見よ、勇者は帰る〜高校野球和歌山決勝

  • 仲本
    2013年07月27日 23:35 visibility472










(試合前。ノックバットを振るう箕島・尾藤強監督(だと、思います))

智弁和歌山が夏の和歌山大会で敗れるという「事件」が起きたのは実に9年ぶり。しかもベスト8を決める3回戦という早い段階でのことだった。今年は願ってもないチャンス、各校は色めき立った。



決勝戦のカードは箕島−南部となった。春夏連覇の偉業を誇る箕島も勝てばなんと29年ぶりの夏の甲子園だ。対する南部は勝てば31年ぶり。昭和の高校野球ファンにしてみれば新興私学が争う大阪の準決勝よりもよほど興味がわく。試合開始は11時と決勝戦にしては少々早いが、紀三井寺球場に行くことにした。



夏の和歌山大会にどれほど観客がくるのか読めなかったので早目に球場に到着した。チケット売場にはちょっとした列ができていた。満員というわけではないがネット裏や応援席はかなり埋まっていた。



箕島の先攻で試合が始まった。南部の先発は背番号15の松田投手、箕島の先発は背番号10の須佐見投手。どちらも2桁番号だが、この夏は主戦級の活躍をしている。




































(南部先発・松田投手)
松田投手は直球に勢いがあったが打線好調の箕島、2回に連打で一、三塁のチャンスを作ると警戒の中でスリーバントスクイズを成功させて先制。5回には3・4番が右中間2点タイムリー二塁打とヒットで3点を追加。好機に打線がつながって試合を有利に進めた。





南部はこの試合、回の先頭打者が打ち取られ、須佐見投手にプレッシャーをかけることができなかった。6回に二死から四球と連打で1点を返すにとどまった。




7回、箕島は犠打一つをはさんで6安打を集中。大量6点を挙げて試合を決めた。

箕島打線は試合を通じてセンター中心にライナー性の当たりを飛ばした。バントも4つ試みてすべて成功と、鍛えられているところを見せた。




 









(試合終了。マウンドに集まる箕島の選手たち)







箕島は平成に入って夏の和歌山の決勝戦まで上がってきたのはなんと今回が初めて。長い雌伏の時を越えてようやくつかんだ夏の甲子園だ。



一方の南部は前回の夏の甲子園出場以降、夏の和歌山の決勝戦で6度目の敗退となった。南部ナインとスタンドが復活の雄たけびを上げるのは来年以降に持ち越された。


(敗れた南部にも応援席から大きな拍手。挑戦はもちろん続く。)













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