糸井の選択果たして吉だったのか。

  • 虎男
    2017年04月05日 00:14 visibility141

糸井が今日も古巣の京セラドームで右翼にホームランを叩きこんだ。開幕から絶好調である。だが、試合はなんともお寒い内容。糸井のソロによる1点のみで、結局開幕戦だけ勝って、その後「三連敗」と言う「挑む」どころか「沈む」と言うスローガンの方があっていたようなスタートを切った。良くわからないが、なぜ上本をスタメンで使っているのかが解せない。今日の彼のバッティングを見ていると、走者を進めようとする意図が見えるようなバッティングなどしていないし、後ろに糸井が控えているのだから打てなくても、相手投手に球数を投げさせてアウトになっても構わないから、多くのボールを投げさせて、そこから情報を後ろの打者に伝えると言う「チーム貢献」をすることが二番打者に必要な仕事であろう。しかし、自分のスイングができていないし、進塁打を打つような気持ちも見えない。これでは打線の中でのストッパーになっているとしか言いようがない。

 

糸井が日本ハム時代にメジャー挑戦したがっていたのは有名な話。しかし、日本ハムは相当したたかな編成部社員が揃っているのだろう。FA権を取得する前にオリックスへトレードで出してしまう。ダルヴィッシュがツイッターで「糸井さんがオリックスへトレード?ありえへん!」とつぶやいていたくらいだ。日本ハムと言う球団は本当に編成が力を持っているし、眼力もするどい。とにかく、これだけドラフトでのクジ運が良いのもびっくりするほどだ。その糸井がオリックスで35歳の時にFA権を取得し、阪神を選んできた。本当に糸井の選択はこれで良かったのだろうか。

 

阪神と言うチームが今年優勝するなんて思っているのは「贔屓の引き倒しファン」しかも野球のやの字も知らないようなファンが言うことであって、それは評論ではなく、たんなる願望と言う寂しいもの。糸井はこの阪神を選んできた。近畿大学出身と言う事で関西に骨を埋めたいと言うことなのかもしれない。だが、メジャーの夢は完全封印をしたと言うことであるなら、ファンとしての気持ちは「メジャーリーガー糸井」を見て見たかったと言うのが本音ではないか。あれだけの身体能力の高さ。日本ではトップレベルの選手であり、怪我にも強い。そして、日本人らしくない「あっけらかん」とした性格。彼なら海外での生活など、へのかっぱだったに違いない。しかし、彼は幼いころから親しみがあったタイガースを選んだのだ。私はタイガースファンだが、これほどほど、一人だけユニフォームから突出した色や雰囲気を出している選手もめずらしい。超人と言う言葉がぴったりだろう。率も残せるが、ホームランも打点も、そして守備も走塁もやってのけてしまう。これって阪神の過去にはいなかったタイプの選手だろう。新庄などは打撃に関しては、波があり過ぎて、一年間を通じて見たら率なんて2割6分打てば良いってな感じの選手だった。しかし、糸井は違う。物が違う。ここまでの4試合で糸井が躍動しなかった試合は一つもない。だが、彼を見ていると「阪神で良かったのか??」と言う疑問ばかり出てきてしまうのだ。それと、本来であれば阪神が糸井のような選手を生え抜きで作れないまま現在まで来てしまっているってことで、掛布二軍監督を持ってしてもそれが簡単には育てられないと言う事だろう。スターはいきなり作られていく。チャンスが与えられて、その少ないチャンスをものにし、がむしゃらに前に進んでいくことで結果をどんどんだしていく。そしてスターは自分の結果だけでなく「時代」を作って行くのである。これから、糸井が「阪神の時代」を作れる存在になるのであろうか。わからない。しかし、ここには彼の持つ「運」が無ければならない。それがあるのであれば、彼は金本波のスターになりえる存在となる。果たして今シーズンが終わるころに彼は、そして彼を擁する阪神はどういう成績を残しているのであろう。楽しみとともに、また胃の痛くなるようなシーズンを過ごす気がしてならない。

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