浦和vs川崎
-
ブダペスト二郎
2009年05月10日 23:22 visibility84
なかなか応援しているチームの調子が上がらず、お悩み中の皆様。
大丈夫。次はきっとうまく行きます。
・・・こんばんにょ。ラボーラのMr.安請け合い、ブダペスト二郎です。
怒涛の埼玉スタジアム3週連続祭りがスタートをつげ義春。
なのだけれど、行きの電車の中で
「ポンテ怪我したから今日出ないっぽい」という事を近くで話していた方から
盗み聞きして、まずテンションが下がる。
更に気温が高く、駅からスタジアムへの道程でよろめき始め、
GWの連戦、そして川崎に至ってはACLの疲れが溜りまクリステル滝川だろうことを思うと良いゲームにはならないのかもしれない、ということが脳裏によぎる。
どちらかと言えば、やはりホームの浦和が支配していたとは言えるだろう。
トライアングルを幾度も作ってパスを回して機を伺う。今年の浦和のポイントは、パス&ゴーを忠実に繰り返すため、3人で作る三角形でも、最初のパスが出たときと、最後のパスを受けるときとでは、三角形の形と点が変わること。例えば正三角形でその攻撃が始まり、クロスを上げる所までたどり着いたときには一辺がやたらと長い逆三角形、になっているというような。
対する川崎は横山と谷口がボランチでフィジカルと粘り強さで対抗してゆく。ポゼッションは浦和だけれど、前線にパスが渡るとジュニーニョ、テセ、ヴィトールらが、迫力ある攻撃を仕掛けており、危険度という意味では互角だったかもしれない。
双方にとって過酷であったろうゲームは、CKから、ポンテに変わってスタメンのエスクデロが蹴ったボールをエジミウソンが押し込んでレッズが先制する。
川崎はその前に重鎮の寺田が傷んで井川が入っていたが、後半村上を下げてレナチーニョを投入。右サイドバックの森が左に回り、井川を右、菊地と並ぶCBには横山を下げるという変更を行った。
そしてその左に回った森が、ペナルティボックスへ絶妙なグラウンダーのパス、ジュニーニョが左サイドから内に切れ込んで触れられるか、というところでジュニーニョは触れずにそのまま内へ、その先に居たテセがしっかりと置くようなパス、内側に走りこんだジュニーニョが落ち着いてゴール。「浦和のポイント」と上述したトライアングルを見事に形作ったのは川崎であった。勿論、どのチームにおいてもトライアングルなんて常識なのだろうけれど、技術と共通認識、ランニングがあって生まれる、良いゴールだった。
浦和は左サイドから攻め込み、ボックスに侵入した阿部(!)から闘莉王(!)に渡り、闘莉王の左足ショットが決まり、突き放す。
そしてまた、川崎が右サイドから攻め込み、スピードに乗ってボックスに進入したジュニーニョが闘莉王に倒されてPK。これをレナチーニョが決めて追いつく。
このPKの判定に関してはレッズの選手も相当に抗議していて、周りのレッズサポの人達も納得いかない様子であったが、まあジュニーニョの計算どおりであるには違いないだろう。
ここで納得いかない、あるいは冷静になれなかった、それとも気落ちした、のか前掛りになる浦和の攻撃をストップしてカウンターという、川崎の展開になり、ケンゴのパスからレナチーニョがスピードと個人技で粘ってボールをものにし、坪井のマークに倒れこみながら中央のテセにパス。テセはしかりとインサイドで押し込み、これが決勝ゴールとなった。
以下個人採点
浦和
GK都築5.5 おめでた都築とはいかず。キックミスが目立った。
DF山田(暢)6 うまい守備で相手の攻撃を「いなす」シーンが多かった。
坪井5.5 テセ、ジュニーニョ、レナチーニョ、ヴィトールらの個人技にさらされながら頑張ってはいたけれど。
闘莉王6 素晴らしいゴールを挙げたが痛恨のPK献上。
細貝6 運動量、ファイトと持ち味を出したが判断ミスもあった。
MF啓太6 要所を心得たポジショニングでよい守備を見せた。
阿部6.5 一度残念なパスミスはあったけれど、「効いて」いた。
山田(直)6.5 後半ミスが多かった。明らかにヘバッていた。もっと決定的な仕事が欲しい。それでも私は彼にこの点数を付けるのに躊躇しない。
原口6 良い動き、ドリブルなどもあったが、若干キレは落ちているように見える。相手の「手」にいらだつシーンもあった。
エスクデロ5 随所にセンスあるタッチ、迫力ある奪取を見せたが、サボることが多い割りに足を攣って交代。
FWエジミウソン6.5 良いゴールをあげ、守備でも走り、チャンスも作る。
交代選手
高橋5.5 期待感を抱かせるシーンと、やや消極的というシーン。
高原5.5 うまく流れに乗っていけていない。技術がさびているわけではないのだが。
アレックス5.5 物足りない。
川崎
GK川島5.5 同じ採点だけれど都築より良かった。
DF森6 左サイドに回ってから、上述の良いパス。いただけないパスミスもあったけれど。
寺田6 やや重さは感じられたが競り合いで強さを見せた。
菊地6 良くファイトし、ボール回しも無難にこなした。
村上5.5 相手がポンテでなくて良かった。
MF横山6 リズムを作れていたかといえば疑問だが、アンカーとして良く働いた。
谷口6 フィジカルの、出足の速さ、強さを見せた。
ヴィトール6 技術を出して、チャンスメイク。
憲剛5.5 パスミスが多かった。後半、レッズが走れなくなってからは、気力を振り絞ってのカウンターでフリーになり、バスト、もとい胸囲、もともとい脅威を与えた。
FWジュニーニョ7 右足アウトにかけて外した前半のシーンから、やはり調子がまだ・・・とも思っていたけれど、素晴らしい先制ゴールにPKゲット。
テセ6.5 アシスト、ゴールとも落ち着いていた。
交代選手
井川6 CBとしてもSBとしても仕事はこなした。
レナチーニョ6.5 原口があった。やや間違えた、元気があった。ドリブルを仕掛け続け、相手を疲弊させた。
山岸は略。
両チームともにミスも結構あったし、体力が削がれ続ける後半は足がかなり止まっていたしで、「美しいゲーム」ではなかったかもしれないが、
「良いゲームにならないのでは?」という試合前にふとよぎった予想は、しっかりと裏切られた。
- favorite17 chat10 visibility84
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件