草津vs鳥取@正田スタ

 ポイントは割愛します。また間違いなどありましたらご意見をお願いします。


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<草津前半>


 フォーメーションは4-4-2。左SBの佐田と負傷明けのFW後藤は8試合ぶりのスタメン。リザーブには今季初めてFW杉本がベンチ入りした。


   萬代 後藤


熊林       アレックス


   櫻田 松下 


佐田 御厨 中村 古林


     橋田


 ラフィーニャが移籍してから初の試合、開始10分まではFWの後藤のスピードや古林のオーバーラップでチャンスを作り、この試合への意気込みを感じさせた。


 だが、連敗中の嫌な流れを引き摺っているのか11分にあっさり先制点を献上すると、一気にトーンダウン。掴みかけていた試合の流れを手放すと、ここからは水戸戦のリプレイを見ているようだった。ボールを鳥取陣内で持ち込むだけで、パスを回してはミスから奪われカウンターを喰らうことを繰り返す。ポゼッションしてシュートはわずか4本ではあまりに効率が悪すぎる。ミスから攻撃が終わるたびに漏れるサポーターの溜息が虚しかった。


今の草津にはテンポアップした攻撃が必要ではないだろうか(工夫もない)。あまりに守→攻への切り替えが遅すぎる。ポゼッションという自分たちの明確な攻撃の形は大事だが、固執し過ぎることでチャンスの芽を自ら潰しているように見えてしまう。横に回すだけで、スペースを作りだす動き出しもなければ何の意味もない。特にここ数試合は得点力不足という課題もある。クラブがJ1という目標を本気で掲げているなら、形振り構っていられないはずだ。


また守備の対応もまずかった。ハメドの突破に対して誰もアプローチせず、ズルズルと下がるだけでは無抵抗も同然だ。確かにハメドはキレの良さを見せていたが、それならばボールを入れさせない或いは複数で潰しにいくなど様々な対応が必要だったはずだ。


良かったのは開始10分だけで、ミスからの完全な自滅と緩慢な守備から2失点。攻撃についてもラフィーニャがいても・・・と思ってしまった。正直見ていて前半で帰りたくなった試合。このままでは絶対に終われない。後半は何としてもホームの意地を見せてほしい。


 


<鳥取前半>


 4-3-3のフォーメーション。出場停止の服部に代わり三浦がアンカーに入り今季初先発。FWはハメドが9試合ぶり、梅田が2試合ぶりにスタメン。最終ラインは左SBに出場停止から戻ってきた奥山が入った。


     梅田


美尾       ハメド


    実信 小井手


          三浦


奥山 戸川 内間  丁


     小針


 ホームで負けられない草津の気迫に押されていたためか、試合の入り方は決して良くはなかった。だが、11分に小井手のスローインから右サイドをハメドが草津DFをドリブルで交わしてシュートを放つと、中央でこぼれ球に反応した美尾が詰めて早くも先制。実は似たシーンが6分にもあった。同じく右サイドからハメドが突破してシュートを放っていた。これは草津DFに当たりCKになったが、シュートは入っていてもおかしくなかった。開始10分を凌いだ直後に先制したことでペースを握ったかと思ったが、その後も自陣にボールを持ちこまれる時間は長かった。そのため殆ど攻め込むことはできず梅田以外は引いてしっかり守ってからの速攻とミドルシュートで貪欲に2点目を狙っていた。


 すると39分、ハメドが今度は左サイドからグラウンダーのクロスを上げると、中央で待っていた梅田より先に反応した草津DFに当たりオウンゴールで2点目。結果オーライだったが、守るべき時間は守り、機を見て攻め込むしたたかに鳥取は戦っていた。41分にはPA内でハメドが草津DFを3人ひきつけて、最後は走り込んできた三浦がゴールを狙うが草津GKに弾かれた。


 理想的な形で前半を終えることができた。守備に回る時間は長かったが、最後の部分は全く崩されておらず、また攻撃のチャンスは少なかったが決定機を確実に決めた。草津の不甲斐なさが鳥取の良さを引き出した格好だ。このままもう1点奪って試合を決めてしまってもいいだろうし、2点を死守してもいいだろう。とにかく大きなアドバンテージを持って後半を迎えることができる。


 


 


<草津後半>


 フォーメーションや選手の変更もなかった。


 幸先良く攻勢に出たかったが、後半開始早々の51分に決定的となる3点目を奪われいきなり出鼻を挫かれてしまった。PA付近でフリーで待っていた鳥取の選手に、ピンポイントでスルーパスを通されたのだから、この時点で既に勝負ありだった。DFは集中できておらず、ボールしか見ていない今までのパターンと同じで、反撃ムードも消えてしまう痛すぎる失点となってしまった。


 後半になっても流れは変わらず。熊林→萬代のホットラインから決定機もあったが、全て鳥取GK小針の正面。流れが悪いと入るシュートも入らないのだろうか、今の状況を物語っていた。


 63分には相手のフィードから古林が簡単に交わされ橋田と1vs1の場面を決められ4点目を失うと、81分には中盤でボールを奪われ中央を崩され5失点。途中3バックやポジションチェンジも試みたが、焼け石に水だった。


 鳥取のできが良かったというわけではなく、草津が悪すぎた。またしても初物に弱いジンクスを打ち破れず。受け身に立ってしまえば草津は完全にやられてしまうが、正にその通りになってしまった。受けて立つ程の強さはないからこそ、まずは粘り以前に戦う気持ちを見せてほしい。今季のワーストゲームだが中途半端にやられるよりも、気持ちを切り替えやすいと言えば(言えるか?)よかったかもしれない。唯一の救いは、途中から入った杉本が攻撃にリズムを与えたこと。チャンスを掴もうと必死な姿を見せてくれたのが幸いだ。


この日の草津はチーム全体がオーガナイズできていなかった。戦う気持ちも欠いていたし、動きはバラバラだからミスが生まれるのは当然だ。どこからでもゴールが奪えるチームではないのに、ゴールへのイメージを共有できているとも思えず、ラフィーニャ無き今、ゴールへの明確な形がないとなるとまだまだ厳しい戦いは続きそうだ。


順位も15位に大きく後退。このままでは例年と変わらないリーグ戦になってしまう。余談だが入場者数は1,979人、3連休の最終日とは言えあまりに閑散としていた。入場者数と同様に試合内容も寂しければサポーターは離れていくばかりだ。


 


<鳥取後半>


 2点リードの余裕からか、フォーメーションを4-4-2に変更(中盤はフラットかも)。システマティックな戦いにシフトした。


   梅田 ハメド


美尾       小井手


   三浦 実信 


奥山 戸川 内間  丁


     小針


正直2点を守り切るための4-4-2かと思っていたが、後半に3点を追加して大勝したことで功を奏したと同時に新たなオプションになった。


 前半の勢いそのままに51分、右サイドのハメドがPA付近でフリーで待っていた美尾にスルーパス。これを美尾がGKも交わして早い時間帯にダメ押しとなる3点目を奪い、とどめを刺した。


 前半以上に草津が前掛かりになったため、奪ってからの速攻が機能して効率的な攻撃ができた。63分には三度(みたび)右サイドのハメドが逆サイドの美尾へフィードを蹴ると、美尾が草津DFを交わしてGKとの1vs1を決めて4点目。81分には中盤の高い位置でボールを奪い、実信がPA付近でフリーだったハメドにパスを送り、このチャンスを逃さず5点目となった。


 後半はハメドワンマンショーだったが、彼だけがヒーローではない。美尾は右サイドで起点となっていたハメドのアシストもあり自身初のハットトリックを達成。アンカーとして先発した三浦は、中盤で攻守のバランスを保ち服部の代役以上のパフォーマンスを披露。実信と小井手はチャンスと見るや、常にゴールを狙っていた。また、梅田は攻撃にあまり絡まず、ハイボールもクサビも入れなかったのは意外だったが、彼の高さはおとりとして十分怖さを与えた。


 守備は内間がラインコントロールし安定していたが、GK小針の活躍と草津の拙攻もあり判断が難しい。でも、アウェイで無失点だったのだから及第点以上の出来だろう。


鳥取は選手全員が戦う気持ちを見せたし、奪ってから素早く縦へ蹴ることが徹底されていた。個々の技術では草津と五分か若干劣るかもしれない。けど、そんなものは一切関係ない試合だった。単純に草津より選手全員が頑張っていたこと。これに尽きる。これからのリーグ戦に可能性の広がる試合になったことは間違いない。


 


試合満足度:2点

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