☆11月28日 きょうの土木遺産ぶら探訪


江戸川の支川である坂川は、大雨が降ると江戸川の水が逆流し、坂川流域の水田に大きな被害をもたらしました。この地域の水田は、「3年に一度収穫があればいい」といわれるほど、農民は毎年のように氾濫に泣かされていました。
このような状況のなか、四ケ町村(明村、馬橋村、小金村、流山村)による「坂川普通水利組合」が結成され、江戸川の水が増水して坂川に逆流するのを防ぐために明治37年(1904年)に柳原水閘が建設されました。
柳原水閘は煉瓦製4連の樋門を持ち、下流部にゲートが付いています。樋管の寸法は河川横断方向(上流側)に17.0m、縦断方向(最大)に13.0m、高さは5.0mで4.5mの翼壁を持っています。
アーチの形状は欠円アーチで、幅員は2.15m、高さは3.01mとなっています。また、アーチ部においては、煉瓦の野積みと、切り石積みを組み合わせて造られています。
このような煉瓦製の樋門は、築かれた時代が明治中期から大正後期までの20~30年間程度であることから、現存するものは少なく、柳原水閘ほどの大規模なものになると、非常に珍しい例になります。
現在は水閘としては使用されていませんが、文化財として保存されています。2004年に土木学会選奨土木遺産に認定、2007年には経済産業省によって近代化産業遺産に認定されました。

皆様も、我々土木学会選奨の歴史ある建造物を見学に出掛けてみてはいかがかしら?(´・ω・`)





以上です。













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