CL決勝の感想 −指揮官の判断を鈍らせたものは−
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学
2007年05月24日 21:49 visibility131
キャプテンのマルディーニと監督のアンチェロッティが抱擁した瞬間、目頭が熱くなりました。なんか、二人の今までの苦労を偲ばせるじゃないですか。ここにコスタクルタがいるともっと泣けたのかもしれません。
それと試合後のウイニングランをするカカのアンダーシャツには「I BELIEVE TO JESUS」と書かれていましたね。信心深い人なんですね。素晴らしい活躍でした。
一方、敗れたリバプールの選手がメダルをもらっているとき、リバプールサポは「YOU’LL NEVER WALK ALONE」を大合唱してました。これも胸にジーンと来ました。
紙吹雪が舞って、マルディーニがビッグイアーを掲げる、とても感動的なフィナーレでした。
で、本題。
前半フォーメーション見て思いました。両チームとも4−5−1なんです。FWを1人減らして中盤の守備を厚くするシステム。早い話、前半は慎重にな!ちゅう監督の意図ですな。2年前、それぞれ45分で3点取り合ったチーム同士ですからそれくらいビビッても当然かもしれません。ですから、試合中のどこかで2トップにして積極的に点を取りに行くんだろうな、と。
そんなわけで、ミランに首尾よく先制され、後半の頭からのベニテス監督はクラウチ入れてくるんかと思いきや、まったく動かず。後半31分になってようやく投入します。遅すぎませんか?最初からパワープレー要員かい、クラウチは?
0―1で迎えたハーフタイム。逆転を狙って修正点を確認しようとスタッフを集めたベニテス監督は、意見をまとめながら戸惑ったという。「完全に試合を支配していた。何を直せばいいのか」。明確な答えの出ないまま、チームは後半にみるみる失速した。 (asahi.comより抜粋)
策士で名高いベニテスが嫌に消極的だったんです。
そこで私思いました。後半、6分間で3点差を追いついたという2年前の記憶が、1点差という状況で、指揮官の判断を心ならずも鈍らせたのではないか、と。1点差ならこのままワントップの攻撃でも点は取れると。
でも、相手に試合を支配させてカウンター一閃で勝ってしまうのがカテナチオの国のカルチョでしょうが。カテナチオの権化のようなミランがそうそうゴールを許してくれるはずも無いだろうに。2年前が普通じゃなかったのよ。
後半頭から、遅くとも20分までには、クラウチ投入しとくべきだったんじゃないかな〜と思うんですがいかがでしょうか。
リーグ戦の采配や戦術を見てると、とても知的で合理主義者なイメージのベニテス監督ですが、やはり人の子。サッカーの、必ずしも計算できない部分、理屈では割り切れない部分、いわば人間臭さのようなものを垣間見た気がした今年のチャンピオンズリーグの決勝戦でした。
リバプールのベニテス監督。スペイン人。アリゴサツキを尊敬していると聞いて、なるほど!と思った。
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- 事務局に通報しました。
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