【最近のシュンスケ】
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吉田大五郎
2007年01月24日 19:11 visibility29
絶好調である。
パスは冴えるし、得点にも絡む絡む。
絡みまくり。
なぜドイツで・・・とは女々しく思いまい、と思えども。
で、その好調の要因を探ってみたいのだが。
1つには、以前プラティニの至言で、
「何をすべきか知ることが大事で、それが出来るかが問題だ、
そしてイメージを共有するチームメイトがいなければ最高のパスも意味をなさない」
という「目」と「足」と「仲間」の話をしたが、
彼の場合、
視野という意味でもアイディアという意味でも、「目」は及第点以上だし、
テクニックという意味で使われている「足」は文句のないところ。
イメージを共有できる仲間、という点において、
移籍当初から考えれば格段にチームに馴染んだ現在があり、
それが現在の好調の最大の要因ではあるだろう。
馴染む、というよりは、
皆がシュンスケを認めた、ということになるだろうか。
イタリア時代は、技術的には認められても、
ポジション的には本来とは異なった場所であたし、
本当に欲しい時にパスが回ってこない局面も多々見られたが、
今のシュンスケは「司令塔」そのものの位置にある。
そもそも、技術的には認められなくてはおかしいと、
僕ら日本人の見る側はそう思えるシュンスケの「実力」を知っているし、
もう1つの事実としては、
「ましてやスコティッシュプレミアごときなら尚のこと」、
という付加要素もあるだろう。
実際、スコットランドのレベルは高いとは言えないことは確か。
ゆえに、その中での活躍、という部分は差し引きが必要でもある。
シュンスケの場合、問題はメンタルともう1つの「足」にあり、
メンタルとしては、大事な戦いを前にすると、臆するわけではないにしろ、
気持ちがアグレッシブに前を向くタイプでは多分ない、ということである。
悔しい思いをした落選を経てのドイツ、
さぞ果敢なシュンスケを僕らは期待したし、本人もそう思っていたろうと思う。
けれど結果は、あの通り。
体調も不良であったとしても、だ。
ましてや、ジーコは10番のポジションと役割へ、
シュンスケへ全幅の信頼を置いていたにも関わらず。
その意味では、1回失敗して、2回目以降で真価を発揮する、
晩成的なメンタルの選手であるのかもしれない。
端的に言えば、「やらなければ、やられる」ということが分かった次回は、
シュンスケの気持ちの「強さ」が本当に試され、発揮できるのかもしれない。
もっとも、年齢的・体力的衰えは否応なく訪れるのも事実だが。
もう1つは、彼の「足」とは、走る「足」としてどうか、
ということである。
技術は充分、問題は走れるか、という側面。
「考えて走る」に触発されてもいるようだし、
問題は、パスの受け手となるスペースへの走りこみまで出来るか、
ということだが、現在のシュンスケは走力もかなり意識している。
心配なのは、今のポジショと役割と地位は、
「王様然」として出し手に重心置くことが許される立場であることだが、
パスの後にペナルティーの中へ走り込む姿を見ると、
今のところは大丈夫なようである。
シュンスケの場合、ともするとイメージがテクニックに懲りすぎて、
受け手のタイミングよりも自分の足技の時間的タメにより、
チャンスを潰す場面もこれまで見られたからこそ、
シンプルで受け手とイメージを共有するプレイを、続けて欲しいと思う。
願わくば、日本代表においても。
今日も全文です♪
『Road to PK BAR(仮)』
- 事務局に通報しました。
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