楽しみ追求型草野球チームへ入ろうと思っている野球初心者の皆さんへ。

  • 虎男
    2018年12月10日 21:21 visibility452

寒くなってきて、オフになったチームも多いはず。これから3月までオフなんてチームもたくさんあるだろう。そしてチームの運営管理側の人間としては、終わったシーズンを振り返って見ると人事に関しての「チーム補強」をする必要があると感じるのもこの時期である。今年の「人事補強」に関しては一言で言って「厳しい」。

 

特に「楽しみ追求型チーム」の補強人事は特に厳しいと思って間違いない。理由はM号ボールだ。このボールの前に使っていたA号ボールは12年前に「新型軟式球」として飛距離が出て反発係数が高くて、バウンドも高く跳ね上がる物に変わり、記憶にあるこの新型軟式球のPRは「軟式野球が変わる。革命的に野球が変わる。打球の飛距離が爆発的に伸びる。変化球が曲がりやすくなる。とにかくこのボールによって草野球、軟式野球界に大きな変化があって「今後は、このボールで半永久的に軟式野球界はプレーをしていくのだろう。」と思った草野球プレーヤーたちは思ったのに違いない。しかし、今年の春に軟式野球界に激震が走った。それが「新型M号ボール登場」だ。

 

この新型M号ボールがでてきたことで、「大きな変化」が出て来たのを現実に「私の目の前」で起きた「衝撃的な事実」だ。今シーズンの我がチームの最終戦で、うちのチームのN君が右投手の速球を胸に受けた。デッドボールのコールを受けて1塁へさっさと歩きだすのだろうと思っていたのだが、いきなりうずくまってしまったのだ。デッドボールを受けた瞬間は、昨年まで使っていたA号ボールだったら、胸にまともに速球を受けたとしてもうずくまるほどの痛みなどありえなかったはずだ。彼はうずくまったのちに胸を手で押さえながら我がチームのダッグアウトへ戻って来た。代走が必要になって、代走を出した。これが、このM号球の「怖さ」だと言ってよい。その後、審判員さんの足にもあたり、ものすごい痛みを我慢している姿を目の当たりにすることになる。このボールのおかげで、なぜ「楽しみ追求型草野球チーム」の補強人事が厳しくなると断定できるのか。頭を使えば一目瞭然だろう。理由は、このM号ボールがどういうボールになっているのかを知ると「うたい文句」は「新型M号ボールは限りなく硬式ボールに近づきました。」である。まだ頭の固い人はわからないかもしれないが、楽しみ追求型チームで補強をすると言えば、「新規メンバー」である。その新規メンバーが「学生部活野球経験者」が来る可能性がどれだけあるのか?アラサーやアラフォーなら可能性はあるだろう。だが、20代半ばくらいの社会人で野球がやりたいなって若者が「楽しみ追求型チーム」を選ぶ可能性は高くない。

 

さらに言うと、一番の問題は「硬球」に近づいたボールを野球初心者ができるのだろうか。前のA号ボールの時は「公明正大」に「初心者のあなたでも草野球チームに入れる。我がチームには懇切丁寧に守備も打撃も教えます。」と言えていた。しかし、現実、デッドボールであれだけ痛みが走ってしまうほどの衝撃があるこのM号ボールを使っての試合をする上で、野球初心者の皆さん、おそらく大半が仕事を持っている社会人であろう。その社会人の人たちが、仕事にも慣れてきて結婚もして子供も手を離れたなんて時に、当たったら怪我をする確率の高いM号ボールの野球に飛び込んで行けるのだろうか。初心者の人たちにとって「敷居の高い野球」になってしまったのが、このM号ボールなのだ。「そんなことねえよ。何びびってんだよ。たかだか軟式ボールじゃあねえか。当たったって骨が折れるようなことになるわけねえじゃん。」と言う頭の弱いチームリーダーの方もいらっしゃるだろう。では、なぜこれほどM号ボールの飛距離はものすごく飛ぶのか?そして、ゴロのバウンドが高く弾まない。そして球足がものすごく速いのだ。なぜなら「限りなく硬式球に近づけたボール」だからだ。

 

私が野球初心者だったら、もっと危なくない球技を選ぶだろう。私がチームメンバーに言うのは「怪我に注意しろ」ということを口を酸っぱくして言っている。理由は「仕事に影響が出てしまったら、職場と家族の皆さんに迷惑をかけてしまい、やっている野球のせいで「こういう事態を招いた」と言われてしまうからだ。私だったらゴルフとか卓球やテニスでも楽しむ選択に切り替えるだろう。このM号ボール時代の野球は完全に変わったと言うしかない。ではどうしたら良いの?と質問をくれそうな人たちもいるだろう。そういう安易に質問する人は、おそらく対策的な工夫ってできないはず。理由は、100パーセント理解してないからだ。野球でも同じで、基本がわかってない人間に限って「わからない事」に対して、すぐに「他人に質問」をして「答え」だけを求める人は、その後、その問題に対して単一思考的な対処方法しかできない。すなわち多様的な対処方法が見つけられないのだ。仕事をしている人だとしたら、そういう人はある程度の地位までしかあがらないだろう。会社にとっては「捨て駒」だと考えられているタイプだ。私の場合は、この初心者対策よりも、もし入部をしたいと言って来て、入部したあとのことをこれを書きながら考えている。それを対処する部分で大きな「手助け」になるのは「チーム規約」だ。そこに手直しをいれるだろう。対策をするならチームも初心者入部者がウインウインの関係になるような形を模索し、そこに対応策を考えて行くだろう。そういうチームを選ばないと、入った後に「あんた初心者なんだろ。ボールが新しくなって硬球に近づいたんだよ。高校で野球部やってなければ、ついていけないの入る前からわからなかったのかよ。自業自得だな」と言うチームが絶対にある。うちのチームは絶対にそういう形にしないような対応策を今、考えている。人を生かしていくチームは、メンバーありきだけではなく、メンバーの職場や家庭に悪影響が無いことまで考えるはずだ。初心者はチームリーダーの考え方を良く知ってから入部を決めて欲しい。後悔をしないチーム決定をしてもらいたいと思っている。

 

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