モザンビーク代表がワールドカップに出場できる訳でもない。でも、一つの試合に熱狂するのはどこのどんな民族でも、人種でも宗教でも変わらない。そういう純粋な喜びを思い出させてもらった試合だった。


 


今やアフリカを代表するワールドカップの名バイプレーヤーになりつつあったチュニジアは優位に試合を進めていたが、後半38分カウンターからモザンビークのダリオに裏に抜け出されて失点。1点があまりにも遠かった。チュニジアから南アフリカまで飛行機で簡単に行けてしまうのに、モザンビークで下りてしまった。どうして行き先を間違えてしまったのだろう。


それはチュニジアから南アフリカ・ヨハネスブルグに直行便がないから。簡単に航空券を調べてみればわかる。ドバイで乗り換えろと。次はアジアとのプレーオフを行う予兆だろうか。しかし、南アフリカの次はブラジルだ。やっぱり南アフリカには行けない運命だったのかも。


 










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