野茂英雄を育てたグランド (堺浜球場)

  • Mr.black
    2009年01月26日 15:46 visibility2721


本日、大阪・堺市の「堺浜野球場」を見物してきました。
この野球場は地元大阪でも知っている人と全く知らない人とがいると思います。


知らない理由は極めて明快で、以前は「新日鉄堺野球場」という名称でした。すなわち、社会人野球チーム「新日鉄堺」の練習専用グランドだったのです。ですから試合などの特別な場合を除き、通常は一般人は立ち入り出来ない場所でした。


そして「新日鉄堺」と聞くと多くの方がご存知の通り、あの野茂英雄氏が社会人時代に汗を流した場所なのです。無名の成城工業高校を卒業後、OBの誘いでここに入社。この社会人時代にフォークボールを磨き、後の飛躍へのステップとした場所です。こういう点もあり、以前から非常に関心のあったグランドでもあります。ただ、先程も書いた通り、以前はむやみやたらに外部の人間が出入りできる場所ではありませんでした。


ところがこの新日鉄堺もご他聞にもれず、不況のあおりで野球部は廃部されました。こういう場合、グランドは閉鎖・解体されて空き地になったり、または何か建物が建てられたりするものですが、幸い地元堺市が一部管理するようになり、その後一般に貸し出しされるようになりました。


そして名称も「堺浜野球場」となったわけです。現在は新日鉄のバレーボール運営会社「堺ブレイザーズ」と堺市が管理運営しています。一般貸し出しと、ごく僅かですが高校野球大阪大会の春季・秋季大会で利用されています。(夏季大会では使用されず。)


両翼は91m、センターまでは114m、とグランドは若干狭いです。スタンドはバックネット裏にほんの少しコンクリート製で造られています。また、内野の一部と外野には芝生席もあります。スコアボードは手動式のようです。そして多少照度は物足りないですが照明塔も6基ありました。(堺市が整備したとのこと。)
また、このグランドは野茂氏の縁故もあり、現在「NOMO Baseball Club」の練習場にもなっています。同クラブに事前に問い合わせればこの練習を見せてもらえるようです。



バックスタンド。

 


3塁ベンチ裏。



スコアボードは手動式のようです。
通常は右中間寄りが多いのですが、この球場は珍しく左中間寄りにありました。



バス停付近からの景色。やはり工場地帯ですね。
(南海バス 八幡町停留所)

<追記>

その後、この球場は2012年に閉鎖・解体されてしまいました。

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