日本ｖｓオマーン

ワールドカップ予選という特定のゲームにおいて
必要な事を十分にやりきったゲーム。
まず勝ち点３、その為に重要なのは失点しないこと、及びどのような形でも良いから先制点を取ること。しっかりと遠藤のコーナーキックから中澤がヘディングで魂の先制ゴール。きっちりと守備を引き締め、前線・中盤誰一人サボる事無くプレスをしっかりとかけた。攻から守への切り替え、という岡田監督の恐らく最も重要なコンセプトをしっかりと守り、俊輔のロングボールから、前線に飛び出した闘莉王がヘッドで落とし、走りこんだ大久保の右足から追加点が生まれた。3点目は左サイドで松井が開いてボールを奪い、前線に切り込んで、中央の俊輔にマイナスのパス、俊輔は左足でシュートを打つと一瞬見せ掛けて切り返し、右足シュートをゴール左隅に決め、きっちりとトドメをさすゴール。

欲を言えばもっと点が欲しかった、もっと点が取れたゲームかも知れないが、
必要な結果が得られたことは、多大なプレッシャーの中、賞賛すべきところだろう。オマーンには予想以上に見るべきところが無く、単に「一歩前進」しただけと表現することも出来るが
一歩進むと言うことは大変に重要なことである。

以下個人採点
ＧＫ楢崎６　危なげない出来。
ＤＦ駒野５．５　ややパスミスが目立った。
中澤７　誰もが感銘を受けたであろう、感情のこもった、素晴らしいヘディングゴール。
闘莉王７　２点目のアシストは「匂い」をしっかりと嗅ぎつけて勇気を持って上がったところが素晴らしい。
長友６　しっかりとゲームにからんだが決定的なシーンまでは作れず。
ＭＦ俊輔７．５　ゲームの流れを読んだプレイが何よりも素晴らしかった。経験をチームに還元した。
長谷部５．５　らしくないミスが多い。この出来なら断然ケンゴ。
遠藤６．５　前半途中まで何度かミスをしたのは頂けないが、時間を経るにつれ、ゲームコントロールという彼の持ち味をしっかりと出した。
松井６．５　２点を導いた、ボール奪取からアシストへの流れは素晴らしかった。下がってボールを捌くプレイも良かったけれど、彼でなくとも出来るし出来なければならない。
ＦＷ大久保６　大事な2点目をしっかりとけりこむ。
玉田６　ゴールは無かったが良い動き出しでボールを引き出す。ラストパスの精度が合わず、シュートを打てないシーンが多かった。

交代選手
巻５．５　ほとんど攻撃に絡めなかったが守備ではきっちりとチェイス。
香川５．５　ボールの持ち方にセンスが見られたが危険なプレイはなし。
今野は略。

一歩前進したのは間違いないがまだ何も成し遂げたわけではない。
ワールドカップ出場のためにはまだ幾度も壁が現れることが予想せられるが、それを乗り越えてゆくのに重要な、経験と意識が見られたことがこのゲームの（勝ち点３を除けば）最も重要な周富徳、もとい収穫であろう。