甲子園を目指さない学校
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Mr.black
2013年10月03日 10:12 visibility1215
今朝の新聞で興味深い記事がありました。
兵庫県にある学校法人芦屋学園が中学と高校に硬式野球部を新設するという内容の記事です。中学の野球部で硬式というのは珍しいですが、それ以上に目を引いたのは高校。
何と高野連に加盟しないというのです。
これにより同校野球部は高野連加盟の学校とは練習試合すら組めず、当然のことながら春夏の甲子園に繋がる地方大会への参加も出来ません。
しかしその逆に高野連の規則に縛られないので「プロ・社会人・クラブチームとの試合が自由に組め、さらに現役プロ・元プロの指導も自由に受けることが出来る」というのです。
得るものと失うものを取捨選択したわけですね。
偶然ながら先日ちょっと取り上げた「芦屋大学」はこの法人の運営する大学です。
大学は現在関西独立リーグの兵庫ブルーサンダーズと「教育提携」をしており、同大学の野球部員は「兵庫BSの2軍」として活動中です。
今回の野球部創設により、中高大の10年間の一貫指導となり、大学は引き続き兵庫BSの「2軍」、中高は「育成軍」として活動するとのこと。
そして指導をするのは元プロの片岡篤史氏(日本ハム・阪神OB)です。
芦屋学園中学・高校の校長は元ラグビー日本代表の大八木敦史氏(元・神戸製鋼)。同氏の言葉は「甲子園を否定するわけではない。新しいスポーツの定義・組織体を提案したい」ということです。
芦屋学園は調べてみると1936年(昭和11年)に法人設立。
翌1937年に女学校としてスタート。その後拡大していき、ここ1~2年で共学化されたばかりでした。つまり既存の学生野球界の体質に染まることなく学校運営されてきたのでこういう斬新な考えが芽生えたのでしょう。
提携している兵庫BSが加盟するカンドクは不安定な状態です。先々どうなって行くかは未知数な部分が多々あります。それでも既成概念を覆す今回の野球部創設。
高校野球界は直近では佐世保実業の暴力隠蔽が報道されたばかり。またここ数年では青森山田の部内暴力による選手の死亡事故、出雲北陵の出場選手資格違反(プラス高野連脱退→即復帰)、など大きな問題が噴出していました。
学校・指導者・選手・関係者、それぞれの体質にもよるのでしょうが、やはり高校野球界が「甲子園」という巨大な夢に大きく左右されているのは事実です。
それとは一線を画してスタートする野球部。どんな未来になっていくのかチェックしたいと思います。
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