男闘呼組の魅力をたっぷりと語らせて貰う

  • spa
    2010年02月10日 06:36 visibility5818

88年、ジャニーズ事務所の落ちこぼれ、というキャッチフレーズでロックバンドとしてデビューした男闘呼組。

 

 

落ちこぼれというには華々しいデビューでしたが(笑)

 

 

当時は(今もか)ジャニーズ=アイドルという印象が強く、アイドルがバンドなんかやるなという世間からの強い風潮の中、頭にバンダナを巻いてジャニーズのタレントとは思えないほどの目つき鋭い表情で歌う(特に高橋、成田)彼らを見て、当時、中1の僕は強い影響を受けました。まぁ、男が男闘呼組のファンですと公言するのは当時は恥ずかしかったので、密かな隠れ男闘呼組ファンでしたけど(笑)

 

 

DAY BREAK、秋、TIME ZONEとスマッシュヒットを続け、東京ドームでのライブも成功させた。ちなみに妹も男闘呼組ファンだったので、しょうがねえから付き合ってやるよという体で(笑)

この東京ドームライブ、僕も観に行きましたね。2階スタンドの最上段のあたりに若干の空席はあったものの、ほぼ満員といっていい入りだったと思います。演奏に関しては正直怪しい曲も数曲あったけど、8割方は演奏していたと思います。真相は当人達にしか分かりませんけが。ちなみに歌は口パクではなかったです。

 

 

アルバムでいうとファーストの「男闘呼組」は優秀な作家陣がとても良い楽曲を揃えてますが、当時19・20歳程度の連中が演奏してるにはクオリティーが高過ぎる(笑)

まぁ、この頃はまだレコーディングでは自分達では演奏してないかも知れませんね。唯一、DAYBREAKのカップリング曲の1つだった、Midnight trainは自分達で演奏してレコーディングしてると思うけど。理由?その曲だけ・・・・だから(笑)

 

 

しかしながら、高橋、成田の二人の歌唱力はデビュー時からかなり高いと思った。そして男闘呼組はコーラスが美しくきれいだ。アルフィーのメガネさんも男闘呼組のコーラスを褒めてたなぁ。演奏に関しては二枚目あたりまではちょっと音が軽いけど、サードアルバムの「参」あたりになると、かなりのハード路線になっている。この「参」からは収録曲にメンバーの自作曲も増え、昭次のギタリストとしての実力が急激に上がってきた。男闘呼組というと必ず演奏云々の話題が出てきますし、アンチなのかよく知らない奴なのか分かりませんが、未だに男闘呼組は楽器弾けない「なんちゃってバンド」だったという奴がいるけど、このあたりからはもう自分達だけで演奏してるんじゃないかというのが僕の結論ですね。

 

 

シングルでいうと、TIME ZONE以降は売上げが緩やかに下降していきますが、そんな事はどうでもいいとばかりに男闘呼組は独自の道を突き進みます。そして4枚目のアルバムでついに男闘呼組は事務所の反対を押し切って全曲が自作のフルアルバムを発表するに到ります。このアルバムは当たり曲もあれば飛ばしてしまう駄曲もあり評価はファンによって分かれるところでしょうが、ANGELやSO・LONGの様な名曲も産み出しています。ただ、この辺りからデビュー当時のファンは一気に減っていったような気がする。ライブでもデビュー時のヒット曲はやらず、時には洋楽のカバーや未発表の新作をやったり、自分達のやりたい事だけをやり過ぎて、確かにライブに足を運んで来てくれるファンに対しての配慮は足りなかった様に思います。解散後、岡本健一が、もうちょっとファンの気持ちに寄り添うべきだったと何かのインタビューで話していたのを覚えています。ま、若さ故、だったんでしょう(笑)

 

 

尚、この4枚目の頃はメンバー間の仲がすこぶる悪かったらしい。それを証拠に、4枚目のツアーが終わると男闘呼組としての活動はなくなり、メンバーそれぞれ、海外逃亡したり、個人的な新しいバンドを組んだり、俳優業に専念したりと、「男闘呼組?もうやんないよ」みたいな感じになってました。当時珍しくはなかった、いわゆる自然消滅みたいな感じになるんじゃないかと・・・

 

 

ですが、約1年後。前作から久しぶりに男闘呼組がアルバムを発表するという。しかも三部作のフルアルバムを。

 

 

5ー1非現実。5ー2再認識。5ー3無現実。

 

 

ま、男闘呼組らしい無愛想なタイトルではある。そして手始めにまず非現実を購入して聞いた。1曲目の「インディアンの丘で」から、「終わらない魂~あの娘はいう」の流れ。もう完全なロックバンドであった。そして、昭次得意のスイートなナンバー「天国の週末」。前田の曲は飛ばして(笑)

知る人ぞ知る名曲の「みはり」

岡本代表作の「無題」

そして昭次のバラードからの、ラストはシングルカットされてる7分にも渡る壮大なミディアムバラードの「眠りにつく前に」と続く。

もちろゆ再認識も無現実も購入して聞いたが個人的に男闘呼組のアルバムで僕が1番好きなのは、この5ー1非現実ですね。ただ、ポップ性は無いです。昔からのイメージを求めたファンからはついていけなくなったと、売上げ自体はこの5枚目シリーズからはガクンと落ちていった。ツアーでもそれまでは横浜アリーナや名古屋レインボーホールといった大会場で行われていたのが、この5枚目ツアーは新宿厚生年金が1番大きいくらい。中ではキャパ1000人未満のライブハウスもありました。アルバムやツアーの大きなプロモーションもせず、男闘呼組というロックバンドが文字通り裸一貫の再スタートを切った、そしてそれがうまく噛み合った、とても素晴らしいライブツアーだったと思います。ま、5枚目シリーズは特に高橋の個性が強すぎて聞くに堪えない曲もありますが(笑)

 

 

そして男闘呼組は、4人揃っての初の舞台、スラブボーイズという作品に参加し、その後、6枚目のアルバム製作に入ったというニュースが流れた。

 

 

それから少し時は流れ、突然の報道が。

 

 

「男闘呼組活動休止」

 

 

へ?なぜ?6枚目のツアーも決まり、僕は新宿厚生年金のチケットを抑えていた。ツアーのチケットは全公演ソールドアウトのはずだった。

 

 

何で活動休止?

 

 

報道を詳しく読むと、高橋和也の薬物疑惑ならびに事務所への反抗的な態度から、ジャニーズ側が高橋との契約を更新しなかったという。ツアーは全てキャンセル、程なくFCも解散。そんな中、しっかりと6枚目のアルバム、ロクデナシは発売されていた。完成間近だったのであろう、せっかくここまで作ったんだから出しちゃえというジャニーズの魂胆が見え隠れしますね(笑)

個人的にはロクデナシ、面白い作品ではあると思う。2曲目の、IN THE RAINなんかはきっちりと仕上げればかなりの名曲だったと思う。仕上げが甘く、音もボーカルも細いのがただただ残念でならないですね。

 

 

アイドルが楽器持って音楽やりま~す、から始まった男闘呼組。少しずつ音楽性を高め、世間からアイドルバンドと揶揄される声にイラつきながらも、男闘呼組はしっかりとロックをやっていた。ドラムのヒラポンとKeyの田中厚を含めた6人、今の時代にこの男闘呼組がいたら当時より間違いなくロックバンドとしての評価は高かったはずだ。男闘呼組がさらなるメジャーになるには、時代が早すぎたのだ。彼らに時代が追いつかなかったというしかない。

 

 

しかしながら、僕もそうだが今も男闘呼組には根強いファンがたくさんいる。限定販売されているベストアルバムやライブDVDはヤフオクなどでは有り得ない高値でやり取りされている。せめて、事務所にはこの辺の作品の再販はお願いしたい、欲しいので(笑)

 

 

昭次の問題や、岡本が未だジャニーズに残っている関係で再結成は絶望視されてるが、それでもいつか奇跡が起きるのを僕は待っている。そう思っている人は日本にたくさんいるだろう・・・

 

 

いつまで待たせるんだ?

 

 

そう言いたい、僕は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

fin

 

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