☆センバツへの道 ~創部120年を超える高校野球部 育徳館高校&修猷館高校~

10月12日、秋季高校野球福岡大会の準決勝が行われた。第一試合は、育徳館が東福岡に 10 - 9 で逆転サヨナラ勝ちし、春秋通じて初の九州大会出場を決めた。第二試合は、西日本短大付が修猷館に 2 - 1 で辛勝した。

決勝に進出した育徳館高校野球部は1899年(明治32年)の創部、準決勝で惜しくも敗れた修猷館高校野球部は1895年(明治28年)の創部で、両校野球部ともに120年を超える歴史を有する。

昨今は「館」が付く類似品が横行しておりますが、この2校は正真正銘の「館」が付く公立の伝統校である。

 

ところで、秋季地区大会は九州大会から始まったということはご存じかしら?

1947年(昭和22年)夏の全国大会で小倉中(小倉)が優勝し、深紅の大旗が初めて関門海峡を越えた。大会後の優勝パレードには、車が動けないほどの市民が殺到したといわれている。この人気の高まりに、九州大会を創設してはどうか?という構想が持ち上がり、早くも10月には鹿児島で第1回の九州大会が開催され、沖縄を除く7県から8校が集結した。この大会で優勝したのが小倉中で、準優勝の大分中(大分上野丘)とともに翌年のセンバツ大会に出場を果たした。

そして、1948年(昭和23年)から九州に加えて北海道、関東、中部(静岡、愛知、岐阜、富山、新潟の5県)、近畿(三重、福井が参加)、中国、四国で秋季地区大会が開催されるようになった。

 

 

 

福岡県立育徳館高校は福岡県京都郡みやこ町に所在する公立校で、その起源は1758年(宝暦8年)に開設された小倉小笠原藩校「思永斎」まで遡り、福岡県内最古の歴史を有する。
野球部は1899年(明治32年)に創部され、福岡県内では修猷館、明善に次ぐ歴史を有する。
夏の全国大会予選には、福岡県勢としては久留米商、豊国学園、八女、嘉穂、修猷館、福岡師範、伝習館に次いで、福岡工、福岡農、福翔、明善とともに1916年(大正5年)の第2回大会予選(九州大会)に初参加した。
結果は、嘉穂中(嘉穂)に 3 - 2 で勝利し、予選初勝利を挙げた。
夏の予選通算成績は71勝91敗1分、春夏通じて甲子園出場はない。

 

 

福岡県立修猷館高校は福岡県福岡市早良区に所在する公立校で、その起源は1784年(天明4年)に開設された福岡藩校「東学問稽古所修猷館」まで遡ることができる。
野球部は1895年(明治28年)に創部され、福岡県最古の歴史を有する。
夏の全国大会予選には、福岡県勢としては、久留米商、豊国学園、八女、福岡師範、伝習館、嘉穂とともに、1915年(大正4年)の記念すべき第1回大会予選(九州大会)に初参加した。結果は、初戦で八女中に 8 - 5 で勝利し予選初勝利を挙げた。続く準決勝では、豊国中に 3 - 4 と惜敗であった。
夏の予選通算成績は113勝98敗2分、春夏通じて甲子園出場はない。

 

この伝統ある2校の躍進で、一部マニアの方にとっては「実りの秋」になっていることでしょう。願わくば、センバツW出場を叶えて貰いたいところでしょう。そのためには、育徳館が九州大会ベスト4で一般選出、修猷館が21世紀枠選出の、所謂「和歌山モデル(公立伝統校の耐久が一般選出、公立伝統校の田辺が21世紀枠選出)」を実現して貰いたいところでしょう。
九国、失礼、球国福岡としては、育徳館と西日本短大付が九州大会ベスト4で一般選出、修猷館が21世紀枠選出の、所謂「滋賀モデル(私学強豪校の近江が一般選出、公立伝統校の彦根東が一般選出、公立伝統校の膳所が21世紀枠選出)」に期待したいところでしょう。

 

 

 

 

以上です。

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