off the ballの勧め (1.意識改革)


以前の日記にも書きましたが、サッカーの試合で1人がボールに触る時間、いわゆるon the ballは、大人の試合ではせいぜい長くて3分程度です。ほとんどの時間が、off the ballとなります。

この「時間的差異」をしっかり理解できると、off the ballの間に何も考えずボールの行方だけを追ってしまうball watcherにならないようにしなければいけないことも分かって頂けると思います。


では、このoff the ballを「自分の時間」として有意義に使うためにどうしたらいいんでしょうか。


何事も「習慣」にならなければ、無意識にそれを継続する事は難しいですし、それを習慣化するためには日頃の「反復」が必要だと思います。それ自体をルーティン化するのではなく、活動の中において、いかにそれが「当たり前の行動」となり自然に実行できるかが大事だと思います。


off the ballの時に何をするか?を考えると色々あります。

 ・自分の周りの状況の確認

 ・味方の位置、相手の位置、ボールの位置、自分の位置の確認

 ・収集した情報からのポジションの修正

 ・ボールを受けるためのフリーランニング

 ・スペースを空けるためのポジション移動

 ・カバーリングのためのポジション移動

 ・スペースを消すためのポジション移動

 ・味方の選手へのコーチング

 ・状況変化の確認

 ・その状況変化に対するアクション

 ・その状況変化に対するコーチング


まだまだあると思います。

off the ballは、状況を考える→その状況に合わせ動く→状況を再確認する→ポジションを修正する。そしてまた状況を考える・・・と、これを繰り返すことです。

これは、PDCAと呼ばれるもので、


 ・状況を考え「計画(Plan)」を立てる

 ・状況に合わせ「動く(Do)」

 ・状況変化を「再確認(Check)」する

 ・状況変化に合わせ「軌道修正(act)」する


 ・そしてその軌道修正にあわせ計画を立て直す


これを常に「当たり前」の事として行なうためには、練習中から意識する事が大切な事は言うまでもありません。どんな練習でも常に「頭を動かす」事が大事です。

「頭を動かす」とは、「頭で考える」と「動かして(頭を振って)周りを見る」を同時に行なうと言う事です。シュート練習やパス練習などの技術トレーニングでも、3vs3、5vs5のゲーム形式のトレーニングでも、どんな練習でも意識して「頭を動かす」事を習慣化しなければいけません。


もっと言えば、練習以外の準備の時間や片付けの時間も「頭を動かして」何をすれば効果的に準備・片づけができるか、その優先順位だったり人数の配分だったりを考えられると、より習慣化されると思います。それが自然とできると、日常生活においても「頭を動かす」ことが「当たり前」になるのではないでしょうか?


off the ballは、この「頭を動かす」事が「習慣化する」、「当たり前になる」ことが先決です。

これは、ball watcherにならない為にも大切な事で、人の「意識」で上達することなので、積極的にチャレンジして欲しいと思います。


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