野球読書日記番外編「踏まれた麦は強くなる」
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こじっく
2024年01月31日 22:15 visibility252
久しぶりの投稿です。蔵書を増やせなくなりkindleを購入してから、なんと読書する習慣がなくなってしまいました・・・。
そんな中、どうしても読みたくて入手した一冊が野球ではなく大相撲の本でした。私は大相撲も大好きです。子どもの頃から夢中で大相撲中継を見ていました。休み時間は教室の後や廊下で友達と相撲を取っていました。贔屓の力士は若嶋津関、寺尾関・・・最近なら日馬富士関。
つまり筋肉型力士。しかし横綱千代の富士関はあまりにも強すぎて別格。
そんな中で、一番感情移入できたのが大関霧島一博(先代の霧島関ですね)でした。強くなって大関になるまでは、上位に上がる度に派手に負け越して番付を下げる繰り返し。しかし幕内随一の巨漢の小錦関には強く、それが不思議で痛感でした。何て相撲は面白いんだ!
しかし何と言っても、上位の壁に跳ね返されていた霧島関が地力を着けてついに大関になり優勝までしてしまう道のりを何年かかけてじっくりみられたのが良かった。あの時も「大好きな霧島関が栄冠を掴んだ。ここまで長かったなぁ」と思ったのですが、その後同様に私の大好きな阪神タイガースが2度目の日本一になるのに2023年まで待たなくてはいけないとは・・・。本当に「チャンス」というものは一生に何度もないものなのですね。
さておき、霧島関の書かれた「踏まれた麦は強くなる」をなぜ読みたくなったかと言えば、本の存在は知っていても今まで読む機会を逸していたからです。この本が世に出た頃、私は司法試験受験生でした。私は霧島関が賜杯を手にした様に合格を掴むことはできず撤退したのですが、あの頃はさすがに野球や相撲の本を読むゆとりがありませんでした。
今このタイミングで読めて良かったです。
印象的な一節を抜き出します。
「入幕を果たした59年の名古屋場所以降、私は横綱・大関との対戦がある幕内上位に何度も番付を上げたが、ことごとく負け越していた。それも3勝か4勝で終わることが多かった。
いくら調子がいいと思っても通用しないのだ。私は軽量だが相撲はまともなので、善戦はできても、結局、体力負けしてしまうことが多かった。
軽量でも千代の富士関のように 『小よく大を制す』を地でいく力士もいる。横綱には、勝ちにつなげる絶対の型があった。だがいまだに、私にはそれがないのだ。当時の私は、まだうっちゃりの霧島”から完全に脱皮できていなかった。しかし、絶対の型は、そう簡単にできるもの ではない。千代の富士関の型も体が少しずつ大きくなるのに伴い、 徐々にでき上がっ ていったものだ」。(123~124頁)
私は司法試験の勉強で自分の勉強の「型」を見出だせるまでに諦めてしまった。その意味では司法浪人をしていた時こそこの本を読むべきでした。
しかし、今、自分の仕事に「型」はあるだろうか?
そう自問する時、自分は何も成長していないな、と思わされます。
趣味の野球に関する読書も型を変えようとした途端に中断してしまいました。また新しい型を探していきたいと思います。
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