競争

アジアカップという公式戦後の親善試合らしいゲーム。
コンディションの良くないカメルーンと新たにチームを（特にオフェンスの選手）作り直している日本。個人技のフェイントなどところどころにさすがと思わせるも、ランニングの質と量、またシュートの精度などをカメルーンは欠いていた。対する日本はアテネオリンピック世代の選手が多く、当時見たかった達也と大久保の２シャドーが積極的に突っかけるも、抜ききるシーンはほとんどなく、また新しいオフェンス陣はコンビネーションが合わないことが多かった。
ペナルティボックスの角、日本から見て左側で達也が受けたファウル、ＦＫを遠藤が素晴らしいキック、トゥーリオがヘッドですらしてゴール。
後半のほとんどの時間は攻め込まれたがＣＫのこぼれを途中から入った山瀬が美しいミドルで追加点を奪い、2対0で日本の勝利に終わった。

以下個人採点
ＧＫ川口６　ミドルもこぼさずにキャッチ、相手のセットプレイやたまに出てきた裏への飛び出しなど安定感あり。
ＤＦ加地５．５　一度良い切り返しから決定的なグラウンダーのクロスを上げた。守備でいいところを見せたが上を目指すにはこれでは物足りない。
中澤６．５　読みのよさを生かしたプレイ。ボール回しがちょっと物足りないか。
闘利王６．５　これしかないという先制ヘッド。守備でもきっちりと相手の攻撃に対応した。
駒野５．５　相手18番の恐るべきスピードに手を焼き、オフェンスまでは難しかったか。
啓太６　時間が経つにつれミスが増えていったのは反省材料だが彼抜きではこのチームは持たないかもしれない。
阿部６　啓太とは逆に時間が経つにつれプレイが安定していき、後半3バックの左に入ってからはほぼ完璧な出来。しかしボランチの際、やってはいけないボールロスト、ゆるいパスが相手に掻っ攫われるなどいただけないプレイが多かった。評価難しい。
達也６　大久保にグラウンダーのクロスを出した場面や先制のきっかけとなったファウル奪取など持ち味見せたが、いいシュートがなかった。
遠藤５．５　ＦＫはどんぴしゃ。パスミスが多かったのは疲れが溜まっている？ガンバのここ2試合を見られていないがもしかしたら遠藤がちょっとコンディション落ちてきているからか？ガンバサポの方教えてください。
大久保６　おそらく彼の姿勢を見て「やっぱりアジアカップで彼を見たかった」という方が多いのでは。突っかける良さを見せた。中盤でややパスミスが多いのが難点。
前田５．５　シンプルに捌く場面などもありよかったけれども、いい体勢でもらうことが少なく、ソングのフィジカルにちょっと押されていた。

交代選手
今野５．５　駒野に変わって左サイドバックに入り、強い守備を見せた。左利きであれば・・・。
山瀬６．５　素晴らしい右足のミドルで追加点。それまでハードに走り体を張り続けていた甲斐があった。
憲剛５．５　きつい展開ではあったがミスもありらしさを見せるまでは至らず。。その前から「遠藤に変えて憲剛」とつぶやき続けていたのだが。
高松５．５　何気にヘッドで競り勝つ場面もあった。
寿人５．５　達也、大久保に比べるとちょっと厳しいが、寿人が出る時間帯というのはどうしていつも流れが悪いときかスペースがないときなのか。同情もするが、反面使う場面がある程度限られるということでもあるかもしれない。
橋本は略。

アジアカップにいなかった選手たちがそれぞれ持ち味を見せようとしていた。レギュラーではなかった寿人や橋本、今野らも難しい展開だったが「ファイト」は間違いなくしていたように思う。チーム全体のコンビネーションなどはアジアカップと比べるべくもないし、はっきりいって全ての選手が帯に短し襷に長し、といったところだけれど逆に言うと全ての選手が今後ももうちょっと見てみたいとも思わせた。
ズィーコの時に最も不満だったところ、「競争」というのがいかに大事か、これから見えてくるだろう。
もう一つだけ、闘利王・中澤のセンターバックは間違いなく今の日本で最高と思うが同じレベルの選手があと2人、せめて1人は欲しい。警告の累積、ケガなどなしにずっといけるわけではなく、この二人以外は頭１つか２つ、レベルが落ちる選手しかいないのがＣＢの現状で、左サイドバックや高原の相棒以外にもここは早急になんとかしておかなければならないだろう。