俺から見たマジョルカ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第1節、マジョルカ対バルセロナです。

 

バルサはGKにジョアン・ガルシア、左SBにバルデ、CBはクバルシとアラウホ、右SBにエリック・ガルシア、ボランチにデ・ヨングとペドリ、トップ下にフェルミン・ロペス、右WGにヤマル、左WGにラフィーニャ、CFはフェラン・トーレスを起用しました。

 

前半

マジョルカは4-4-2。浅野は右SH、バルサから加入のパブロ・トーレは2トップの一角で守備ブロックを作ります。

 

2分、右サイドのタッチライン際でボールを受けたヤマルがモヒカを相手に縦に突破。モヒカは粘って追いつきますが、ヤマルはモヒカを股抜きしてポケットに進入してクロス。DFがブロックします。

 

今シーズンのヤマルは開幕からキレのある動きを魅せます。

 

バルサがボールを保持し、ハイプレスを仕掛けてマジョルカを押し込み始めます。

 

6分、右サイドを中心にパスをつないだバルサは右のヤマルが左足でアーリークロス。ファーサイドを飛び出したラフィーニャがヘッドでニアに押し込みます。

 

バルサが幸先よく先制します。

 

マジョルカはロングボールには頼らず、時折パスをつないで攻めに出ますがゴールには迫れません。ダルデールとパブロ・トーレとチャンスメイクに長けた2人がいるので攻撃に期待感がもてます。

 

20分、マジョルカのコーナーキックはクリアされ、ヤマルが右サイドでボールを拾いドリブル。マジョルカは人数をかけて3人でボールをカット。こぼれ球をエリック・ガルシアにはね返されますが、バリエントがヘッドで押し返し、モレイが右サイドを抜け出して中央のムリキにパス。ムリキはフリーでシュートも力んでしまい、ジョアン・ガルシアが正面でキャッチ。

 

22分、ヤマルが右からカットインしてミドルシュート。ライージョがヘディングでブロック。ライージョは軽い脳震盪を起こしたのかうつぶせに倒れ込みます。跳ね返ったボールをヤマルが中央で拾い、フェラン・トーレスとワン・ツーを試みますがDFがカット。フェラン・トーレスがすぐさまプレスをかけて奪い返しミドルシュート。ロマンはシュートに対応する準備はしていたもののタイミングが外されて一歩も動けずゴール左に決まります。主審は笛を吹かず、試合は止まっていなかったのでゴールは認められますが、マジョルカベンチは収まらず、モルラネスとアラサテ監督がイエローカードを受けます。

 

バルサはちょっと後味の悪い形で2点目を奪いました。

 

32分、ヤマルが右サイドでボールを受けてスピードに乗ってドリブル開始。たまらずモルラネスが足を引っかけて倒します。主審はモルラネスにイエローカードを提示。2枚目となり、モルラネスは退場。マジョルカは10人になります。

 

38分、DFラインの裏に出たボールにムリキが抜け出しますが、ペナルティエリアを飛び出たジョアン・ガルシアがヘッドでクリア。ムリキは一瞬遅れて足を出しますが、ジョアン・ガルシアの頭部にスパイクの裏がヒット。主審はイエローカードを提示しましたがVARで確認後、イエローカードを取り消して、レッドカードを提示します。

 

ムリキも退場して、マジョルカは9人になります。

 

46分、右サイドへ出たボールをフェラン・トーレスがヘッドで中に落とし、ヤマルがトラップからバウンドするボールをハーフボレーシュート。枠の右に外れます。

 

49分、マジョルカの右コーナーキック。ニアでDFにクリアされたボールをペナルティスポット左に走り込んだアントニオ・サンチェスがヘッド。枠の上に外れます。

 

50分、マジョルカ陣内の右サイドペナルティエリアの外でヤマルがアントニオ・サンチェスからボールを奪って中に持ち出しミドルシュート。枠の左に外れます。

 

前半はバルサが2-0とリードして折り返します。

 

後半

バルサはフェルミン・ロペスに代えてダニ・オルモを投入。マジョルカは浅野、モレイ、パブロ・トーレに代えて、ダニ・ロドリゲス、マスカレル、ジョゼフを投入します。

 

数的優位のバルサがマジョルカを押し込む展開が続きます。

 

49分、右サイドのヤマルが中央のダニ・オルモとワン・ツーで抜け出し、ポケットからマイナスクロス。中央でフェラン・トーレスが受けて体勢を崩しながらシュートもDFがブロック。

 

57分、右ハーフスペースでエリック・ガルシアがラフィーニャとワン・ツーで抜け出し、角度のないところからシュート。ロマンがセーブ。ゴール前に浮いたボールをダニ・オルモがバリエントに競り勝ちヘッド。ふわりと浮いたボールがゴールに向かいますがロマンが懸命にゴールに戻ってかき出します。ロマンのスーパーセーブ。

 

58分、ペドリがバイタルエリアのフェラン・トーレスに楔を入れます。フェラン・トーレスは前を向き、右にいたラフィーニャへパス。ラフィーニャはコントロールシュートを放ちますがわずかに枠の左。

 

68分、ガビが右ハーフスペースへループパス。ラフィーニャが抜け出し鋭いグラウンダーのクロス。ニアでダニ・オルモが合わせますが右ポストに嫌われます。

 

70分、左サイドからデ・ヨングがアーリークロス。右から中央に走り込んだエリック・ガルシアがヘッドも力なくロマンがキャッチ。

 

83分、マジョルカを押し込み、ペドリが中央からミドルシュート。ロマンが上にはじき出します。

 

87分、右45度からヤマルがファーサイドへグラウンダーのシュート。ロマンがセーブ。

 

93分、マジョルカDFを中央に集めた状態で、右45度でボールを受けたヤマルがシュートフェイントを入れつつ、DF3人を置き去りにしてゴール正面からミドルシュート。ゴール左上に決めます。

 

ヤマルのゴラッソで3-0として試合終了。バルサは開幕戦を白星で飾りました。

 

気になったプレーヤー

マジョルカ

#22モヒカ

試合開始直後にヤマルに抜かれたがその後は粘り強く対応。被害を最小限にとどめた。

 

#1ロマン

好セーブ連発で何とか3失点で終える。

 

#11浅野

守備に追われる時間が長かったが守備意識は強かったし、攻撃に出ようとするポジティブトランジションの意識もあって、個人の評価としてはまずまずだと思った。ただ、対面のバルデにスピードで押されてしまったので、狡猾さも身につけたい。

 

#7ムリキ

レッドカードをもらった場面、気持ちはわかるが無理に足を出す場面ではなかった。

 

バルセロナ

#11ラフィーニャ

先制点の飛び出しは見事。攻守にわたる貢献も相変わらずで、チームに不可欠な存在。

 

#16フェルミン・ロペス

ちょっと空回りしているように見えた。もっとリラックスしてプレーしたい。

 

#10ヤマル

先制点のアシスト、3点目のゴールともに素晴らしかったが、周囲をもっと使ってプレーしたい。少々自分でやろうとし過ぎている。

 

#4アラウホ

オフサイドアピールがなくなり、成長しているのかなと思う反面、ムリキを始め、マジョルカの選手を無理やり抑え込もうとしてファールになってしまうのが目につく。まずはパスカット。ダメなら前を向かせないように圧力をかけてミスを誘う。ファールはしないという段階を踏んだ守備ができるようになるといい。

 

#13ジョアン・ガルシア

安定したプレーで守備を引き締める。シュチェスニーがバルサデビューした時に適応に苦しんだ時期があったことを考えるととてもスムーズにチームに入った印象です。何気ないセーブも安定感が合って良い。

 

#7フェラン・トーレス

少々曰くつきだったが、開幕戦で1点取れたことは自信につながるし、良いスタートが切れたと言える。

 

総括

マジョルカ

2失点目の失い方が非常に悪かった。主審が笛を吹かないのだから、集中を切らさずプレーすべきだったし、余計なイエローカードが退場につながってしまった。主審が止めなかったことに怒りを感じる部分もあって当たり前だと思うが、やることをしっかりやっていれば失点はなかっただろうし、もっといい試合になったはず。一方でアラサテ監督の判断は興味深い。9人になり、主力選手を休ませる決断をしつつ、守備は手を抜かずにやり切ったことは今後につながると思う。ダルデールとパブロ・トーレの2人がいることで昨シーズンより攻撃のバリエーションが増えたことは間違いない。この2人を中心に攻撃を組み立てたらマジョルカはとても魅力的なチームになりそうです。

 

バルセロナ

2得点目まではとても良かったが、マジョルカが9人になってからは無理せず、選手交代もしながら無難い試合を進めた印象。昨シーズンからの継続でチームを作っており、目新しさはないが、イニゴ・マルティネスの穴をどのように埋めていくかが今後の課題になってくると思う。フリック監督の手腕によって、アラウホ、クリステンセン(場合によってはエリック・ガルシア)のどの程度適応できるのかを見守りたい。

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