俺から見たバルセロナ対マジョルカ

リーガ・エスパニョーラ第33節、バルセロナ対マジョルカです。

 

バルサは大幅なターンオーバーを敢行。GKはシュチェスニー、CBはイニゴ・マルティネスとアラウホ、右SBにエリック・ガルシア、左SBにフォルト、ダブルボランチがガビとペドリ、OHにダニ・オルモ、右WGにヤマル、左WGにファティ、CFはフェラン・トーレスが入りました。

 

前半

マジョルカは5-4-1の守備ブロックを作り、攻撃は右SHのアントニオ・サンチェスがDFラインの裏を狙います。

 

6分、右のエリック・ガルシアが右ハーフスペースのフェラン・トーレスに楔を入れます。フェラン・トーレスはトラップから流れるように右のヤマルにパス。ヤマルはダイレクトで中央のダニ・オルモにパスを出してダニ・オルモに寄ります。ダニ・オルモはDFを背負いながらヤマルにダイレクトリターンパス。ヤマルはダイレクトミドルシュート。枠の上に外します。

 

決まっていたら、バルサらしいゴールだったと思います。

 

11分、バルサはパスを回してマジョルカを押し込み右のペドリに展開。ダニ・オルモが中央から右ポケットを取るべくフリーランニングを開始。DFがダニ・オルモの動きにつられて右に寄ります。ペドリは空いた中央に鋭い楔を入れます。フェラン・トーレスがフリーで受けてターンしてミドルシュート。ロマンがセーブし、右サイドにこぼれたボールをヤマルが角度のないところからシュート。ロマンが再びセーブ。

 

バルサは前線のフェラン・トーレス、ファティ、ダニ・オルモが前線へのフリーランニングを繰り返しマジョルカの最終ラインを押し下げます。バルサが試合を主導権を握ります。

 

18分、右サイドでアントニオ・サンチェスがDFラインの裏に走り込み、パスが出ます。ガビが一番後ろに残っておりオンサイド。アントニオ・サンチェスはGKとDFの間にクロス。シュチェスニーが何とかブロックします。

 

19分、バルサの右コーナーキック。ファーサイドのフェラン・トーレスがヘッドも枠の上。

 

フェラン・トーレスの後方でフリーになっていたアラウホが「俺のボールだろ」とばかりに声をかけていました。サインプレーだったのかと思います。

 

25分、ヤマルが右サイドでタメて左アウトサイドスルーパス。2列目からダニ・オルモがニアに走り込みダイレクトシュート。ロマンがファインセーブ。

 

28分、左から波状攻撃を仕掛けてファティがマイナスクロス。ガビがダイレクトでミドルシュート。DFの足に当たり右ポストに嫌われます。

 

29分、バルサの右ショートコーナーからヤマルがカットインしてシュート。ロマンがセーブしますがボールはファーサイドのアラウホのもとへ。アラウホはシュートを試みますがキックミス。枠の右に外れます。

 

31分、ペドリが中央から右へスルーパス。エリック・ガルシアがポケットを取りクロス。ロマンがはじき、右ハーフスペースにこぼれたボールをダニ・オルモがシュートも枠の右。

 

34分、バルサの速攻。自陣左ハーフスペースでガビが右ハーフスペースのダニ・オルモに横パス。ダニ・オルモはダイレクトで前線にスルーパス。フェラン・トーレスが走り込みDFを避けるように右に流れながらシュート。枠の右に外れます。

 

37分、バルサはマジョルカ陣内でプレスをかけてフェラン・トーレスがボールを引かけます。ゴール正面左でこぼれ球を拾ったファティが左に持ち出しミドルシュート。枠の上に外れます。

 

40分、左ハーフスペースからイニゴ・マルティネスがフェラン・トーレスに楔を入れます。フェランは中央のファティにパス。ファティは流れるような動きで右のヤマルに展開。ヤマルは右足でGKとDFの間にクロス。DFに当たりコースが変わったボールをロマンがはじき、マスカレルが何とか蹴り出します。こぼれ球をガビが拾ってシュート。DFがブロックし、右サイドに流れたボールをヤマルが拾ってモヒカを抜いて角度のないところからシュート。ロマンがセーブし、左サイドにこぼれたボールをフォルトがシュートもDFがブロック。

 

バルサの波状攻撃でしたが、マジョルカはゴールエリア内にDFが集結して体を張ってゴールを死守しました。

 

43分、ペドリが中盤からドリブルスピードを上げて一気にバイタルエリアに進入。慌てて寄せてきたDFに対し、ペドリは左前方にスルーパス。ファティが走り込みシュートしますが枠の左。

 

44分、左ハーフスペースでダルデルがボールをキープし右へスルーパス。2列目から走り込んだモレイが抜け出しシュチェスニーと1対1になりシュートを決めます。しかし、モレイはオフサイドでノーゴール。

 

前半はバルサが完全に試合を支配し攻撃し続けましたが得点は奪えず、0-0で折り返します。

 

後半

45分、バルサがマジョルカを押し込み、右サイドからエリック・ガルシアがニアにいたダニ・オルモへ鋭いクロス。ダニ・オルモは足元にぴたりと止めてシュートフェイントで目の前のDFの足を止めてファーサイドにコントロールシュート。DFの出していた足の上を通過してファーサイドに決まります。

 

バルサが待望の先制点を奪います。

 

49分、バルサはパスを回してマジョルカのバイタルエリアを広げます。ファティが広がったバイタルエリアでボールを受けて強烈なミドルシュート。コースが甘くロマンがセーブ。

 

52分、バルサの速攻。右でボールを受けたヤマルがDfwoかわしてミドルシュートも枠の上。

 

54分、マジョルカは右からのフリーキック。中央に走り込んだライージョがラリンと重なりながらもヘッド。枠の右に外します。

 

マジョルカは決定機を逃します。

 

バルサが試合をコントロールし始めます。

 

68分、マジョルカの右コーナーキック。ライージョが敵味方6人が競り合いに参加する混戦を制してヘッドも枠の上。

 

71分、マジョルカの速攻。右サイドにフィードされたボールにドメネクが抜け出しクロス。ラリンがヘッドで合わせますが枠の上。

 

78分、ペドリが左ハーフスペースでボールキープ。右サイドからヤマルが中央に飛び出してきます。ヤマルにDFがついていきますが、オフサイドが取れるとDFがマークを外した瞬間にペドリが絶妙なスルーパス。ヤマルが完全に抜け出しロマンと1対1になります。ヤマルはシュートフェイントからロマンの股抜きを狙いますが、ロマンに当ててしまいビッグチャンスを逃します。

 

83分、バルサの速攻。中央をフェルミン・ロペスがドリブルで持ち上がり右前方のパウ・ビクトルにパス。パウ・ビクトルは右に持ち出してコペテをかわしてシュート。ロマンがダインセーブ。

 

直後の右コーナーキック。ファーサイドの角度のない位置でアラウホがヘッドで後ろに戻し、フェルミン・ロペスがダイレクトシュート。ゴール前にいたエリック・ガルシアが触ってコースを変えますがロマンが反応してセーブ。

 

84分、フェルミン・ロペスが左ハーフスペースからミドルシュート。マスカレルに当たりファーサイドに流れたボールをロマンが体を伸ばしてファインセーブ。

 

試合は1-0でバルサが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#10ファティ

完全復活と言っていい体のキレがあった。周囲との連携を深める必要があるが途中出場でもこの動きを見せられるのであればここからジョーカーとして活躍できる可能性を十分に見せた。

 

#3フォルト

効き足が右足のため攻撃参加してもクロスを上げることができないのは致命的。今のバルサで起用するなら右サイドでしか使えない。

 

#24エリック・ガルシア

右SBで十分機能することが分かった。アラウホがクンデと右サイドを組むとビルドアップ能力が落ちるが、エリック・ガルシアだとビルドアップ面でよりスムーズに見える。オーバーラップ、インナーラップした場合はヤマルと連携が取れているクンデのほうがいいがオプションとしては十分ありだと思う。

 

#6ガビ

コンディションが上がってきたかと思ったが、まだ輝いていた時ほどの安定感がない。焦らず試合で勘を取り戻したい。

 

#8ペドリ

バルサの攻撃のタクトを存分にふるう。周囲の顔ぶれが変わっても質を落とさずプレーできるのは素晴らしい。

 

#20ダニ・オルモ

バイタルエリアを中心に躍動。狭いスペースでプレーできる能力は唯一無二。ゴールシーンもピタッと止めるトラップからシュートまでイメージ通りだったのではないかと思う。一見の価値ありです。

 

#19ヤマル

シュートは10本打ったが枠を捉えたシュートは4本。シュートは疲労しているときほど枠を外れる。結構疲労が溜まっているはずなので、怪我だけは気を付けたい。

 

#7フェラン・トーレス

CFとして十分機能する。ダニ・オルモやファティとDFラインの背後へフリーランニングを繰り返してバイタルエリアを空けることに成功。そこからバルサの攻勢を引き出した。レバンドフスキとは違う方法でやれることを証明した。

 

マジョルカ

#13ロマン

ファインセーブ連発で失点を1に抑える。

 

総括

バルセロナ

1-0だったが、ターンオーバーをしつつ、内容も伴った勝利を得たのは大きい。前節、起用法についての不満を態度で表した2人を先発起用したフリック監督の懐の深さに驚きつつ、ファティがあそこまでコンディションが上がっているのにさらに驚いた。フォルトは少々期待外れだったが、これでフリック監督が選手のコンディションやメンタルを見つつ起用していることが試合を通して証明されたことにつながると思う。また、複数の選手をコパ・デル・レイ決勝クラシコに温存できたことはとても大きい。レアル・マドリードよりも1日休みが多いメリットを活かしてコンディションを整え、決戦に臨んでほしい。

 

マジョルカ

完敗。ボールへの寄せが少なく攻撃のアイディアに乏しかった。得るものはロマンがとてもいいGKだという証明ぐらいだった。

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