闘将逝く

  • 虎男
    2018年01月08日 00:14 visibility341

星野仙一氏が逝去された。すい臓がんだったと言う。昨日のネットのニュースを見た瞬間、自分の思考が止まった。会ったことも無い人だし、ましてや話などできるような機会なんて持てるわけもない雲の上の人。しかし、2003年の9月15日に甲子園球場で生で阪神タイガース18年ぶりの優勝決定の瞬間を見たことで、星野さんが「単なる他人」と言う感じがしなくなった存在になった。その後の星野さんには波があったのは報道で知ったが、それでも星野さんを嫌うようなことは無かった。そこには「あのテイタラクの阪神をリーグ優勝させた監督」と言う「レッテル」が私の頭の上にいまだに乗っかっている。あの年、あの戦い方でリーグ優勝ができなかったらなんてことは、全く考えなくて良いほどの戦い方だった。確か7月にマジックナンバーが点灯する盤石の戦いだったことは忘れられない。18年間「優勝」を待たされるファン、そしてそういう球団に三行半をくださすに、ぼやきながらも応援する気持ち。これをしょっちゅう自分の贔屓チームが優勝するような「幸運に恵まれたファン」の心理は理解できない。そういうファンたちから必ずもらう質問が「なんで、そんな弱いチーム応援しているの?」

鉄板質問だ。私は必ず言う「悪いけど、人生で好きな女の子がたまたま足が遅いからってことで、好きになるのをやめるのか?もしくは、その女の子がショートカットだったら好きにならないって言うのか?そういうのは好きって言わねえんだよ。好きってのは本気。本気ってのは覚悟、覚悟って言うのは責任。責任の無い「好き」って言うのは、好きって言わねえんだよ!べらんめえ!」と言うだろうな。

 

好きに理由なんか無い。好きだから好きであって、それ以上の理由なんかない。理由があれば、その理由が壊された時には嫌いになるってことか。そんなの好きってことじゃあない。人生で一番大切なのは物事を好きになることだ。好きだからこそ、好きと言い。好きだからこそ、真剣に叱りつけ、好きだからこそ、めちゃくちゃ褒める。好きが基準じゃあないスポーツなんか、好きじゃあないんだよ。それを教えてくれたのが星野さんの監督の姿勢じゃあないか。何事も継続するための基本は、それが「好き」じゃあなければ絶対にできない。そして、目標をかかげて、それに向かって継続して行く。星野さんが「野球に恋愛してきて良かった」と言っていたが、恋愛なんて言えるほどの野球愛があるとは言えないが、野球を想う気持ちはプロ、アマ関係ないと私は思っている。自分の身体が衰えていくのを感じている今、それを抗う気持ちを持つ事で、仕事にもそれをシンクロさせていく。星野さんに感謝していることを伝えることはできなかったが、心の中でその感謝を継続して行く。それが星野さんがかなえてくれた阪神の優勝に対する感謝だと思うし、今後も1月4日になれば、星野さんの偉業を思い出すだろうと思う。ご冥福をお祈りいたします。

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