連勝記録の意外

 前の日記では「連敗記録」についてみてみました。今度は、栄えある「連勝記録」についてみてゆきたいと思います。


 京都大学の56連敗が関西学生野球連盟のワーストであることから前の日記を始めたので、同じく関西学生野球の最長連勝記録から紐解きましょう。


 関西大学が1971年春から72年秋にかけて達成した26連勝。これが同リーグの最高記録です。


 少し話題が逸れてしまいますが調べてみると、この連勝記録の立役者役者となったのが山口高志選手です。後に阪急ブレーブスで活躍した球史屈指の速球派投手です。


 大学時代の凄まじい記録を書き出してみたいと思います(Wikipedeia 山口高志を参照しました)


通算64試合登板、46勝11敗、防御率0.92、497奪三振。


ノーヒットノーラン1回( 1971年 秋 対同志社大3回戦)


リーグ記録



通算最多勝利:46勝
年間個人最多勝利:18勝
リーグ戦 21連勝
通算最多完封勝利:19勝
1季最多完封勝利:6勝(2回)
通算最多奪三振:497個
1季個人最多奪三振:100個
5試合連続2ケタ奪三振
68イニング連続無失点
 6試合連続完封

 僕は関西学生野球の試合を観に西京極球場に何度も足を運んでいますが、もう20年早く生まれて山口投手のピッチングを見られなかったことを本当に悔やみます。


 さて、話を戻して東京六大学野球の連勝記録に目を移しましょう。


 慶応義塾大学の20連勝がリーグ記録ですが、ちょっと複雑な経過になっています。


まず昭和2年秋に明大戦から4連勝。その後昭和3年春のシーズンをアメリカ遠征のためリーグでは不戦。帰国した秋のシーズンを10連勝。そして昭和4年春、早稲田に敗れるまで6連勝。これでリーグ20連勝です。


 アメリカ遠征での成績も気になるところですね。


 この他、東大が3度の4連勝を成し遂げていることも知りました。5連勝の新記録を目指してこの春を戦って欲しいものです。


 大学野球界に広く目を向けると、仙台六大学で東北福祉大が118連勝という記録を樹立しています。


 高校野球では松坂大輔投手らを擁した横浜高校の公式戦44連勝が記憶に新しいところです。


 プロ野球を見てみましょう。


 やや古い記録になりますが南海ホークスが1954年に18連勝を達成。その後1960年に同じくパリーグの大毎オリオンズが同じく18連勝。半世紀以上を経た今もこれが日本プロ野球の最高記録です。セリーグ記録は1951年巨人の15連勝が最高です。


 最後にメジャーリーグに目を向けてみましょう。


 僕も映画館で見た「マネー・ボール」でのシーンも印象的なオークランド・アスレチックスの20連勝(2002年)が21世紀に入ってからの最高記録です。


 時代を遡ってみると、1914年にニューヨーク・ジャイアンツが26連勝。しかし、この時のジャイアンツは何と優勝を逃しています。この話は何かで読んで知っていたのですが、この年のジャイアンツが他にも17連勝を記録していたとは今日調べるまで知りませんでした。全く「何をやっていたのか?」と言いたくなる程の衝撃です。きっと、当時のジャイアンツファンは、2008年に7月にマジック点等させながらV逸した阪神タイガースファン以上の落胆を感じたことでしょう。


 そして、最後にもうひとつ衝撃の事実。


 連勝の日本プロ野球記録を達成したチームのひとつ南海ホークスも、18連勝した1954年のシーズンは優勝を逃しているのでした。


 本当に「勢い」というものはすごい!でも、必ずしも実力とは結びつかない、だから面白い・・・でも、好きなチームが優勝しないとやっぱり悲しいな・・・。

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