
宇賀神の構築記事-15
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宇賀神翔
2025年05月30日 18:50 visibility201
お疲れ様です。
5/11(日)に、PJCS2025本戦が開催されました。
オンライン形式とはいえ全国大会は3年連続3回目の出場でした。そのときに使用した構築をここに書き記します。
TN:バイオレット
戦績:12勝8敗
最終順位:88位
最終レート:1564
・イエッサン
テラスタル:地面
159-X-111-132-125-113
持ち物:気合の襷 特性:サイコメイカー
サイコキネシス/トリックルーム/封印/この指止まれ
本構築の核です。このポケモンがいないと今世代のHTRは成り立ちません。技構成は封印白馬バドレックスへのメタとして、このイエッサンにも封印を仕込み、最速白馬バドレックスを抜くことができる素早さ実数値113としました。実際、相手の黒馬イエッサンや、その他トリックルームを返してくるリキキリンなどに対して機能することがあったのですが、PJCS本戦では封印はされませんでしたので、やや過剰だったかと思います。
テラスタルはCTSにおいてはミライドンをその場で倒したいこともあり、地面を選択しました。耐久面は火力補強がないウーラオスの水流連打を確定で耐え、火力面はぺリッパーをサイコキネシスで確定で2発で落とせるものとしています。
・ブリムオン
テラスタル:超
159-X-123-206-123-30
持ち物:命の珠 特性:マジックミラー
ワイドフォース/サイコキネシス/マジカルシャイン/トリックルーム
レギュレーションGのHTRに於けるブリムオンは、一般枠の中でも破格のスペックを誇りますが、レギュレーションIでは事情が異なります。
先発で起用することはないのでテラスタルは超を選択。ブリムオンでテラスタルを切れればザマゼンタに致命傷を与えることができます。特性も強力でモロバレルやアラブルタケにも隙を見せづらいのが良かったですが、肝心の超技があまり刺さりません。ザマゼンタのワイドガードへの回答はできても、増加したルナアーラへの回答が出ませんでした。
僕自身ブリムオンはコータスと相互互換であると認識しています。コータスはジャンケンで👊しか出せないポケモンではあるものの、レギュレーションIではテラスタルを切ってももう片方の禁止伝説には技が通ることもままあるため、コータスのほうに優位性を感じました(ジャンケンで👊しか出せなくてもレギュレーションIでは片方をカバーしきれないことが頻発するのである程度通用してしまう)。
ガチグマ
テラスタル:霊
223-211-126-X-114-49
持ち物:火炎玉 特性:根性
空元気/ぶちかまし/剣の舞/守る
フォロワーのらでぃあくん考案のHDベースガチグマです。相手がHTRを使ってコータスを出してきたり(残念ながらHTRと本戦で当たることはなかった)、黒馬が便乗してワイドフォースを撃ってきても強引に耐えて、隣との兼ね合いで返しの攻撃で落とします。
耐久面での信用性がかなり高く、雑に後投げすることもできるとても理にかなった配分です。技構成は従来の封印やドーブルベトベトン対策での吠えるは、本戦ではドーブルベトベトンはいないだろうと踏んだのと、白馬バドレックスが通らないと判断し、選出できない試合があったりしたので、相手の受けの動きへの回答として剣の舞を選択しました。
剣の舞は強力でしたが、このポケモンでやることかと聞かれるとそうではなかったように感じました。白馬バドレックスと違い、トリックルームができないので先発起用ができないのと根性を発動させるのに1ターン使うことから、白馬バドレックスのような即効性まではガチグマは持ち合わせていませんでした。普通に噛み砕くや地獄突きなどをして相手のルナアーラへの有効打を増やすか、味方のアシストをして火力増強ができる型のほうが強かったかなと思います。
ウーラオス(一撃の型)
テラスタル:草
207-200-121-X-80-91
持ち物:拘り鉢巻 特性:不可視の拳
暗黒強打/不意打ち/インファイト/蜻蛉返り
相手の守るを躊躇させるアタッカーです。HTRの天敵は2連守るですのでこのポケモンの存在はありがたかったのですが、相手の構築にテツノカイナなどがいたり、思っていた以上に選出がしづらい印象でした。それでも、出した試合はしっかり活躍してくれました。
テラスタルは相手のモロバレルに隙を見せたくないので草を選択しました。タイプ一致の悪や、猫騙しを透かせる霊でも強いと思います。
バドレックス(白馬上の姿)
テラスタル:水
207-238-170-X-151-49
持ち物:クリアチャーム 特性:人馬一体
ブリザードランス/10万馬力/剣の舞/トリックルーム
第4回予選の頃から愛用している白馬バドレックスです。剣の舞は相手の交替やターン稼ぎの守るへの回答として非常に優秀で、今後もHTRを使っていく上で積み技は本質であると思わせるほどの強力なポケモンでした。しかし、レギュレーションIではワイドガードを多用する相手が多く、レギュレーションGの頃よりは止められやすいことを実感しました。
それでも剣の舞を1回でも積んだときの処理能力は恐ろしく高く、今後次回作が出るまでずっと長く使っていけるポケモンです。単体で言えば僕が今まで育ててきたポケモンの中でも最強と言えるスペックを持ち、初心者にも自信を持って勧められる1人前のポケモンになってくれました。
レギュレーションIのHTRの白馬バドレックスはブリザードランス、10万馬力、トリックルームまでは確定で、残りは剣の舞か封印か守るの3択しか有り得ません。それ以外は理にかなっていない弱い型であると認識しています。
ルナアーラ
テラスタル:草
244-X-109-207-128-91
持ち物:サイコシード 特性:ファントムガード
シャドーレイ/ワイドフォース/マジカルシャイン/トリックルーム
素でザマゼンタやゴリランダーに強いことを評価して2体目の禁止伝説として構築に組み込みました。サイコシードによる耐久力は本物でしたが、サイコフィールド展開時でないと持ち物が腐ることが多く、あまり機能しませんでした(サイコシードを発動させようとするとイエッサンと同時に選出しないといけないなど)。
耐久も過剰であり、ここまでしなくても特性ファントムガードにより高い耐久力を持ちますので、防塵ゴーグルなどを持たせたほうが相手のモロバレルやアラブルタケといった茸の胞子を使うポケモンにも強気に動けたと思います。
また、禁止伝説にしては火力が足りないことが多く、瞑想を採用する必要性をかなり感じました。ワイドフォースは通りが悪いので無理に採用しなくても良かったです。メテオビームは命中率0なのと、この技を採用するメリットよりもデメリットのほうが目立ち、割に合わないので不採用です。
・最後に
今年はあと1つのところから勝ちきることができず、本戦での敗退が決まりました(昨年の経験から6つ勝ち越せば世界権利がレート次第で勝ち取れると思っていたが、今年は本戦の人数が増えたことによりボーダーも上がっていたので7つ勝ち越さないと世界権利が取れない。実際は6つ勝ち越しすらできていない)。
PJCS2025予選と本戦でレギュレーションが違うという異例の事態が起こり、今年は短期間での適応力を求められたように感じました。残念ながら僕にはその力がありませんでした。純粋な実力不足です。
結果以上に悔しいことがありました。それはルナアーラを強いポケモンにできなかったことです。このポケモンの耐久性は本物でしたが、火力があまりにも足りておらず、ワイドガードやワイドフォースを使うよりもワンクッション置いてでも自身を強化できる技を仕込んで詰め性能を高めたほうがより場を制圧できることに気付きましたが、それは本戦が終わった後でした。白馬バドレックスを強いポケモンにできましたし、ネクロズマ以上にルナアーラが信頼できるポケモンであるところまで気付いていながら、ルナアーラが持つスペックを活かせず、それ以上のポケモンにできなかったのは悔いが残りました。
僕は去年の本戦を10ー3で勝ち抜き、自身初の世界大会出場権利を勝ち取ることができましたが、体調不良により大会会場に辿り着くことができませんでした。この1年間は去年の忘れ物を取りに行くと決め、より一層力を入れて対戦に尽力しましたが、オンライン全国大会での敗退が決まりました。
強いポケモンを作れなかった、短いスパンでの対応ができなかったなど敗因がいくつもあり、悔やむことが沢山ありますが、自身の記録をまた1つ作ることができたのは良かったと思っています。
それでも、去年の忘れ物を取りに帰るのは中々難しい。
僕は今世代のHTRの結論が出るまでは戦い続けます。来年もテラスタル続投なら何かしら繋がることもあるでしょうし、せめて納得のいく形でポケモンSVを終えたいです。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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- 事務局に通報しました。
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