楽しみ追求型野球チームの苦労
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虎男
2018年06月22日 19:22 visibility429
草野球チームで「楽しみ追求型」のチームっておそらくだが、山ほどあるはず。私の運営管理しているチームもそうである。「勝利至上主義型チーム」と違うところは、突き詰めた形の野球をやらないところだろう。勝つために、代打を出したり、ここぞと言う時に代走を出したりするような「展開によって打つ手を監督が決めて、選手に指示を出す」と言う形で、目的は「勝利」をするために、あらゆる手を尽くして最善策を打つ。だが、これができるチームは実際には、学生時代野球部経験者で集められたチームが大半だと思う。そうでなければ、野球を知らないような監督が「試合の流れと自分のチームのメンバーの技量、判断力、洞察力、協調性」などの勝利へ結び付ける作戦を、時間の中で作り出せるわけが無い。そして、メンバーが野球経験者であれば、監督が「野球を知らない」ような人物を選ばないだろう。
野球の試合に勝利したいのであれば、監督の指示は絶対である。これは部活経験者なら理解できるはずだ。なぜなら、集団行動を取るのに監督の指示を仰いで、次のプレーを「チームとしてどう動くか」を考える時に、監督からのサインに対して「不服」であると言うのは言語道断。その代わり敗戦の責任も監督にあることは間違いない。監督が主導で指示を出し、その指示をチームの選手が遂行したが、相手チームの技量、判断、洞察力、応用力、そして体力、気力が優っていれば勝てるわけがない。選手への指示を出すのは監督の仕事であり、責任の重いものである。
草野球で、それができるチームは強い。本当の野球を知っているってことだろう。しかし、そう言われてみると「楽しみ追求型チーム」って気楽なものだと思っている人たちが沢山いるだろう。本当に気楽だろうか?楽しみ追求型のチームであってもチームに監督は存在している。その監督が本当に楽だろうか?そんなことは無い。投手が数人いればローテーションを作り、もしくは1試合での投手分業を監督が決めるのだ。そして打順についても然りである。人数が多ければDH(指名打者)を採用して11人打ち、12人打ちなどとして試合要領を決めたりする。さらに、勝ちゲームになかなか繋げられない時に、選手に対して文句を言うような人間は「楽しみ追求型チーム」の監督には絶対になれない。そういう人間は、「勝利至上主義チーム」へ行くことをお勧めする。楽しみ追求型チームの一番大変なところは、勝負よりも試合の成否に比重があると言えるわけで、一試合が終わった
後の爽快感と解放感と達成感の入り混じった感覚は、やったことがあるものでなければ分からない感覚だ。
さらに言うと、チームの全選手に対して思う事は、どのようにして「野球を楽しみながら、彼らの技術があがるだろうか?」を考える事。それが一番大変な草野球楽しみ追求型チームの監督の「仕事」ではないだろうか?もちろん、プロや学生野球と違って、チームメンバーは自由だ。明日辞めたくなれば、引き留めることはできない。長くチームを運営している監督であるから故に多くの退部者が出るのは「仕方が無い」事である。そして、それらを受け止めて、さらにチームを前進させるために「どう活動を続けて行くか」を考えておかなければならない。私はいつも思う。ユニフォームを購入までしてチームに入ってきたからには、それを「メンバーのチームへの忠誠心」と受け止めて、真剣に運営管理をして行かなければと思うのだ。その気持ちがチームの一切合切の仕事に対して、自分がやらねばならないと言う気持ちに駆り立ててくれる。楽しみ追求型のチームであっても、10年以上運営することは難しい。そして反省と前進の日々がこれからも続いていくと感じている。
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