読書感想文3

  • taki
    2010年09月16日 14:10 visibility393

3回目の読書感想文です!



タイトル:スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか

(サブタイトル:ワールドカップで日本が勝つためのヒント)

著者:村松尚登

出版社:ソフトバンク新書



スペインのバルセロナで長い間コーチ留学しており、

現在は、福岡にあるFCバルセロナスクールのコーチの仕事をしている方が書いた本です。



FCバルセロナやスペインのサッカー事情と、選手の育成方法などが書かれた本です。



主にコーチ向けに書いた本なのかもしれませんが、

バルサの育成方法などは、既に日本のメディアや出版社などで多くのことが取り上げられているので、

この本に書いてある内容も、コーチの方や、そこそこ育成の知識のある方にとっては、

既に知られていることばかりの内容なので、あまり新鮮な情報は書かれていないので、

コーチの人たちは、正しい指導方法を改めて確認するくらいの感覚で読んだ方がいい本だと思います。



むしろこの本は、サッカー観戦は大好きだけど、

育成などはあまり関心を持ってこなかった人などにとっては、面白い本だと思います。



どうしてバルサではいい選手が育つんだろう?

日本とどこが違うんだろう?



そういった素朴な疑問に答えてくれる内容だと思います。



育成に関する本というと、細かい技術や戦術などが、

長ったらしい文章でグダグダと書かれているので読む気しない方もいると思いますが、

この本は、ページ数もそんなに多くなく、比較的わかりやすく育成方法が書いてあるので、

新たな目線でサッカーを楽しめるようになると思います。



本全体を読んでみての、自分の個人的な感想としては、

この本を見る限り、練習方法や育成方針といったことに関しては、

決してそんなに難しいことをやっているわけではなく、

変な話、こんなことなら日本でも十分にできるじゃないか、といえるものが多かったのですが、



ただ、一つだけ、日本では難しいかな?と思ったのは、

日本とスペインのサッカー環境の違いです。



スペインのスポーツ新聞では、毎日20ページくらいサッカーの特集が組まれており、

テレビでは、平日のゴールデンタイムや週末にリーガやCLを子供達がみることができるという環境。



確かにこれは、日本では獲得できない環境だなと思いました。

日本でも有料放送でヨーロッパの試合が見れるし、

サッカー専門の新聞みたいなものも販売されてはいますが、

欧州の試合は、日本では深夜に行われるため、わざわざ子供が起きて試合を見るわけにも行かず、

有料放送だって全ての家庭で見れるわけではありません。

(イングランドもプレミアは有料でしか見れなかった時期があったと記憶していますが、
CLは全国放送で見ることができました。)


こういったレベルの高いサッカーの試合は、子供達よりも、

サッカーマニアのためのものになっているというのが日本の現状だと思うので、

こういった環境の違いは、日本から見たら羨ましいなと思いました。

(もちろん、サッカーマニア向けになることを悪くいうつもりはないですが・・・)



日本もせめてJの試合は毎週一度は全国放送を行って、

子供達が簡単に試合を見れる環境が作れれば・・・



もちろん簡単なことではないと思いますが、

メディアからの注目を集めるためにも、

やはりリーグのプレミア化などといった行為も、必要なのかな?

と、この本を通して感じてしまいました。

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