読書感想文6

  • taki
    2010年10月04日 16:16 visibility125

タイトル:主審告白

著者:家本政明、岡田康宏

出版社:東邦出版



Jリーグのプロ審判であり、国際レフェリーでもある家本さんに関する本です。

本人が語ったことを、ライターの岡田さんがまとめたという感じの本ですが、

文の書き方としては、家本さんがずっと語っているような感じの書き方ですので、

とても読みやすい本でした。



家本審判というと、多くのサポーターが悪い印象を抱いているでしょう。


そんな彼が考えていることを、全て正直に書いたという感じの本です。




ただ、この本を読むと、彼の印象は少し変わると思います。

今の彼は、過去の苦労を乗り越え、今は素晴らしい審判として進歩している人だと思います。




人は苦労すると成長し、自分を飾ったりごまかしたりせず、

正直に物事を話せる人が多いと聞きますが、

家本さんも、こういった領域に入ったのかなと自分は思いました。



この本を通して感じたのは、

家本さんは、元々は優れた審判だったのだろうと思います。

しかしながらプロの審判になり、プロとして正確なジャッジをしなければならない。

ルールを厳格に守らなければならないといった思考が自分自身の視野を狭めて、

自ら苦しい立場に追い込んで、どんどん悪循環に陥ってしまったのでしょう。



あの頃の自分の過ちを正直に話せる彼の勇敢さには、感心しました。



ワールドカップドイツ大会では3位決定戦を上川氏が務め、

南アフリカ大会では西村氏が決勝の控え審判を務めたりと、

世界からは高い評価を受けている日本の審判ですが、

家本氏もこれから更に成長してもらい、日本の審判のステータスを高められるよう、

頑張って欲しいと思います。

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