俺から見たフランクフルト対バルセロナ

ヨーロッパリーグ準々決勝フランクフルト対バルセロナです。

 

バルサは、右SBにアラウホ、中盤にガビ、右WGにトラオレを起用しました。

 

フランクフルトは鎌田が先発、長谷部はベンチスタートです。

 

前半

フランクフルトは5-2-3の布陣で守備ブロックを作ってカウンター狙い。バルサはいつも通りボールを保持し、攻め込もうとします。

 

2分、左ハーフスペースのバイタルエリアでフェラン・トーレスがボールを受けて中に持ち出しミドルシュート。トラップが左手一本でファインセーブ。

 

4分、フランクフルトは左サイドの高い位置で、クイックでスローインを始めます。鎌田がボールを受けてマイナスのクロス。ニアに走り込んだリンデストロームは空振りするもファーに走り込んだクナウフがトラップからシュート。ガビがブロックします。

 

ダイレクトで打っていたら入ったかもしれない絶好機でした。

 

5分、フランクフルトのロングカウンター。ソウがボールを奪い前線のボレにパス。ボレはタメてから右サイドを駆け上がったリンデストロームにスルーパス。リンデストロームはサイドをえぐりマイナスのクロス。ソウがダイレクトシュート

枠の左へ外します。

 

9分、左サイドで鎌田がタメて前線に走り込んだコスティッチにスルーパス。コスティッチはマイナスのクロス。ファーに走り込んだソウの手前でガビがスライディングクリア。

 

フランクフルトはボレがブスケツのパスコースをカット。中央のダブルボランチとCB3人でガビ、ペドリ、オーバメヤンに入る縦パスをつぶしにかかります。ボールを奪ったら、すぐさま前線の3人が走り出し、左のコスティッチとも連携してカウンターを仕掛けます。バルサは効果的な攻めができず、フランクフルトペース。

 

16分、フランクフルトのペナルティエリアの中でヒンタエッガーがクリア。目の前のオーバメヤンに当たり、フェラン・トーレスがこぼれ球を拾って右前方のオーバメヤンにパス。オーバメヤンはトラップで縦に持ち出し、角度のないところからシュート。トラップがしっかりシュートコースを切りセーブ。ただ、オーバメヤンはオフサイドでした。

 

37分、中盤でトゥタがボールを奪い、ロングカウンター。中央のボレがボールを受けて鎌田にボールを落とします。鎌田は左のコスティッチにパス。コスティッチはDFとGKの間にクロス。ニアに走り込んだトゥタの前でテア・シュテーゲンがブロック。こぼれ球をボレがつめますが、ブスケツが足を出してクリア。主審の笛が鳴りフランクフルトはP.K.獲得。しかし、VARが介入し、ブスケツの足が先にボールをとらえていたため、ノーファールに変わりました。

 

前半はフランクフルトが攻勢でしたが、バルサは0-0で折り返します。

 

後半

流れは相変わらずフランクフルトのままです。

 

47分、フランクフルトの左コーナーキックをエリック・ガルシアがクリア。中央右でボールを拾ったクナウフが右足ミドルシュート。スライスがかかったボールはゴール右上に吸い込まれます。

 

フランクフルトが先制します。

 

48分、エリック・ガルシアが斜め前方に出したパスを鎌田がひっかけ、こぼれたボールをボレが拾い、フランクフルトのカウンター。ボレは左のコスティッチに展開。コスティッチはドリブルからグラウンダーのクロス。リンデストロームがゴールに自陣に戻りながらシュートも枠の左上に外します。

 

フランクフルトのフォーメーションが5-4-1になり始めます。1点取ったことで重心を下げたように見えます。

 

55分、バルサの速攻。トラオレへの縦パスをヒンタエッガーが潰し、フランクフルトが速攻返し。ヒンタエッガーが前方の鎌田にパス。鎌田は左のコスティッチに展開。コスティッチはニアへクロス。ボレがニアでトラップするも後ろ向きになってしまい反転しながらシュート。ラングレがブロックします。

 

58分、右サイドでトラオレが縦に突破しクロス。ニアでペドリがヘッドでそらして中央に入り込んだガビがヘディングシュート。力なくトラップがキャッチ。

 

62分、バルサはトラオレ、ガビに代えてデンベレ、フレンキー・デ・ヨングを投入します。

 

徐々に中盤にスペースが生まれ始めます。

 

65分、右からデンベレがカットインして、前方の右ハーフスペースに走り込んだフレンキー・デ・ヨングに縦パス。フレンキー・デ・ヨングはダイレクトで中央のフェラン・トーレスとワン・ツーで抜けて、再びフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは落ち着いてトラップし、ファーサイドにシュート。

 

バルサが同点に追いつきます。

 

78分、トゥタが2枚目のイエローカードで退場。フランクフルトは5-3-1にシステムチェンジ。

 

80分、フランクフルトのコーナーキックのこぼれ球を左ハーフスペースでヌディカが拾います。デンベレ、オーバメヤンが寄せてきますがヌディカはで2人を鮮やかに抜き去り、グラウンダーのクロス。中に誰もつめなかったためファーサイドに抜けます。触れば1点というシーンでした。

 

88分、バルサの左コーナー。ファーサイドでラングレがヘッドも枠の右に外れます。

 

試合は1-1で引き分け。第2戦に勝ったほうが勝ち抜けになります。

 

気になったプレーヤー

フランクフルト

#15鎌田

カウンターの起点。鎌田がボールを収めてくれることを前提にチーム全体がカウンターに行くんだというプレーを見せる。コスティッチとの連携がとても良かった。

 

#10コスティッチ

守備時は最終ラインまで下がっていたが、元々は攻撃の選手に見えた。スピードに乗ってサイドを駆け上がりチャンスを演出。

 

#19ボレ

ボールを奪ったらボレに当てて鎌田に落とす。戦術がしっかりしているからやることが明確になって仕事をこなしていた。

 

#8ソウ

鎌田と共に攻撃のリズムをつかさどる。中長距離のパスが上手い。

 

バルセロナ

#11トラオレ

縦にドリブルするスペースがなく、カットインするもバリエーションの少なさが仇になり、効果的な動きができなかった。

 

#7デンベレ

トラオレがダメならデンベレという交代で出場。試合を見ていた人は早くデンベレを出場させろと思っていた人が多かったと思う。カットインが得意なデンベレが起点となって同点ゴールを演出。

 

#30ガビ

序盤にプレスバックでチームの失点を2点は回避。バルサが引き分けで終われたはガビのおかげでもある。

 

#5ブスケツ

ボレのパスコース切りに苦しみ、ボールを受けられない時間が長く続いた。本領発揮とは程遠かった。

 

総括

フランクフルト

試合内容は完勝。5バックですべてのレーンを埋めつつ、ボランチ2人と連携し、中央のオーバメヤン、ペドリ、ガビにボールが入ると素早く寄せてつぶす。ボールを奪うと、前線の3人でカウンターを仕掛けてフィニッシュまでもっていく。バルサ対策は完璧でした。結果が引き分けだったのが悔やまれる。

 

バルセロナ

フランクフルトの守備を崩せず。ターンオーバーでデンベレやフレンキー・デ・ヨングを休ませたいシャビの意図も感じられ、ハーフタイムの段階でこの試合は引き分けでもいいという感じを受けた。失点したため、2人をやむなく投入した感じを受けた。前半、トラオレ対策とアラウホのビルドアップ能力の低さで右サイドが機能不全に陥り、中央のパスコースもつぶされて主導権を奪われました。バルサが悪いというよりもフランクフルトの入念な準備に対して対応策はあったけど、第2戦にかけようとしているように感じました。

 

おまけ

突拍子もないアイディアですが、フランクフルトの戦い方を日本代表も取り入れれば、ワールドカップは面白くなりそう。できるかどうかは不明だけど、鎌田を右セカンドトップに置き、右SBに伊東を起用し鋭いカウンターはできそう。3CBを吉田、富安、板倉で左SBに中山を置けば守備力は大丈夫。ボランチは遠藤を軸に守田か田中碧を相方に置く。左セカンドトップは速攻についていける選手(前田?、古橋?)とFWはポストプレーができる選手。これだったら、フランクフルトみたいなサッカーが可能かもしれない。

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