
宇賀神の構築記事-16
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宇賀神翔
2025年06月01日 23:03 visibility160
お疲れ様です。宇賀神翔です。
今回はレギュレーションI最初のシーズンであるシーズン30で使用したHTR(Hard Trick Room)構築の記事の紹介です。
対話拒否WエースHTR
TNスカーレット
最終順位 15位
最終レート 1986
今回はPJCS本戦での反省も踏まえた構築の組み方からのスタートです。レギュレーションIでは禁止伝説と呼ばれる、これまでのレギュレーションでは使用不可であったポケモンを2体まで構築に組み込むことができます。
まず土台として、HTR構築なので、レギュレーションGの頃からエースであった剣の舞白馬バドレックスは必須。ワイドガードを使うポケモンが増えて若干動きにくくなったものの、相手の弱気な動きや受ける動き、トリックルームのターンを枯らすための守るへの動きへの回答としての剣の舞は依然として優秀です。このことにより、白馬の相棒であるルナアーラも瞑想型としての起用をすることにしました。
極力相手との対話を拒否できる(読み合いを放棄できる)HTRの組み方をより単純明快なものにすべく、これまでのものとは一般枠の並びを変更しました。禁止伝説が増えたことによる環境の変化の煽りを、HTRも少なからず受けていた為です。
今回外れたポケモンはブリムオンとガチグマの2体です。ブリムオンは、特性マジックミラーが非常に強力で、相手の挑発や茸の胞子を許しません。また、モロバレルより遅いのでトリックルーム下で相手を縛ることも容易にできる優秀なポケモンです。しかし、ワイドフォースの通りが良くなく、高火力のワイドフォースを当てるにはサイコフィールドが必須で、イエッサンを後出ししてもワイドフォースが当てられず、攻撃面に動かしにくさを感じていました。これだとトリックルーム展開中に相手を削りきれないと判断し、ブリムオンはここで外れることとなりました。
ガチグマも火力面においては強力でしたが、増加した相手のガチグマルナアーラと不毛な同速対決が頻発したのが良くなかったです。このガチグマルナアーラの並びですが、流行ることはあっても汎用性が高い並びなのでレギュレーションIでは消えることは絶対にないと判断しました。残念ながら、ガチグマはここで構築から外れることとなりました。
ただ、まだ環境が固まっていないので、再起用する可能性は0ではありません。
・使用ポケモン
・イエッサン
テラスタル:地面
159-X-111-132-125-113
持ち物:気合の襷 特性:サイコメイカー
サイコキネシス/トリックルーム/封印/この指止まれ
本戦から型を変えていません。相手の白馬バドレックス、イエッサン、リキキリンが一定数封印してくる以上は需要がある素早さ実数値113に設定しています。余程なことがない限りはこの配分を変えることはありません。
テラスタルも本戦から変えていません。やはりミライドンへのメタは必須であると考えていますが、ミライドンと白馬を初手で並べられるとイエッサンでテラスタルを切ろうか悩みます。それでもミライドンの処理を優先してしまいますね…。
ドーブル
テラスタル:草
162-40-95-X-66-90
持ち物:メンタルハーブ 特性:マイペース
猫騙し/この指止まれ/茸の胞子/ワイドガード
ルナアーラを瞑想型で起用した関係上、ワイドガード枠がいなくなってしまい、起用したのがドーブルでした。猫騙しやワイドガードだけでなく、茸の胞子で相手を妨害してでもトリックルームは展開したいのでこの技構成となりました(茸の胞子の対話拒否力大好き笑)。
先発で出すことが多く、茸の胞子で邪魔な相手を眠らせ、隣のポケモンで剣の舞や瞑想を積んで強引にもっていく動きができると頭を使わずにそのまま押しきれます。しかし、攻撃力がないのと、茸の胞子を撒いても最速で相手が起きる可能性があるので、やることがなくなったときの交替のタイミングが難しかったです。ドーブルが使いにくいという意見はこの辺から来ていると思いましたし、自分でもまだまだ飼い慣らせていない実感がありました。
ルナアーラが瞑想型でワイドガードがないのがわかるはずなのに何故か相手が全体技を撃ってくることが多かったです(デコレーションを警戒している?僕はデコレーションは弱い技という認識があるので極力使いたくない)。
持ち物はメンタルハーブです。HB特化なので火力補強がない水ウーラオスの水流連打は確定で耐えるのと、初手で落ちたら後発でアタッカーが出てくるという双方にメリットがあるので、挑発で機能停止するのを危惧し、メンタルハーブを持たせました。実際に結構挑発が飛んできます。
素早さの実数値は、極力遅いほうがいいですが、初手でガオガエンに抜かれるのだけは嫌なので、ガオガエンより速くて、ルナアーラやウーラオスより遅い、素早さ実数値90(素早さ個体値20-21)を選びました。厳選が面倒くさすぎましたので、これで弱かったらどうしようと思っていましたがしっかり機能したので良かったです。
コータス
テラスタル:炎
177-X-160-150-91-22
持ち物:木炭 特性:日照り
噴火/ウェザーボール/クリアスモッグ/守る
レギュレーションH以来の起用です。ブリムオンのワイドフォースの通りが悪いのと、このレギュレーションではテラスタルによるプレイングのカバーがしきれないという側面があり、ジャンケンでいう👊しか出せないコータスでも通用してしまうと判断した為です。
実際に以前より炎技の通りが良くなったと思います。本構築では白馬バドレックスよりも後述するルナアーラを起用する機会が多くて、霊技とフェアリー技と炎技で補完がとれているのも使いやすさの一因になっているのかなと思いました。相手の手持ちにカイオーガがいても選出することがあります。1ターンだけでもカイオーガを弱体化すればそこから隙が生まれることが多いためです。
以前と違うのは、トリックルーム2週目を狙える動きをするためにワンクッションの守るを入れたことです。トリックルームが切れたときに守れないとコータスが落とされてしまうので、再度奇襲にかかることができません。
クリアスモッグは各プレイヤーへの嫌がらせとして当たることがあるドーブルベトベトンへの回答です。積み技やコーチングで強化された相手のポケモンを強引に突破するときに使うこともありましたが、クリアスモッグを使う状況というのはこちらがかなり苦しい状況であることの表れなので、使わないに越したことないかなと思います。
ウーラオス(一撃の型)
テラスタル:草
207-200-121-X-80-91
持ち物:命の珠 特性:不可視の拳
暗黒強打/不意打ち/インファイト/吠える
相手の守るを躊躇させるアタッカーです。相手のターン稼ぎへの回答です。あまり選出しませんが、出した試合はそのまま押しきれる優秀さを持ち合わせています。
テラスタルは相手のモロバレルに隙を見せたくないので草のままです。
このレギュレーションのウーラオスは技を撃ち分けたいことが多いので、ブリムオンがいなくなった関係上、命の珠を持たせることができました。吠えるは相手のドーブルベトベトンへの回答です。封印されたときにも使えるので入れてて良かったと思います。しかし、封印ハバタクカミだけは無理でした(そもそも使用率が圏外だったので殆ど事故のようなもの)。
バドレックス(白馬上の姿)
テラスタル:水
207-238-170-X-151-49
持ち物:クリアチャーム 特性:人馬一体
ブリザードランス/10万馬力/剣の舞/トリックルーム
第4回予選の頃から愛用している白馬バドレックスです。本戦で使用した構築記事で言いたいことは言ってしまったのでここでは語ることがあまりありません。
テラスタルはルナアーラを先発起用することが増えたので、水のままで良かったということくらいです。
ルナアーラ
テラスタル:妖
244-X-109-207-128-91
持ち物:防塵ゴーグル 特性:ファントムガード
シャドーレイ/マジカルシャイン/トリックルーム/瞑想
本戦の反省を活かして瞑想型にしました。ワイドフォースはガオガエンやザマゼンタ、ルナアーラが多くて通りが悪いので不採用です。相手のザマゼンタや黒馬バドレックスを見かけたときは先発で起用し、隣のドーブルで圧力をかけながら詰めていくことが多かったです。耐久性だけでなく、火力も最低限ほしいところまで引き上げることができるので使いやすいです(大半の試合で先発起用だった)。
持ち物は相手のモロバレルやこのレギュレーションになってから増加したアラブルタケへの行動保証として防塵ゴーグルを持たせました。これにより、ブリムオンがいなくても強気に動くことができます。
ネクロズマは妖技を覚えてくれない以上は不正解だと思っていますが、僕のTLの人達以外でHTRを握っている人達は何故かネクロズマを使っているので疑問に思っています。妖技を撃ちたいのに覚えてくれないネクロズマを使う理由、なくないですか?
・終わりに
本戦の反省を活かして、一発芸に走ることなく納得度の高い構築にできたのは良かったのですが、本戦でこれが使えたら今年も本戦を抜けられたと思います。それだけにとても残念です。
次のシーズン以降も使える構築なので、暫くはこの構築を使い続けます。レギュレーションIが、来年に繋がるレギュレーションになってくれたらといいですね。
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- 事務局に通報しました。
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