☆日本で唯一、林業と工業を併設している甲子園出場校~日田林工~

 

大分県の西部に位置し、福岡県と熊本県に隣接し、周囲を阿蘇・くじゅう山系や英彦山系の美しい山々に囲まれ、これらの山系から流れ出る豊富な水が日田盆地で合流し、筑後・佐賀平野を貫流しながら、流域住民と福岡都市圏住民の生活や産業を潤しており、さらには、古くから北部九州の各地を結ぶ交通の要衝として栄え、江戸時代には幕府直轄地・天領として西国筋郡代が置かれるなど、九州の政治・経済・文化の中心地として繁栄し、当時の歴史的な町並みや伝統文化が、今なお脈々と受け継がれており、また、山間部の地域では降水量が非常に多く、それが杉や桧の生育を早めるため林業に寄与しており、冬には積雪も見られる、人口約7万人の日田市に、大分県立日田林工高等学校があります。

わたしは事あるごとに、大分といえば「日田林工」と申し上げてきました。
と申しますのも、我々林業を営む者としては、とても親近感を覚える校名だからです。


日田林工は、1901年(明治34年)に大分県立農林学校として創立された100年を超える伝統があり、江戸時代の天領「日田杉」からの地元の産業である林業と、県西部唯一の工業関係の学科を持つ、全国で唯一の林業と工業を併設する高校です。
学科は、以下の6学科があります。
林業科は頭文字をF(英語のForestry)とし、実習・教科を経て林業に関する基本的知識技術を学んでいます。
林産工学科は頭文字をT(英語のTimber technology)とし、実習・教科を経て木材工業、インテリアに関する基礎的知識、技術を学んでいます。
機械科は頭文字をM(英語のMachinery)とし、実習・教科を経て機械に関する基礎知識、技術及びメカトロニクスの知識等を学んでいます。
電気科は頭文字をE(英語のElectricity)とし、実習・教科を経て電力分やエレクトロニクス分野の業務等に関する基礎知識、技術を学んでいます。
建築科は頭文字をA(英語のArchitecture)とし、実習・教科を経て、建築関係のすべての業務の基礎的知識、技術を学んでいます。
土木科は頭文字をC(英語のCivil engineering)とし、実習・教科を経て、土木の設計、建設などの基礎的知識、技術を学んでいます。


野球部は、1949年(昭和24年)に創部され、同年、日田二高として夏の大分大会に初参加しました。
甲子園には、春2回、夏4回出場し、通算成績は7勝6敗で、津久見の24勝、大分商の16勝、明豊・柳ヶ浦の8勝に次ぐ勝利数です。
最高成績は1976年(昭和51年)、春としては初出場となった第48回選抜大会でのベスト4です。戦績は、初戦で新居浜商を7-3、2回戦で新宮を8-3、 準々決勝で北陽を8-2、準決勝では優勝した崇徳に1-3で敗れはしましたが見事なベスト4入りでした。


出身者には、1981年のドラフトで阪神タイガースの外れ1位で指名された、源五郎丸洋投手がいます。
入団後は「源五郎丸」の名字が注目され、「GENGOROUMARU」と12文字にも及ぶローマ字がユニフォームに正しく収まるかどうかで全国を沸かせました。
源五郎丸投手は、歴代プロ野球選手の中で、堤内健投手の「TSUTSUMIUCHI」、中野渡進投手の「NAKANOWATARI」と並び、ユニフォームの長い英名記録を誇っていましたが、2007年にロッテに入団した下敷領悠太投手の「SHIMOSHIKIRYO」(13文字)に記録を更新されてし
まいました。





以上です。

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