危機感無しの草野球運営などありえない。

  • 虎男
    2018年03月26日 17:19 visibility5125

数年前に私のチームを去って行った「元草野球チーム監督」と言う選手が最後に私にくれた捨て台詞「私は、どんな時でもチームを試合させるようにしていた。正式メンバーが足りなければ、助っ人を早めに手配をして試合ができるようにしていた。なのに、あなたが監督を務めるこのチームは、試合ですらできない人数しか集められず、いつも練習しかできないチームになりさがってる。こんなチームに私はいたいと思わない。」

 

こういうメールを書いてきた人物に対して、皆さんが草野球チームの監督で全てのチームの仕事を一人で請け負ってやっていたとしたら、どう感じるだろう。しかも、この捨て台詞をしていった選手は自軍のチームに来る前はよそのチームで監督をやっていた人間。そして、その人間が入ったチームの活動をそっちのけで音楽や写真などの趣味に興じている写真や動画をFacebookにアップして、誰に知らせるのか知らないが600人近い女性の「Facebook友達」に自分のリア充生活を周知させるための時間が忙しく、チームの勝戸津など1か月に1度も来ないような人間であったとしたら、どう感じるのか。世の中にはこんな人間もいるのかと言うことと、貧乏くじを引いて疫病神を引き入れてしまったと諦めるしか方法は無い。だが、この経験から私が得た教訓も多い。それは、チームが順風満帆に毎年毎年「人不足にならない」と言う保証はない。むしろ、いつもこの危機感を持って、事前に対処しておくことが大切であると毎度試合を準備する前に痛感しているのである。

 

草野球で自分のチームの正式なメンバーに対して活動のモチベーションをあげるにはどうすればよいか。これには方程式や魔法の薬は無い。全員違った感覚、考え方を持っている。さらに言うと、会社で作ったチームであれば、会社の中でのコミュニケーションを作るのは簡単だし、会社の中の親睦と言う事の「プレッシャー」がかけられる。理由は会社の部活動に出席しなければ、その後の話題に活動時のエピソードを共有できないという事が出てくるからだ。ただ、今の若い社員はそういうのが嫌で社の部活動など見向きもしないと言う人たちもたくさんいると聞く。

 

モチベーションをあげるには、まず代表者であり、チームの運営管理に責任を持っている人間が活動日に出席しないなどと言う事は「ありえない」と私は考えている。私の毎年の目標は「活動皆勤賞」である。私自身も野球やることが大好きであるが、それをチームメンバーに知らしめるために一番大切に考えているのは「活動に出席する」と言う大目標である。簡単には休まない。私が自らを「武家の棟梁」であるとすれば、その棟梁が戦場(いくさば)に病気で来られないとなって、兵が動くであろうか?否である。試合だろうが、練習だろうが、親睦のイベントだろうが、私は全てに出る。そして、その私のモチベーションは、私が出ることによって自軍のメンバーへの安心感をもたらし、今日も普段通りに野球ができると言う穏やかな気持ちにさせると言う事が一つ。それと代表者が野球をやりたいんだと言う姿勢を示さずして、メンバーのモチベーションなどあがるわけがない。だからこそ、私はできるだけ活動1時間前にグラウンドに来る。そうでなければ、私が本気で野球をやりたいと誰が思うであろう。私はチームの活動に出続ける。これが基本だろう。

 

常に危機感を持つのは、人不足はすぐにやってくると言う事だ。社会人の集合体である草野球は、もうそれは宿命のようなものである。そして、入部させて何年も野球をやっているとしても、そのメンバーが永久にチームにいると考える安易さは捨てるべきだ。サラリーマンなら異動があって、出張があってと言う厳しい局面があるだろう。また、職種によっては休日出勤ばかりの業種だってあるのだ。一番思うのは、休日出勤ばかりの職種の会社にいる人たちが正式にチームに入りたいと思う前に自問自答してみるべきだ。理由は、しょっちゅう休日出勤るのであれば、入部しても、その後チームとしては「休日」だからこそ「メンバーの出席」を期待するのは当然なのに、休日出勤の連続で試合に足りる人数が「あと1人」という状態であっても外部の助っ人の手配要請をしなければならないのでは、チーム調整を担当している者からしたら「正式メンバー」と見なすわけにはいかないようになる。「こいつは、また休日出勤だろうな」と思われるのが関の山ってことだ。

 

チームの出席を促すために何をすればよいのか。それはもう。大勢の人数を正式メンバーとして所有する以外には「常に試合を組む」のは難しい。そして、入部希望者に「人数さえいれば野球をやりたいっていっているんだから入部許可すれば良い。問題が後で発生したら、その時に対応すればよい」とは私は考えられない。問題が発生した時点でチームの中をかき回すような馬鹿だっていないとも限らないからだ。問題と言うのは、発生してから対処するようでは遅すぎる。入国管理官ではないが、入部の段階での応募者の見定めをして許可するか否かを決めなければ、入れてしまってからでは遅すぎるのである。

 

私は常に危機感を持っている。そして自分に対しての命題は「なんとかメンバーに野球をさせてやりたい」と言うテーマを常に持っている。それを頭の中にいれていないと無責任なチーム運営管理者と言われてしまうだろう。野球が好きなそぶりは誰でもできる。自分だけが野球をやりたい人はそうかもしれない。だが、チームに正式メンバーで入った人たちにはユニフォームを購入して、野球をうちのチームでやりたいという意志で入ってきてくれたのだ。その彼らに野球をさせたいと言う一本筋のとおった考え方が無ければ、おそらくチームは3年続くかどうかわからない。14年目のシーズンに突入している我がチーム、こんごも危機感を持って運営していくつもりである。

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