秋季大会放浪記〜皇子山に日は落ちて
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仲本
2015年10月27日 00:03 visibility331
そうは言ってもやはり滋賀・皇子山は遠いので、この日は第三試合だけ見られればいいや、と割りきって行くことにしました。秋の高校野球近畿大会は準々決勝。勝てば来年の選抜に大きく近づく(近畿の出場枠は6)試合です。
第二試合は大阪桐蔭ー智弁学園という甲子園常連校どうしの対戦。速報では桐蔭が7−0と大量リードしているようでした。
球場に着いたのが6回表を終わったところだったのでほぼ大勢は決まっていたのですが、負け方も大事になってくるのが近畿の準々決勝です。
智弁学 000 002 200/4
大桐蔭 106 002 00x/9
智弁学園、コールド阻止。7回表もしっかりと打ち返して2点を返しました。大阪桐蔭はここをきっちり抑えて勝てば、強いなあという印象が深まったと思いますが。
第三試合は市和歌山−明石商。どちらも市立の学校ながら、県大会に優勝して近畿大会にやって来ました。
明石商のユニフォームは縦じま。監督さんは高知・明徳義塾でコーチ経験があるそうです。近年兵庫では上位進出が続き、今年の夏は兵庫大会でついに決勝まで行きました。
対する市和歌山、オールドファンにはかつての「市和商」だよ、といえばわかるでしょう。学科再編で校名が変わりました。選抜準優勝の経験もある伝統校です。
試合は明石商・吉高、市和歌山・赤羽、両投手の投げ合いになりました。前半5回を終わってヒットは市和歌山2本、明石商1本。
明石商は左右どちらの打者も逆方向への意識が見てとられ、バントは初球できっちり決めてきます。振らされることもほとんどありません。初回からこれを徹底していれば9回までには点は取れるだろう、と思っていました。市和歌山打線はヒットこそセンターに弾き返すいいバッティングですが、まだ絞りきれていないようでした。
均衡は6回に破れます。明石商は先頭打者が中途半端なスイングながら飛んだコースがよく内野安打。ここもバントを確実に決め、4番打者がショートオーバーのクリーンヒット。二塁走者を迎え入れました。
追う市和歌山は7回表、無死二塁から強攻に出ますが二者倒れて二死。捕逸と四球で一、三塁となり、ここまで好投の8番・赤羽に代打を送ります。
ここで明石商・吉高はフルカウントからひざ元へのスライダーで空振り三振を奪ってピンチ脱出。
市和歌山は代打に代えて背番号10の栗栖投手をマウンドに送りますが、ストライクが入りません。連続8球ボールで無死一、二塁。一塁前のバントも三塁封殺を狙った送球がそれて満塁。
死球、四球で2点を失うと、ストライクをとりにいった球を痛打されます。気がつけば6−0と点差が開いていました。
一死一、三塁からこの回9人目の打者が右中間にヒット。三塁ランナー還ってコールドゲームとなりました。
市和 000 000 0_/0
明商 000 001 6x/7
改めて県大会の準決勝以降の記録を見ると、市和歌山はすべて赤羽−栗栖の継投でした。いつものパターンだったわけですが、この日はこれが誤算でした。しかし、力負けだったのかな、という印象もあります。春の選抜は厳しくなりましたが、投打とももう一段のレベルアップを期待したいところです。
近畿大会準々決勝はコールドゲーム2試合、延長1試合でした。
(市立和歌山、7回の攻撃。近くに山が迫る皇子山球場は夕暮れが早い)
- 事務局に通報しました。
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